第3章 義肢学 02)ソケットの構造と部品 ①ソケット

〈第41回 PT国試 午前7〉

図は左大腿中央部の横断面図である(上から見た図).縫工筋はどれか. 

1.1
2.2
3.3
4.4
5.5

解答

1.× 外側広筋
2.× 中間広筋
3.× 大腿直筋
4.× 内側広筋
5.○ 正しい.


〈第43回 PT国試 午前37〉

図に示す大腿義足ソケットの特徴はどれか.2つ選べ. 

1.坐骨結節に体重が集中する.
2.会陰部の疼痛がでやすい.
3.内外径に比べ前後径が狭い.
4.断端が内転位に保持されやすい.
5.側方の安定性がよい.

解答

1.× 大腿義足の坐骨収納型ソケットは断端全体で体重を支持するため,坐骨結節に体重が集中することなく全体に分散する.
2.× 大腿義足の坐骨収納型ソケットは坐骨と大転子で骨性ロックされているのでズレや回転が起こらず,坐骨や恥骨部の疼痛は少ない.
3.× 大腿義足の坐骨収納型ソケットの内外径は前後径に比べ狭い.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第58回 PT国試 午後31〉

PTB式下腿義足のソケットにおける荷重部位で正しいのはどれか. 
1.脛骨稜
2.脛骨粗面
3.脛骨末端
4.脛骨前内側面
5.脛骨顆部隆起部

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ PTB式下腿義足のソケットにおける荷重部位は,膝蓋腱,脛骨前内側面,前脛骨筋(下腿前面),膝窩部,腓骨外側骨幹部および断端である.
5.× 誤り.


〈第46回 PT国試 午前45〉

PTB型下腿義足で荷重を避ける部位はどれか. 
1.断端
2.膝蓋腱
3.腓骨頭
4.下腿前面
5.脛骨内側の斜面

解答

1.× PTB型下腿義足において断端は荷重部である.
2.× PTB型下腿義足において膝蓋腱は荷重部である.
3.○ 正しい.
4.× PTB型下腿義足において下腿前面は荷重部である.
5.× PTB型下腿義足において脛骨内側の斜面は荷重部である.


〈第41回 PT国試 午前89〉

PTBソケットで誤っているのはどれか.2つ選べ. 
1.前壁の高さは膝蓋骨下縁とする.
2.後壁の内外膝屈筋チャンネルの高さをそろえる.
3.初期内転角を付ける.
4.体重支持は主に膝蓋腱部である.
5.懸垂のためカフベルトが必要である.

解答

1.× PTBソケットにおける前壁の高さは膝蓋骨中央とする.
2.× PTBソケットにおける後壁の内外膝屈筋チャンネルの高さは,膝屈曲時に大腿二頭筋よりも半腱様筋の後方への張り出しが大きいため,内側チャネルを外側チャネルよりも低くする.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第58回 PT国試 午前5〉

66歳の男性.左下腿切断.30年前からの2型糖尿病で左下肢の閉塞性動脈硬化症のため切断し,下腿義足を製作した.この下腿義足ソケットの種類はどれか. 

1.KBM式
2.PTB式
3.TSB式
4.吸着式
5.在来式

解答

1.× KBM式は前壁が低く膝蓋骨を覆っておらず,両側壁は大腿骨顆部を包み込む形状である.
2.× PTB式はPTBカフベルトによる懸垂で,前壁は膝蓋骨を半分程度覆っており,ソケット内部は膝蓋腱部が大きく膨隆している.
3.○ TSB式は全面接触型荷重方法で,前壁は膝蓋腱の高さ,側壁は大腿骨顆部を少し覆う高さでソケット内に膝蓋腱部の膨隆はない.
4.× 吸着式はソケット内の空気を排出するバルブが特徴的である.
5.× 在来式は大腿コルセットと膝継手が特徴的である.


〈第53回 PT国試 午後43〉

義足におけるシリコンライナー使用の利点はどれか. 
1.ソケットトリムラインの上昇
2.ピストン運動減少
3.装着の簡便性
4.皮膚への刺激
5.発汗促進

解答

1.× シリコンライナーはソケットトリムラインを低くできる.
2.○ 正しい.
3.× シリコンライナーを断端に装着するためには巧緻性が必要であるので簡便性とは言えない.
4.× シリコンライナーは皮膚への刺激が少ない.
5.× シリコンライナーは発汗がたいへん少ない.


〈第50回 PT国試 午前36〉

膝離断義足のソケットの利点で誤っているのはどれか. 
1.断端での体重負荷が可能
2.膝継手の設定の簡便性
3.回旋方向の安定性
4.前後方向の安定性
5.良好な懸垂機能

解答

1.○ 正しい.
2.× 膝離断義足のソケットは単軸ヒンジ膝継手を用いることにより,立脚相・遊脚相制御機構を取り付けるための十分なスペースがないこと,軸受けの耐久性に問題があるなど膝継手の設定が難しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


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