〈第58回 PT国試 午前43〉
アキレス腱周囲炎で正しいのはどれか.
1.男性に多い.
2.手術療法が第一選択となる.
3.成人よりも小児で多くみられる.
4.Thompsonテストが陽性となる.
5.つま先部を高くした足底板が有効である.
解答
1.○ 正しい.
2.× アキレス腱周囲炎は保存療法が第一選択である.
3.× アキレス腱周囲炎は小児よりも成人で多くみられる.
4.× アキレス腱周囲炎ではThompsonテストが陰性となる.
5.× アキレス腱周囲炎は踵部を高くした足底板が有効である.
〈第50回 PT国試 午後33〉
アキレス腱周囲炎について正しいのはどれか.
1.10~20代に多い.
2.踵補高の足底板を用いる.
3.Thompsonテスト陽性である.
4.疼痛は下腿の近位に発生することが多い.
5.過労性骨膜炎が原因となっていることが多い.
解答
1.× アキレス腱周囲炎は30~40代に多い.
2.○ 正しい.
3.× アキレス腱周囲炎ではThompsonテスト陰性である.
4.× アキレス腱周囲炎では運動の始めや運動後にアキレス腱またはその付着部に疼痛が発生することが多い.
5.× アキレス腱周囲炎は過労性骨膜炎が原因でなく,加齢による腱の変性と繰り返しの負荷が原因となっていることが多い.
〈第59回 PT国試 午前42〉
アキレス腱炎でみられるアライメント異常の組合せで適切なのはどれか.
1.骨盤 ――― 後傾位
2.下腿 ――― 内旋位
3.踵骨 ――― 底屈位
4.立方骨 ――― 上方偏位
5.ショパール関節 ――― 外転位
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.
〈第44回 PT国試 午前11〉
37歳の男性.サッカー中に右踵の上を蹴られたような感じとともに疼痛が出現し,片脚起立が不能となった.下腿後面の遠位部に疼痛と腫脹とを認める.右下腿部のMRIを示す.この病態で陽性になる徴候はどれか.
1.Apleyテスト
2.Lasegueテスト
3.Lachmaftテスト
4.Thompsonテスト
5.McMurrayテスト
解答
1.× Apleyテスト ――― 半月板損傷
2.× Lasegueテスト ――― 腰椎椎間板ヘルニア
3.× Lachmaftテスト ――― 前十字靱帯損傷
4.○ 正しい.
5.× McMurrayテスト ――― 半月板損傷
〈第52回 PT国試 午前14〉
39歳の男性.野球の試合中にジャンプしてボールをキャッチした着地時に,踵に疼痛と違和感とを訴えた.その直後から歩行困難となったために,応急処置の後に緊急搬送された.搬送先の病院で撮影された足部MRIを示す.矢印は損傷部位を示す.受傷直後の処置として適切なのはどれか.
1.足底板による固定
2.足関節周辺の保温
3.足関節底屈位での固定
4.強擦法による下腿部のマッサージ
5.端座位による下腿下垂位での安静
解答
1.× アキレス腱断裂受傷直後の処置として足底板による固定は効果がない.
2.× アキレス腱断裂受傷直後の処置として足関節周辺の冷却を行う.
3.○ 正しい.
4.× アキレス腱断裂受傷直後の処置として強擦法による下腿部のマッサージは避ける.
5.× アキレス腱断裂受傷直後の処置として下腿挙上位で安静をとる.
〈第43回 PT国試 午前85〉
足関節で内反捻挫が起こりやすい理由はどれか.2つ選べ.
1.背屈位で不安定になる.
2.内果に比べ外果の骨性制限が小さい.
3.内側の靱帯が外側に比して脆弱である.
4.底屈に伴い回外が生じる.
5.外がえしに作用する筋が少ない.
解答
1.× 距骨滑車の左右径は前方が後方部よりも長いため,底屈位で距腿関節の噛み合いがゆるくなり不安定になるため,足関節で内反捻挫が起こりやすい.
2.× 外果に比べ内果の長さが短く骨性制限が小さいため,足関節で内反捻挫が起こりやすい.
3.× 外側の靱帯が内側に比して脆弱であるため,足関節で内反捻挫が起こりやすい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.
〈第58回 PT国試 午前30〉
足関節内反捻挫後に筋力増強運動を行う下肢の筋で,再発予防に最も有効なのはどれか.
1.下腿三頭筋
2.後脛骨筋
3.前脛骨筋
4.長指屈筋
5.長腓骨筋
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.○ 外側の動的安定化機構を担う長腓骨筋の筋力増強運動が足関節内反捻挫の再発予防に最も有効である.
〈第53回 PT国試 午前12〉
21歳の女性.バレーボールで着地時に足関節痛を訴えた.検査法を図に示す.この検査で調べる靱帯損傷として正しいのはどれか.
1.三角靱帯損傷2.踵腓靱帯損傷
3.前距腓靱帯損傷
4.前脛腓靱帯損傷
5.二分靱帯損傷
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ 足部を軽度底屈位で保ち下腿遠位を固定し距骨の前方引き出しをしているので,前距腓靱帯損傷の検査である.
4.× 誤り.
5.× 誤り.
〈第47回 PT国試 午前4〉
右足関節に対する不安定性検査を図に示す.検査している靱帯はどれか.ただし,矢印は加える力の方向を示す.
1.三角靱帯
2.踵腓靱帯
3.前距腓靱帯
4.前脛腓靱帯
5.底側踵舟靱帯
解答
1.× 三角靱帯 ――― 外反ストレス
2.× 踵腓靱帯 ――― 内反ストレス
3.○ 正しい.
4.× 前脛腓靱帯 ――― 内反ストレス
5.× 底側踵舟靱帯 ――― 内反ストレス
〈第52回 PT国試 午前40〉
部分損傷をきたした靱帯と強化すべき筋の組合せで適切なのはどれか.
1.二分靱帯 ――― 後脛骨筋
2.三角靱帯 ――― 短腓骨筋
3.前脛腓靱帯 ――― 前脛骨筋
4.前距腓靱帯 ――― 長腓骨筋
5.リスフラン靱帯 ――― 下腿三頭筋
解答
1.× 二分靱帯 ――― 長腓骨筋
2.× 三角靱帯 ――― 後脛骨筋
3.× 前脛腓靱帯 ――― 後脛骨筋・長腓骨筋
4.○ 正しい.
5.× リスフラン靱帯 ――― 強化筋なし
〈第58回 PT国試 午後19〉
16歳の女子.バスケットボールの試合中に受傷した.同日病院を受診し,左足関節外側靭帯損傷と診断され,理学療法を行う方針となった.急性期の対応で正しいのはどれか.
1.受傷日から患部の安静目的に固定を行う.
2.受傷日から積極的に患側足関節の可動域練習を行う.
3.受傷日から炎症を抑えるため入浴などの血液循環を促す.
4.受傷翌日から試合に参加できるよう鎮痛薬を飲むように勧める.
5.受傷から3日間は常に氷水で冷やし続ける.
解答
1.○ 正しい.
2.× 急性期は固定を行い,積極的な患側足関節の可動域練習は禁忌である.
3.× 受傷日は炎症を抑えるため入浴などの血液循環を促すことは避ける.
4.× 受傷翌日,疼痛がある場合は鎮痛薬を飲むよう勧めるが,試合の参加は禁忌である.
5.× 受傷後,20分前後は氷水で冷やし続ける.
〈第59回 PT国試 午後7〉
17歳の女子.サッカー中に転倒し歩行困難となったため受診した.右足関節外側靭帯損傷と診断され,安静目的に10日間の固定を行った.短下肢装具を着用し,理学療法を開始した.正しいのはどれか.
1.足関節周囲筋のストレッチを行う.
2.歩行練習は圧痛が改善してから開始する.
3.装具はできる限り早く外すように指導する.
4.バランストレーニングは開眼片脚起立から開始する.
5.筋力トレーニングは閉鎖性運動連鎖(CKC:closed kinetic chain)から開始する.
解答
1.○ 正しい.
2.× 疼痛自制内で部分荷重の歩行練習から開始し,可及的に全荷重の歩行へと進める.
3.× 約2か月は装具を装着するよう指導する.
4.× バランストレーニングは全荷重が可能となってから,バランスボードを使用し,開眼両脚起立から開始する.
5.× 筋力トレーニングは開放性運動連鎖(OKC:open kinetic chain)から開始する.
Back | 【第4章 運動器障害理学療法学 目次】 | Next