第4章 装具学 06)歩行補助具 ①杖

〈第56回 PT国試 午後32〉

松葉杖歩行を行うために必要な機能と上肢の筋との組合せで正しいのはどれか. 
1.体重支持 ――― 上腕二頭筋
2.握り手の把持 ――― 橈側手根伸筋
3.脇当ての固定 ――― 大胸筋
4.松葉杖の前方への振り出し ――― 肩甲下筋
5.握り手を握ったときの手関節の固定 ――― 浅指屈筋

解答

1.× 体重支持 ――― 上腕三頭筋
2.× 握り手の把持 ――― 浅指屈筋
3.○ 正しい.
4.× 松葉杖の前方への振り出し ――― 三角筋
5.× 握り手を握ったときの手関節の固定 ――― 橈側手根伸筋


〈第43回 PT国試 午前93〉

杖歩行の動作と筋の組合せで誤っているのはどれか. 
1.三角筋前部 ――― 杖の振り出し
2.上腕三頭筋 ――― 体重の支持
3.烏口腕筋 ――― 肘関節の安定
4.深指屈筋 ――― 握り手の固定
5.長橈側手根伸筋 ――― 握り手の強化

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 烏口腕筋 ――― 肩関節の安定
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第52回 PT国試 午前31〉

杖のチェックアウトについて正しいのはどれか. 
1.ロフストランド杖の前腕支え位置は前腕近位1/3とする.
2.T字杖の握りは肘関節が45度屈曲する位置とする.
3.松葉杖の脇当て位置は腋窩から15cm下方とする.
4.杖の長さは病態によらず同じ方法で決める.
5.杖先ゴムの状態確認は年に1回行う.

解答

1.○ 正しい.
2.× T字杖の握りは肘関節が30度屈曲する位置とする.
3.× 松葉杖の脇当て位置は腋窩から2横指(約3cm)程度下方とする.
4.× 杖の長さは病態によって決める.
5.× 杖先ゴムの状態確認は頻繁に行い,早めの交換を心がける.


〈第43回 PT国試 午前92〉

杖について正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.T字杖の握りは腸骨稜の高さにする.
2.杖には支持基底面を広げる機能がある.
3.カナディアン杖は体重を1点で支持する.
4.患肢の免荷では杖を健側につくことを原則とする.
5.杖で階段を上がるには杖,患側,健側の順に接地する.

解答

1.× T字杖の握りは大転子の高さにする.
2.○ 正しい.
3.× カナディアン杖は体重を握りと上肢で支持する.
4.○ 正しい.
5.× 杖で階段を上がるには杖,健側,患側の順に接地する.


〈第56回 PT国試 午後49〉

松葉杖の使用について正しいのはどれか. 
1.ロフストランド杖より歩行時に体幹を伸展位に保持しやすい.
2.腋窩と脇当ては4~5cm程度の距離を設ける.
3.肘関節完全伸展位で握りを把持する.
4.階段昇段時は杖を先に出す.
5.T字杖よりも免荷が少ない.

解答

1.× 松葉杖はロフストランド杖より歩行時に体幹を伸展位に保持しにくい.
2.○ 正しい.
3.× 松葉杖は肘関節30°屈曲位で握りを把持する.
4.× 階段昇段時は松葉杖を後に出す.
5.× 松葉杖はT字杖よりも免荷が多い.


〈第58回 PT国試 午後12〉

標準的な体格の成人における松葉杖の調整で正しいのはどれか.※a.:腋窩から横木までの距離 b.:肘の屈曲角度 

1.a.:1横指 b.:10度
2.a.:1横指 b.:45度
3.a.:3横指 b.:30度
4.a.:3横指 b.:45度
5.a.:5横指 b.:30度

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ 立位でつま先の外側15cmに杖先を置いた際に,腋窩から横木までの距離は3横指程度,肘の屈曲角度は30°となる長さに設定する.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


〈第53回 PT国試 午後19〉

65歳の男性.身長165cm.図のように歩行補助具として杖の長さを調整する際,指標とすべき杖先の位置を示すaの距離と肘の角度bの組合せで正しいのはどれか.

1.20cm ――― 100度
2.15cm ――― 100度
3.15cm ――― 150度
4.5cm ――― 150度
5.5cm ――― 180度

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ T字杖は,立位時の大転子から床までの高さ,または立位でつま先の外側15cmに杖先を置いた際に肘関節が20~30°屈曲位をとる長さである.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


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