6.心理学 1)基礎心理学 ⑥社会的認知

〈第21回 ST国試 午後26〉

Heider,F.のバランス(均衡)理論によれば,バランスがとれていないのはどれか. 
1.人物Pは他者Oを好き.Pは事象Xを好き.OはXを好きである.
2.人物Pは他者Oを好き.Pは事象Xを嫌い.OはXを嫌いである.
3.人物Pは他者Oを好き.Pは事象Xを好き.OはXを嫌いである.
4.人物Pは他者Oを嫌い.Pは事象Xを好き.OはXを嫌いである.
5.人物Pは他者Oを嫌い.Pは事象Xを嫌い.OはXを好きである.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 「Pは他者Oを好き(+)」*「Pは事象Xを好き(+)」*「OはXを嫌い(-)」=マイナス(-)なので不均衡状態である.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第21回 ST国試 午後27〉

ステレオタイプについて誤っているのはどれか. 
1.主に集団を対象として形成される.
2.定例化された認知の枠組みである.
3.自動的・無意識的に用いられる.
4.客観的な予測の成立に寄与する.
5.認知的な経済性を高める.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× ステレオタイプは主観的な予測の成立に寄与する.
5.○ 正しい.


〈第25回 ST国試 午前26〉

ステレオタイプに基づく行動はどれか. 
1.相手の職業に基づいてその相手の性格を判断する.
2.自分と態度が似ている他者に対して好意を感じる.
3.所属している集団の人々が示している判断と同じ判断をする.
4.直前に想起した内容と意味的に関連した内容を想起する.
5.うまく問題解決できた方法を別の問題に機械的に適用する.

解答

1.○ 正しい.
2.× 自分と態度が似ている他者に対して好意を感じるのは態度の類似性である.
3.× 所属している集団の人々が示している判断と同じ判断をするのは同調である.
4.× 直前に想起した内容と意味的に関連した内容を想起するのはプライミングである.
5.× うまく問題解決できた方法を別の問題に機械的に適用するのは習慣的な構えである.


〈第18回 ST国試 午前26〉

対人認知におけるステレオタイプに関与する要因に含まれないのはどれか. 
1.プライミング
2.スキーマティック処理
3.初頭効果
4.自己成就予言
5.ストループ効果

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× ストループ効果は感覚情報と言語情報の干渉しあう現象である.


〈第20回 ST国試 午前26〉

認知的不協和理論によって証明できるのはどれか. 
1.ある対象に繰り返し接触すると,その対象に対する好意が増す.
2.他者がある側面で望ましい特徴を持っていると,その側面への評価を当該人物の全体評価に拡張する.
3.複数の選択肢の中から一つを選ぶと,選んだ選択肢の魅力は低減し,選ばなかった選択肢の魅力は増大する.
4.生理的な興奮の原因が特定の他者であると誤って解釈し,その人物に対する好意が増す.
5.自分の態度に反した行動をとると,その行動に合致する方向に態度が変化する.

解答

1.× ある対象に繰り返し接触すると,その対象に対する好意が増すのは単純接触効果である.
2.× 他者がある側面で望ましい特徴を持っていると,その側面への評価を当該人物の全体評価に拡張するのは光背効果である.
3.× 複数の選択肢の中から一つを選ぶと,選んだ選択肢の魅力は低減し,選ばなかった選択肢の魅力は増大するのは選択のパラドックスである.
4.× 生理的な興奮の原因が特定の他者であると誤って解釈し,その人物に対する好意が増すのは誤帰属である.
5.○ 正しい.


〈第26回 ST国試 午後26〉

社会的促進はどれか. 
1.他者の行動を観察して学習する.
2.多くの他者が示す判断と同じ判断をする.
3.自分を好意的に評価する他者に魅力を感じる.
4.他者と共行動することで個人の課題遂行成績が向上する.
5.他者の印象を,その他者が所属する集団の特徴に基づいて形成する.

解答

1.× 他者の行動を観察して学習するのは観察学習である.
2.× 多くの他者が示す判断と同じ判断をするのは同調である.
3.× 自分を好意的に評価する他者に魅力を感じるのは他者からの評価である.
4.○ 正しい.
5.× 他者の印象を,その他者が所属する集団の特徴に基づいて形成するのはステレオタイプである.


〈第23回 ST国試 午後26〉

一人で課題を行う場合に比べて他者と協働するときに課題遂行量が減る現象はどれか. 
1.誤帰属
2.認知的不協和
3.社会的手抜き
4.学習性無力感
5.スリーパー効果

解答

1.× 誤帰属は生理的な興奮の原因が特定の他者であると誤って解釈し,その人物に対する好意が増すことである.
2.× 認知的不協和は自分の態度に反した行動をとると,その行動に合致する方向に態度が変化することである.
3.○ 正しい.
4.× 学習性無力感は回避できない状況を学習することで,その後行動を起こさなくなることである.
5.× スリーパー効果は時間の経過とともに送り手の信憑性が変わり説得効果が上がることである.


〈第24回 ST国試 午前27〉

対人魅力における単純接触効果はどれか. 
1.外見の魅力が高い者を見て性格も好ましいと判断する.
2.態度や性格が自分と類似している者に対して好意をいだく.
3.自分に対して自己開示する者と親密な関係を発展させる.
4.特定の他者を何度も見ることでその者への行為が高まる.
5.恐怖によって生じた生理的興奮の原因を他者への好意に帰属する.

解答

1.× 外見の魅力が高い者を見て性格も好ましいと判断するのはステレオタイプである.
2.× 態度や性格が自分と類似している者に対して好意をいだくのは態度の類似性である.
3.× 自分に対して自己開示する者と親密な関係を発展させるのは自己開示である.
4.○ 正しい.
5.× 恐怖によって生じた生理的興奮の原因を他者への好意に帰属するのは誤帰属である.


〈第22回 ST国試 午前27〉

生理的喚起が対人魅力に及ぼす効果を説明する心理学的概念はどれか. 
1.単純接触効果
2.ステレオタイプ
3.ゲシュタルト要因
4.社会的促進
5.誤帰属

解答

1.× 単純接触効果は特定の他者を何度も見ることでその者への行為が高まることである.
2.× ステレオタイプは外見の魅力が高い者を見て性格も好ましいと判断することである.
3.× ゲシュタルト要因は知識や認知とは独立して起こる視知覚現象である.
4.× 社会的促進は他者と共行動することで個人の課題遂行成績が向上することである.
5.○ 正しい.


〈第21回 ST国試 午後28〉

感覚知覚的測定において,測定者の同席が被測定者の反応に影響を与えることがある.この原因となり得るのはどれか.3つ選べ. 
1.実験者効果
2.社会的促進
3.ピグマリオン効果
4.光背効果(ハロー効果)
5.傍観者効果

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× 光背効果はある特徴に引っ張られてその評価を当該人物に対する全体的評価にまで広げてしまう傾向である.
5.× 傍観者効果は援助すべき状況において他者がいることで介入が抑制されることである.


〈第17回 ST国試 午後28〉

特性の評価を行うとき,被評価者がある側面で望ましい特徴を持っていると,その評価を全体的な評価にまで広げてしまう傾向はどれか. 
1.中心化効果
2.光背効果
3.寛大効果
4.期待効果
5.天井効果

解答

1.× 中心化効果は,評価を行うとき,その評価上の中央に評価が偏ってしまう傾向である.
2.○ 正しい.
3.× 寛大効果は,評価を行うとき,被評価者の望ましい側面はより強調し,望ましくない側面は控えめに評価することである.
4.× 期待効果は,ピグマリオン効果ともいい,評価者の期待によって被評価者の成績が向上することである.
5.× 天井効果は,評価にあたって課題があまりにも簡単であると,成績が最高に達してしまい差が出なくなってしまい,適切な評価が難しくなってしまうことある.


〈第21回 ST国試 午後24〉

誤っている組合せはどれか. 
1.単純接触効果 ――― 好意的態度の形成
2.プライミング効果 ――― 情報処理の促進
3.ストループ効果 ――― 学習効果の消去
4.カクテルパーティー効果 ――― 選択的な聴取
5.新近効果 ――― 記憶成績の上昇

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× ストループ効果 ――― 学習効果の促進
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


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