第4章 運動器障害理学療法学 12)小児整形外科疾患 ①発育性股関節形成不全

〈第54回 PT国試 午後34〉

発育性股関節形成不全で正しいのはどれか. 
1.開排は制限されない.
2.大腿骨頭の前方脱臼が多い.
3.二次的な変形性股関節症にはなりにくい.
4.7歳以上では外転位保持免荷装具を用いる.
5.乳児期ではリーメンビューゲル装具を用いる.

解答

1.× 発育性股関節形成不全は開排が制限される.
2.× 発育性股関節形成不全は大腿骨頭の後方脱臼が多い.
3.× 発育性股関節形成不全は二次的な変形性股関節症になりやすい.
4.× 発育性股関節形成不全ではまず保存療法(牽引・徒手整復など)を試みるが,観血的整復に移行することが多い.
5.○ 正しい.


〈第49回 PT国試 午前32〉

発育性股関節形成不全について正しいのはどれか. 
1.開排は制限されない.
2.大腿骨頭の前方脱臼が多い.
3.乳児期ではリーメンビューゲル装具を用いる.
4.2歳以上では外転保持免荷装具を用いる.
5.二次的な変形性股関節症にはなりにくい.

解答

1.× 発育性股関節形成不全は開排が制限される.
2.× 発育性股関節形成不全は大腿骨頭の後方脱臼が多い.
3.○ 正しい.
4.× 発育性股関節形成不全ではまず保存療法(牽引・徒手整復など)を試みるが,観血的整復に移行することが多い.
5.× 発育性股関節形成不全は二次的な変形性股関節症になりやすい.


〈第53回 PT国試 午前19〉

次の文により19,20の問いに答えよ.生後4か月の乳児.健診で股関節の異常を指摘された.来院時に右股関節の開排制限を認めたため,股関節のエックス線単純検査を行った.股関節の図を示す.臼蓋角はどれか. 

1.a
2.b
3.c
4.d
5.e

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.○ e:臼蓋角は寛骨臼外側縁と腸骨下端を結ぶ線と,Wollenberg線(両側のY軟骨を結ぶ線)とのなす角度で20~25°が正常範囲で,30°以上の場合を寛骨臼形成不全症と称する.


〈第53回 PT国試 午前20〉

次の文により19,20の問いに答えよ.生後4か月の乳児.健診で股関節の異常を指摘された.来院時に右股関節の開排制限を認めたため,股関節のエックス線単純検査を行った.この患児の股関節のエックス線単純写真を示す.行うべき対応として適切なのはどれか. 

1.経過観察
2.ギプス固定
3.観血的整復術
4.オーバーヘッド牽引
5.リーメンビューゲル装具

解答

1.× 発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)に対して経過観察は行わない.
2.× 発育性股関節形成不全に対してギプス固定は行わない.
3.× 発育性股関節形成不全に対して観血的整復術は牽引によっても整復されない場合に行う.
4.× 発育性股関節形成不全に対してオーバーヘッド牽引はリーメンビューゲルで整復されない場合に行う.
5.○ 正しい.


Back | 【第4章 運動器障害理学療法学 目次】 | Next