2.臨床医学 2)脳神経外科学 ①脳血管疾患

〈第16回 ST国試 午後12〉

高血圧と関係が深いのはどれか.2つ選べ. 
1.脳塞栓症
2.慢性硬膜下血腫
3.海綿状血管腫
4.ラクナ梗塞
5.橋出血

解答

1.× 脳塞栓症は不整脈(心房細動)・弁膜症と関係が深い.
2.× 慢性硬膜下血腫は頭部外傷と関係が深い.
3.× 海綿状血管腫は脳の血管奇形と関係が深い.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第13回 ST国試 午前15〉

正しい組合せはどれか.3つ選べ. 
1.一過性脳虚血発作 ――― 内頸動脈狭窄
2.心原性脳塞栓症 ――― 心房細動
3.脳出血 ――― 脂質異常
4.ラクナ梗塞 ――― 大動脈弁閉鎖不全
5.アテローム血栓性脳梗塞 ――― 喫煙

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 脳出血 ――― 高血圧
4.× ラクナ梗塞 ――― 高血圧
5.○ 正しい.


〈第12回 ST国試 午後12〉

脳出血の原因でないのはどれか. 
1.高血圧
2.抗血小板薬服用
3.抗凝固薬服用
4.高LDLコレステロール血症
5.肝硬変

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× 高LDLコレステロール血症はアテローム血栓性脳梗塞の原因である.
5.○ 正しい.


〈第22回 ST国試 午前14〉

くも膜下出血について正しいのはどれか. 
1.動静脈奇形によるものが最も多い.
2.髄膜刺激症状がみられる.
3.再発を繰り返す慢性頭痛である.
4.CTで低吸収域を示す.
5.片麻痺の頻度が高い.

解答

1.× くも膜下出血は脳動脈瘤によるものが最も多い.
2.○ 正しい.
3.× くも膜下出血は突発する激しい頭痛が特徴である.
4.× くも膜下出血のCTでは高吸収域を示す.
5.× くも膜下出血では片麻痺の頻度が低い.


〈第14回 ST国試 午後12〉

クモ膜下出血の危険因子はどれか. 
1.飲酒(1合/日)
2.喫煙
3.ジョギング
4.過呼吸
5.脂質異常症

解答

1.× 過度の飲酒がアテローム血栓性脳梗塞・脳出血の危険因子である.
2.○ 正しい.
3.× ジョギングは脳血管障害の予防になる.
4.× 過呼吸は小児期の脳虚血の危険因子である.
5.× 脂質異常症はアテローム血栓性脳梗塞・脳出血の危険因子である.


〈第11回 ST国試 午前8〉

アテローム血栓性脳梗塞の危険因子はどれか. 
1.血清総コレステロール低値
2.血清HDLコレステロール高値
3.血清LDLコレステロール高値
4.血清ヘモグロビンA1C低値
5.血清中性脂肪低値

解答

1.× 血清総コレステロール高値がアテローム血栓性脳梗塞の危険因子である.
2.× 血清HDLコレステロール低値がアテローム血栓性脳梗塞の危険因子である.
3.○ 正しい.
4.× 血清ヘモグロビンA1C高値がアテローム血栓性脳梗塞の危険因子である.
5.× 血清中性脂肪高値がアテローム血栓性脳梗塞の危険因子である.


〈第17回 ST国試 午前15〉

心原性脳塞栓症について誤っているのはどれか. 
1.非弁膜症性心房細動が原因となる.
2.再発予防に抗凝固薬が有効である.
3.脳梗塞の約3割を占める.
4.症候が突発完成する.
5.穿通枝領域の梗塞が多い.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 穿通枝領域の梗塞が多いのはラクナ梗塞である.


〈第23回 ST国試 午前14〉

心原性脳塞栓症の塞栓源で最も多いのはどれか. 
1.心筋症
2.心筋梗塞
3.心房細動
4.心臓腫瘍
5.卵円孔開存

解答

1.× 心原性脳塞栓症の塞栓源は心房細動,弁膜症,心内膜炎などである.
2.× 心原性脳塞栓症の塞栓源は心房細動,弁膜症,心内膜炎などである.
3.○ 正しい.
4.× 心原性脳塞栓症の塞栓源は心房細動,弁膜症,心内膜炎などである.
5.× 心原性脳塞栓症の塞栓源は心房細動,弁膜症,心内膜炎などである.


〈第19回 ST国試 午前14〉

非弁膜症性心房細動での脳塞栓の再発予防で最も有効な治療薬はどれか. 
1.降圧薬
2.抗凝固薬
3.強心薬
4.血栓溶解薬
5.抗不整脈薬

解答

1.× 降圧薬は高血圧症の治療薬である.
2.○ 正しい.
3.× 強心薬は心不全の治療薬である.
4.× 血栓溶解薬は脳血栓症・脳塞栓症の急性期の治療薬である.
5.× 抗不整脈薬は不整脈の治療薬である.


〈第24回 ST国試 午前14〉

発症3時間の中大脳動脈閉塞に最も考慮すべき治療はどれか. 
1.脳保護療法
2.抗浮腫療法
3.抗血栓薬療法
4.血栓溶解療法
5.血栓回収療法

解答

1.× 脳保護療法は急性期の治療法である.
2.× 抗浮腫療法は急性期の治療法である.
3.× 抗血栓薬療法は急性期の治療法である.
4.○ 正しい.
5.× 血栓回収療法は血栓溶解療法て効果が認められない場合や適応外の場合の治療法である.


〈第20回 ST国試 午前14〉

ラクナ梗塞について誤っているのはどれか. 
1.欧米人より日本人に多い.
2.高血圧との関連が深い.
3.穿通枝動脈の閉塞が原因となる.
4.多発例では認知症のリスクが高い.
5.抗凝固薬が第一選択である.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× ラクナ梗塞の第一選択は抗血小板薬である.


〈第12回 ST国試 午前13〉

一過性脳虚血発作の症状でないのはどれか. 
1.便・尿失禁
2.一過性黒内障
3.同名性半盲
4.失語
5.小脳性運動失調

解答

1.× 便・尿失禁および認知症・歩行障害が正常圧水頭症・慢性硬膜下出血で生じる.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第14回 ST国試 午後13〉

一過性脳虚血発作後に脳梗塞を発症しやすい条件はどれか.3つ選べ. 
1.ワーファリン服用
2.アスピリン服用
3.糖尿病の合併
4.発作時間が1時間以上
5.60歳以上

解答

1.× ワーファリン服用は抗凝固薬のため一過性脳虚血発作後に脳梗塞を発症しにくい条件である.
2.× アスピリン服用は抗血小板薬のため一過性脳虚血発作後に脳梗塞を発症しにくい条件である.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第25回 ST国試 午前14〉

60歳の男性.高血圧で治療中である.突然,呼名に反応がなくなり,右上下肢の運動障害が生じ救急車で来院した.体温36.5℃,血圧 収縮期190mmHg,拡張期120mmHg,脈拍90/分 整,意識障害と右片麻痺を認める.最も疑わしい疾患はどれか. 
1.脳炎
2.脳出血
3.ラクナ梗塞
4.正常圧水頭症
5.慢性硬膜下血腫

解答

1.× 右片麻痺を認めるので脳炎は考えにくい.
2.○ 正しい.
3.× 意識障害を認めるのでラクナ梗塞は考えにくい.
4.× 意識障害と右片麻痺を認めるので正常圧水頭症は考えにくい.
5.× 意識障害を認めるので慢性硬膜下血腫は考えにくい.


〈第15回 ST国試 午前15〉

55歳の男性.右利き.最近1週間に3回,約20分続く右の片麻痺と左眼の暗黒感が出現するため来院した.障害動脈はどれか. 
1.右中大脳動脈
2.右内頸動脈
3.椎骨脳底動脈
4.左内頸動脈
5.左中大脳動脈

解答

1.× 左黒内障の出現は左内頸動脈のTIAでみられる.
2.× 右内頸動脈のTIAでは右黒内障が出現する.
3.× 椎骨脳底動脈では(黄斑回避)同名半盲が出現する.
4.○ 正しい.
5.× 左黒内障の出現は左内頸動脈のTIAでみられる.


〈第26回 ST国試 午前15〉

60歳の男性.神経所見は右動眼神経麻痺と左片麻痺を認める.病巣はどこか. 
1.橋
2.延髄
3.小脳
4.中脳
5.大脳

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ 動眼神経麻痺と片麻痺を認めるので中脳が病巣である.
5.× 誤り.


〈第25回 ST国試 午前24〉

ワレンべルグ症候群でみられないのはどれか. 
1.舌下神経麻痺
2.構音障害
3.嚥下障害
4.温痛覚障害
5.小脳失調

解答

1.× ワレンべルグ症候群では舌下神経は障害されない.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第18回 ST国試 午前11〉

正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.TIAの多くは内頸動脈からの微小塞栓に起因する.
2.直径30mm以上の脳深部梗塞はラクナ梗塞である.
3.頭蓋内出血の治療に抗血小板薬を用いる.
4.脳出血の最大のリスクファクターは糖尿病である.
5.脳静脈洞血栓症の原因として隣接組織の感染症が多い.

解答

1.○ 正しい.
2.× 直径15mm未満の脳深部梗塞がラクナ梗塞である.
3.× 脳塞栓症の治療に抗血小板薬を用いる.
4.× 脳出血の最大のリスクファクターは高血圧である.
5.○ 正しい.


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