3.耳鼻咽喉科学 1)耳科学 ②聴覚検査

〈第16回 ST国試 午前22〉

標準純音聴力検査で正しいのはどれか. 
1.16Hzから20,000Hzまでの聴力レベルを測定する.
2.30dBHLより小さい音が聞こえれば聴力は正常である.
3.10dBステップで聴力レベルを測定する.
4.気導聴力検査では断続音は使わない.
5.骨導聴力検査ではマスキングが必要である.

解答

1.× 125Hzから8,000Hzまでの聴力レベルを測定する.
2.× 20dBHLより小さい音が聞こえれば聴力は正常である.
3.× 5dBステップで聴力レベルを測定する.
4.× 気導聴力検査では断続音を用いる.
5.○ 正しい.


〈第12回 ST国試 午後20〉

聴性脳幹反応に関与するのはどれか.3つ選べ. 
1.下丘
2.外側毛帯
3.外側膝状体
4.前庭神経核
5.上オリーブ核

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 外側膝状体は視覚に関与する.
4.× 前庭神経核は平衡覚に関与する.
5.○ 正しい.


〈第23回 ST国試 午前21〉

聴覚検査で診断できる障害部位を■で示す.ティンパノメトリーに該当するのはどれか. 

1.検査A
2.検査B
3.検査C
4.検査D
5.検査E

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 検査Cは耳音響放射に該当する.
4.○ 正しい.
5.× 検査Eは聴性脳幹反応に該当する.


〈第12回 ST国試 午前21〉

アブミ骨筋反射で正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.乳幼児では生じない.
2.鼓膜張筋の収縮で生じる.
3.同側反射と対側反射とがある.
4.反射弓の遠心路は顔面神経である.
5.反射閾値は聴力レベルと一致する.

解答

1.× アブミ骨筋反射は乳幼児でも生じる.
2.× アブミ骨筋反射はアブミ骨筋の収縮で生じる.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× アブミ骨筋反射の反射閾値は約70~110dBである.


〈第14回 ST国試 午後20〉

両耳聴と方向覚とで誤っているのはどれか. 
1.両耳聴現象には融合能と分解能とがある.
2.左右耳からの情報は蝸牛神経核で融合される.
3.両耳聴融合能検査に両耳語音明瞭度検査がある.
4.方向覚検査にイヤホンによる音像定位法がある.
5.両耳聴検査は後迷路性難聴の診断に用いられる.

解答

1.○ 正しい.
2.× 左右耳からの情報は上オリーブ核で融合される.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第20回 ST国試 午後21〉

詐聴の検査として用いられないのはどれか. 
1.遅延側音検査(遅延再生言語検査)
2.ロンバール(Lombard)検査
3.ステンゲル(Stenger)検査
4.SISI検査
5.自記オージオメトリ

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× SISI検査は補充現象の検査として用いられる.
5.○ 正しい.


〈第21回 ST国試 午後21〉

伝音難聴の診断に用いないのはどれか. 
1.Tone decay検査
2.ティンパノメトリ
3.聴性脳幹反応
4.耳小骨筋反射検査
5.語音聴力検査

解答

1.× Tone decay検査は後迷路性難聴の診断に用いる.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第17回 ST国試 午後21〉

正しいのはどれか. 
1.耳小骨筋反射が反対側刺激で検出されるのは交叉聴取による.
2.耳小骨筋反射は刺激側の聴力を反映する.
3.聴性脳幹反応(ABR)は音刺激後1ms以内に認められる誘発電位である.
4.前庭誘発筋電位(VEMP)は外有毛細胞の機能検査として用いられる.
5.方向感検査は一側性難聴の診断に用いられる.

解答

1.× 耳小骨筋反射が反対側刺激で検出されるのは,刺激側の蝸牛神経と対側の顔面神経核からアブミ骨筋に至る経路を反映している.
2.○ 正しい.
3.× 聴性脳幹反応(ABR)は音刺激後10ms以内に認められる誘発電位である.
4.× 耳音響放射が外有毛細胞の機能検査として用いられる.
5.× 方向感検査は両耳聴効果をみるもので難聴の検査にならない.


〈第19回 ST国試 午前22〉

正しいのはどれか. 
1.外耳道によって1,000Hz付近の音が共鳴して増強される.
2.音響性耳小骨筋反射は鼓膜張筋の収縮による.
3.聴力レベル40dBのとき,音響性耳小骨筋反射が欠如すれば内耳性難聴である.
4.聴神経で音の機械的振動が電気信号に変換される.
5.2,000Hz以上の音では両耳に入る音の強度差が方向覚において重要である.

解答

1.× 外耳道によって3,000~5,000Hz付近の音が共鳴して約15dB増強される.
2.× 音響性耳小骨筋反射は主にアブミ骨筋の収縮による.
3.× 聴力レベル40dBのとき,音響性耳小骨筋反射が欠如すれば伝音性難聴である.
4.× 内耳で音の機械的振動が電気信号に変換される.
5.○ 正しい.


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