第1章 運動療法 01)他動運動・伸張運動 ①関節可動域訓練

〈第52回 PT国試 午前28〉

関節を他動的に動かしたときの正常な最終域感と関節運動の組合せで正しいのはどれか. 
1.骨性 ――― 手指中手指節〈MP〉関節伸展
2.靱帯の伸張 ――― 下肢伸展挙上〈SLR〉
3.軟部組織の接近 ――― 膝関節屈曲
4.筋の伸張感 ――― 肘関節伸展
5.関節包の伸張 ――― 前腕回外

解答

1.× 関節包の伸張 ――― 手指中手指節〈MP〉関節伸展
2.× 筋の伸張感 ――― 下肢伸展挙上〈SLR〉
3.○ 正しい.
4.× 骨性 ――― 肘関節伸展
5.× 靱帯の伸張 ――― 前腕回外


〈第46回 PT国試 午前25〉

健常者における関節運動とend feel(最終域感)との組合せで正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.肘関節伸展 ――― 軟部組織が伸張されて動かなくなる感じ
2.前腕回外 ――― 骨と骨がぶつかって止まった感じ
3.中手指節関節伸展 ――― 骨と骨がぶつかって止まった感じ
4.股関節屈曲(膝関節伸展位) ――― 軟部組織が伸張されて動かなくなる感じ
5.膝関節屈曲 ――― 軟部組織同士がぶつかって動かなくなる感じ

解答

1.× 肘関節伸展 ――― 骨と骨がぶつかって止まった感じ
2.× 前腕回外 ――― 軟部組織が伸張されて動かなくなる感じ
3.× 中手指節関節伸展 ――― 軟部組織が伸張されて動かなくなる感じ
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第55回 PT国試 午前37〉

関節可動域運動で正しいのはどれか. 
1.筋収縮を伴ってはならない.
2.意識障害がある場合は行わない.
3.運動麻痺の改善を目的として行う.
4.拘縮の予防・改善を目的として行う.
5.深部感覚障害がある場合は行わない.

解答

1.× 関節可動域運動時は筋収縮を伴ってもよい.
2.× 意識障害がある場合も関節可動域運動を行う.
3.× 関節可動域運動に運動麻痺の改善効果はない.
4.○ 正しい.
5.× 深部感覚障害がある場合は関節可動域運動を愛護的に行う.


〈第47回 PT国試 午後34〉

短期間の固定後に生じた肘伸展制限に対する関節可動域運動で適切でないのはどれか. 
1.上腕二頭筋の収縮を利用する.
2.上腕三頭筋の収縮を利用する.
3.前処置として温熱を加える.
4.手関節の可動域運動を行う.
5.短時間に強い伸張を加える.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 短期間の固定後に生じた肘伸展制限に対し,短時間に強い伸張を加えると筋・関節損傷を起こす可能性があるため適切でない.


〈第41回 PT国試 午前43〉

拘縮のある関節の可動域訓練で適切でないのはどれか. 
1.実施者の体重を利用する.
2.運動の反動を利用する.
3.随意収縮を利用する.
4.姿勢反射を利用する.
5.温熱を利用する.

解答

1.○ 正しい.
2.× 運動の反動を利用すると,筋組織が限界を超えて伸張されることがあり,傷害を起こす危険性があるため適切でない.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第49回 PT国試 午前38〉

関節運動時に関節包内で生じる副運動はどれか.2つ選べ. 
1.滑り
2.外転
3.軸回旋
4.らせん運動
5.振り子運動

解答

1.○ 正しい.
2.× 関節運動時に関節包内で生じる副運動は滑り,転がり,軸回旋の3つである.
3.○ 正しい.
4.× 関節運動時に関節包内で生じる副運動は滑り,転がり,軸回旋の3つである.
5.× 関節運動時に関節包内で生じる副運動は滑り,転がり,軸回旋の3つである.


〈第45回 PT国試 午後48〉

関節モビリゼーションで誤っているのはどれか. 
1.関節包内運動の制限は関節の遊び(Joint play)の大きさで評価する.
2.関節包内運動が制限されている場合に適応となる.
3.関節の遊びが大きい位置で治療を開始する.
4.治療には緩やかな振幅運動を用いる.
5.複数の関節を同時に治療する.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 関節モビリゼーションは単関節をそれぞれ治療する.


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