第4章 運動器障害理学療法学 14)末梢神経障害 ①総論

〈第52回 PT国試 午後35〉

末梢神経損傷で予後が最もよいのはどれか. 
1.ニューロトメーシス〈neurotmesis〉
2.アクソノトメーシス〈axonotmesis〉
3.ニューラプラキシア〈neurapraxia〉
4.神経根引き抜き損傷
5.Waller変性

解答

1.× ニューロトメーシス〈neurotmesis〉は神経断裂であるため神経縫合術,神経移植術が必要となる.
2.× アクソノトメーシス〈axonotmesis〉は軸索断裂であり通常自然回復が期待できるが,回復が遅い場合には神経剥離術を必要とする.
3.○ 正しい.
4.× 神経根引き抜き損傷は脊髄神経根が脊髄から引きちぎれて硬膜外に引き抜かれたもので,中枢神経の損傷に属するため神経再生は望めない.
5.× Waller変性は神経切断端より遠位の軸索や髄鞘が変性に陥る変化である.


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