6.心理学 1)基礎心理学 ③記憶

〈第26回 ST国試 午後25〉

記憶について誤っているのはどれか. 
1.エピソード記憶は顕在的記憶である.
2.二重貯蔵庫説は短期記憶と長期記憶とを仮定している.
3.忘却曲線は原学習から再学習までの経過時間に対する節約率で示される.
4.系列位置曲線の最終位置にみられる成績上昇を新近効果という.
5.記銘前の体験によって記憶が妨げられることを逆向干渉という.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 記銘前の体験によって記憶が妨げられることを順向干渉という.


〈第12回 ST国試 午前27〉

記憶について正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.忘却は最初ゆっくり進むが時間の経過とともに速くなる.
2.Miller,G.A.は自分を被験者にして代表的な忘却曲線を得た.
3.試験勉強をした後,すぐ寝たほうが良いのは順向干渉がないからである.
4.記憶痕跡が失われることによって忘却が生じるとする説は減衰説と呼ばれる.
5.課題によって効果的な記憶の方略は異なる.

解答

1.× 忘却は最初速く進むが時間の経過とともにゆっくりになる.
2.× Ebbinghausは自分を被験者にして代表的な忘却曲線を得た.
3.× 試験勉強をした後,すぐ寝たほうが良いのは逆向干渉がないからである.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第13回 ST国試 午前27〉

記憶に関係ないのはどれか. 
1.系列予言法
2.節約法
3.部分報告法
4.再構成法
5.上下法

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 上下法は尺度構成法である.


〈第14回 ST国試 午前27〉

記憶の固定に関連があるのはどれか. 
1.反応形成
2.心的回転
3.同調
4.体制化
5.原因帰属

解答

1.× 反応形成はオペラント条件づけにおける段階的に目標行動を生じやすくする手続きである.
2.× 心的回転は頭に思い浮かべた視覚像を回転させて同一性を照合することである.
3.× 同調は個々人の行動や信念が所属集団の基準に一致する方向へと変化することである.
4.○ 正しい.
5.× 原因帰属はあいまいな因果関係を特定の原因に帰属する過程である.


〈第16回 ST国試 午前27〉

短期記憶と長期記憶とが独立に存在することを示すのはどれか. 
1.順向抑制
2.文脈依存性
3.系列位置効果
4.体制化
5.場所法

解答

1.× 順向抑制は以前の学習が後の学習に影響することである.
2.× 文脈依存性は学習時と再生時の刺激条件が一致している方が再生成績が良い現象である.
3.○ 正しい.
4.× 体制化は関連のある情報をまとめて整理して覚えると記憶成績が良い現象である.
5.× 場所法は記憶術である.


〈第17回 ST国試 午後26〉

学習直後より一定時間後の方が記憶の再生成績が良い現象はどれか. 
1.レミニセンス
2.プラトー
3.プライミング
4.レディネス
5.レスポンデント

解答

1.○ 正しい.
2.× プラトーは学習過程における一時的学習効果のみられない状態である.
3.× プライミングは先行する刺激が後続する刺激の処理に無意識的な促進効果を与えることである.
4.× レディネスは学習成立のための個体の内的な準備状態(学習準備性)である.
5.× レスポンデントは古典的条件づけである.


〈第13回 ST国試 午後26〉

短期記憶について正しいのはどれか. 
1.保持時間は1秒に満たない.
2.容量は限定されている.
3.エピソード記憶はこれに含まれる.
4.内容を言語化することはできない.
5.性差が大きい.

解答

1.× 保持時間が1秒に満たないのは感覚記憶(アイコニックメモリー)である.
2.○ 正しい.
3.× エピソード記憶は長期記憶に含まれる.
4.× 短期記憶は内容を言語化することはできる.
5.× 短期記憶に性差はない.


〈第11回 ST国試 午前27〉

短期記憶の容量として適切なのはどれか. 
1. 3±1項目
2. 7±2項目
3.12±2項目
4.15±2項目
5.20±2項目

解答

1.× 短期記憶の容量は7±2項目である.
2.○ 正しい.
3.× 短期記憶の容量は7±2項目である.
4.× 短期記憶の容量は7±2項目である.
5.× 短期記憶の容量は7±2項目である.


〈第24回 ST国試 午後24〉

短期記憶に保持された情報を反復することを示すのはどれか. 
1.チャンク
2.リハーサル
3.スキーマ
4.プライミング
5.復号化

解答

1.× チャンクは短期記憶における情報のひとまとまりの単位である.
2.○ 正しい.
3.× スキーマは知識のひとまとまりの枠組みである.
4.× プライミングは先行する刺激が後続する刺激の処理に無意識的な促進効果を与えることである.
5.× 復号化は符号化された心的表象を符号化される前の刺激に復元することである.


〈第19回 ST国試 午後25〉

ワーキングメモリーについて誤っているのはどれか. 
1.代表的な機能は情報の保持と処理である.
2.主要な神経基盤は海馬である.
3.中央実行系はシステム全体を管理・制御する.
4.音韻ループと視空間的スケッチパッドを含む.
5.読解能力が高い者はワーキングメモリー容量が大きい.

解答

1.○ 正しい.
2.× 宣言的記憶の主要な神経基盤が海馬である.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第11回 ST国試 午後26〉

長期記憶に関係ないのはどれか. 
1.手続記憶
2.作業記憶
3.意味記憶
4.宣言的記憶
5.展望記憶

解答

1.○ 正しい.
2.× 作業記憶は短期記憶である.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第12回 ST国試 午前24〉

エピソード記憶に関連しないのはどれか. 
1.島回
2.視床
3.乳頭体
4.海馬傍回
5.前脳基底部

解答

1.× 島回は情動に関係する.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第16回 ST国試 午後23〉

エピソード記憶に関係するのはどれか.2つ選べ. 
1.島回
2.黒質
3.淡蒼球
4.内嗅皮質
5.脳梁膨大後部皮質

解答

1.× 島回は情動に関係する.
2.× 黒質は錐体外路に関係する.
3.× 淡蒼球は錐体外路に関係する.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第20回 ST国試 午後3〉

エピソード記憶に関わっているのはどれか.2つ選べ. 
1.海馬
2.小脳
3.被殻
4.赤核
5.乳頭体

解答

1.○ 正しい.
2.× 小脳は運動学習に関わっている.
3.× 被殻は錐体外路に関わっている.
4.× 赤核は錐体外路に関わっている.
5.○ 正しい.


〈第13回 ST国試 午前26〉

意味記憶はどれか. 
1.暗算をするとき繰り上がりを覚えている.
2.ピアノがうまく弾ける.
3.今日の予定を思い出す.
4.成人式で何をしたか覚えている.
5.明治維新の年号を覚えている.

解答

1.× 暗算をするとき繰り上がりを覚えているのは作業記憶である.
2.× ピアノがうまく弾けるのは手続き記憶である.
3.× 今日の予定を思い出すのは展望記憶である.
4.× 成人式で何をしたか覚えているのはエピソード記憶である.
5.○ 正しい.


〈第21回 ST国試 午前26〉

言語反応による測定が適切でないのはどれか. 
1.感覚記憶
2.短期記憶
3.手続き記憶
4.エピソード記憶
5.顕在記憶

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 手続き記憶は非宣言的記憶なので言語反応による測定は困難である.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第18回 ST国試 午後26〉

誤っている組合せはどれか. 
1.メタ記憶 ――― 手続き記憶
2.視空間スケッチパッド ――― 作業(作動)記憶
3.意味記憶 ――― 宣言(陳述)記憶
4.新近効果 ――― 短期記憶
5.アイコニック記憶 ――― 感覚記憶

解答

1.× 非宣言的記憶 ――― 手続き記憶
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第15回 ST国試 午後25〉

誤っている組合せはどれか. 
1.手続き的知識 ――― IF-THENルール
2.宣言的知識 ――― 命題
3.潜在記憶 ――― 再生テスト
4.忘却 ――― 逆行干渉
5.記憶術 ――― 場所法

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 顕在記憶 ――― 再生テスト
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第16回 ST国試 午後27〉

忘却に関する理論でないのはどれか.2つ選べ. 
1.干渉説
2.検索失敗説
3.反応剥奪説
4.末梢説
5.抑圧説

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 反応剥奪説はオペラント条件づけに関する理論である.
4.× 末梢説は情動に関するジェームズ・ランゲ説である.
5.○ 正しい.


〈第20回 ST国試 午後25〉

忘却に関するEbbinghaus,H.の研究に関係するのはどれか.2つ選べ. 
1.無意味つづり
2.系列初頭効果
3.分散学習
4.感覚記憶
5.再学習法・節約率

解答

1.○ 正しい.
2.× 系列初頭効果は記憶の多重貯蔵庫モデルに関係する.
3.× 分散学習は技能学習に関係する.
4.× 感覚記憶は情報が符号化されずにそのまま一時的に保存された記憶である.
5.○ 正しい.


〈第13回 ST国試 午後23〉

健忘症候群について誤っているのはどれか.2つ選べ. 
1.健忘失語を伴う.
2.短期記憶が障害される.
3.前向性健忘がみられる.
4.海馬の病巣によって生じる.
5.視床の病巣によって生じる.

解答

1.× 健忘失語は左中・下前頭回または左側頭葉後部から角回にかけての病巣で生じる.
2.× 健忘症候群では長期記憶が障害される.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第23回 ST国試 午後24〉

図の曲線のようになるのはどれか. 

1.系列位置効果
2.忘却曲線
3.暗順応曲線
4.網膜の錐体細胞の密度分布
5.フェヒナーの法則

解答

1.○ 初頭効果と新近効果のある逆U字曲線なので系列位置効果である.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


〈第25回 ST国試 午後25〉

自由再生の系列位置効果について正しいのはどれか. 
1.記憶の多重貯蔵庫モデルで説明される.
2.Ebbinghaus.H.が報告した.
3.系列中間部の成績が良い.
4.リストの提示速度を速くすると系列最終部の成績が大きく変化する.
5.再生課題の前に妨害課題を行うと系列初頭部の成績が大きく変化する.

解答

1.○ 正しい.
2.× Ebbinghaus.H.が報告したのは忘却曲線である.
3.× 系列位置曲線では系列中間部の成績が悪い.
4.× リストの提示速度を速くすると系列初頭部の成績が大きく変化する.
5.× 再生課題の前に妨害課題を行うと系列最終部の成績が大きく変化する.


〈第19回 ST国試 午前27〉

知識の活性化拡散モデルの説明として最も適切なのはどれか. 
1.知識ネットワークは階層構造をなす.
2.知識ネットワークのノードには概念と属性が表される.
3.ノード間の距離は一定である.
4.ネットワーク上で活性化するのはリンクである.
5.活性化によって知識ネットワークが拡散する.

解答

1.× 知識ネットワークは階層構造をなすのは階層的ネットワークモデルである.
2.○ 正しい.
3.× 知識の活性化拡散モデルのノード間の距離は意味的関連性を表すため異なる.
4.× 知識の活性化拡散モデルのネットワーク上で活性化するのは処理された情報である.
5.× 知識の活性化拡散モデルの活性化によってノードが拡散する.


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