〈第57回 PT国試 午後25〉
開放性運動連鎖による運動はどれか.2つ選べ.
1.端座位で膝を伸展する運動
2.不安定板による立位保持運動
3.背臥位でSLR(下肢伸展挙上)運動
4.背臥位で足底を壁に接触させて押す運動
5.立位でチューブの抵抗に対して膝を伸展する運動
解答
1.○ 正しい.
2.× 不安定板による立位保持運動は閉鎖性運動連鎖による運動である.
3.○ 正しい.
4.× 背臥位で足底を壁に接触させて押す運動は閉鎖性運動連鎖による運動である.
5.× 立位でチューブの抵抗に対して膝を伸展する運動は閉鎖性運動連鎖による運動である.
〈第59回 PT国試 午後6〉
ゴムバンドを用いて筋力増強運動を実施している様子を図に示す.この運動で最も増強される筋はどれか.
1.前鋸筋
2.大胸筋
3.棘下筋
4.肩甲下筋
5.烏口腕筋
解答
1.× 前鋸筋は肩甲骨外転・上方回旋作用なので増強されない.
2.× 大胸筋は肩関節屈曲・内転・内旋・水平屈曲なので増強されない.
3.○ 正しい.
4.× 肩甲下筋は肩関節内転・内旋・水平屈曲なので増強されない.
5.× 烏口腕筋は肩関節屈曲・内転・水平屈曲なので増強されない.
〈第55回 PT国試 午前38〉
筋力増強運動として求心性収縮を用いた抵抗運動を行う際,対象筋と運動方向の組合せで正しいのはどれか.
1.ハムストリングス ――― 膝関節屈曲90°位での股関節伸展
2.上腕二頭筋 ――― 肘関節伸展0°位かつ前腕回外位での肩関節伸展
3.上腕三頭筋 ――― 肘関節屈曲90°位での肩関節水平内転
4.前脛骨筋 ――― 足外がえし位での足関節背屈
5.中殿筋 ――― 股関節伸展0°位での股関節外転
解答
1.× ハムストリングス ――― 膝関節屈曲90°位での膝関節屈曲
2.× 上腕二頭筋 ――― 肘関節屈曲90°位かつ前腕回外位での肘関節屈曲
3.× 上腕三頭筋 ――― 肘関節屈曲90°位での肘関節伸展
4.× 前脛骨筋 ――― 足内がえし位での足関節背屈
5.○ 正しい.
〈第46回 PT国試 午前18〉
姿勢保持練習とそれによって強化しようとしている筋で誤っているのはどれか.
1.下腿三頭筋
2.ハムストリングス
3.大腿四頭筋
4.中殿筋
5.腹直筋
解答
1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 背筋の筋力強化姿勢である.
〈第48回 PT国試 午後2〉
体幹屈筋群が最も活動する肢位はどれか.
1.1
2.2
3.3
4.4
5.5
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.○ 股関節から下肢の重心位置までの距離が長いほど,股関節伸展モーメントが大きくなり,それにつりあうように体幹屈筋群が働く.
〈第49回 PT国試 午後37〉
骨盤底筋体操の効果が最も期待される病態はどれか.
1.溢流性尿失禁
2.過活動膀胱
3.機能性尿失禁
4.切迫性尿失禁
5.腹圧性尿失禁
解答
1.× 溢流性尿失禁では,前立腺肥大症などの慢性的な下部尿路通過障害により残尿量が大量となるため膀胱内圧が上昇し,尿道閉鎖圧を上回ると少量ずつ尿が漏出する病態であり,骨盤底筋体操の効果は期待できない.
2.× 過活動膀胱は蓄尿時に急な強い尿意(尿意切迫感)を感じ,頻尿や切迫性尿失禁を伴うもので,排尿筋過活動(膀胱の不随意収縮)の原因が骨盤底筋群の脆弱化以外の非神経因性,神経因性の場合には骨盤底筋体操の効果は期待できない.
3.× 機能性尿失禁とは尿路機能に問題がないが,ADL障害(トイレへの移動や排尿動作が困難)により失禁するもので,骨盤底筋体操の効果は期待できない.
4.× 切迫性尿失禁では,膀胱に尿が貯留したときに排尿を抑制する機構が十分働かず,強い尿意を突然感じて耐えきれず尿が流出するため,骨盤底筋体操の効果は期待できない.
5.○ 正しい.
〈第58回 PT国試 午前41〉
腹圧性尿失禁で正しいのはどれか.
1.痩身に多い.
2.男性に多い.
3.膀胱の収縮を伴う.
4.持続的に失禁が生じる.
5.骨盤底筋体操は有効である.
解答
1.× 腹圧性尿失禁は肥満に多い.
2.× 腹圧性尿失禁は女性に多い.
3.× 腹圧性尿失禁は骨盤底筋群の脆弱化と尿道自体の閉鎖機能の低下により生じ,膀胱の収縮は伴わない.
4.× 腹圧性尿失禁は咳,くしゃみ,重い物の挙上時に失禁が生じる.
5.○ 正しい.
〈第54回 PT国試 午前43〉
腹圧性尿失禁に対する筋力増強練習の対象で最も優先すべき筋群はどれか.
1.腹筋群
2.殿筋群
3.骨盤底筋群
4.脊柱起立筋群
5.股関節外旋筋群
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ 腹圧性尿失禁に対する筋力増強練習の対象で最も優先すべき筋群は骨盤底筋群である.
4.× 誤り.
5.× 誤り.
〈第53回 PT国試 午後39〉
機器を使用しなければ実施できないのはどれか.
1.等尺性運動
2.漸増抵抗運動
3.等運動性運動
4.遠心性等張性運動
5.求心性等張性運動
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ 機器を使用しなければ実施できないのは等運動(速)性運動である.
4.× 誤り.
5.× 誤り.
〈第48回 PT国試 午前42〉
機器を用いた抵抗運動と比べた徒手抵抗運動の特徴で正しいのはどれか.
1.患者の努力や痛みに応じた抵抗量調整ができない.
2.可動域全体で最適な抵抗をかけられる.
3.筋力が強い場合によい適応となる.
4.抵抗負荷部位の変更が難しい.
5.抵抗量を客観的に記録できる.
解答
1.× 機器を用いた抵抗運動は患者の努力や痛みに応じた抵抗量調整ができない.
2.○ 正しい.
3.× 機器を用いた抵抗運動は筋力が強い場合によい適応となる.
4.× 機器を用いた抵抗運動は抵抗負荷部位の変更が難しい.
5.× 機器を用いた抵抗運動は抵抗量を客観的に記録できる.
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