第4章 運動器障害理学療法学 11)脊椎疾患 ⑥側弯症

〈第44回 PT国試 午前35〉

図のような側弯患者で正しいのはどれか. 

1.左肩甲骨が隆起する.
2.Cobb角は13°である.
3.装具療法の適応はない.
4.体幹の前屈運動が制限される.
5.側弯部の脊柱は椎体が左へ回旋する.

解答

1.× 図の側弯患者では右肩甲骨が隆起する.
2.× 図の側弯患者のCobb角は43°である.
3.× Cobb角が20°~50°は装具による保存療法,50°以上で手術療法適応となる.
4.○ 正しい.
5.× 図の側弯患者では側弯部脊柱の椎体が右へ回旋する.


〈第52回 PT国試 午後8〉

14歳の女子.第5胸椎を頂椎とする側弯症.Cobb角は18度である.体幹前屈時の様子を図に示す.正しいのはどれか. 

1.右凸の側弯である.
2.手術療法の適応である.
3.側弯体操で矯正可能である.
4.Boston型装具の適応である.
5.第5胸椎の棘突起は凸側へ回旋している.

解答

1.○ 正しい.
2.× Cobb角が50度以上で手術療法の適応となる.
3.× 側弯体操のみで矯正することは不可能である.
4.× T7以上に頂椎がある側弯ではMilwaukee装具,T8以下に頂椎がある側弯ではBoston型装具が適応となる.
5.× 第5胸椎の棘突起は凹側へ回旋している.


〈第48回 PT国試 午後30〉

特発性側弯症の運動療法で正しいのはどれか. 
1.側弯体操の一つにBöhler体操がある.
2.腰椎の前弯矯正のために腹筋運動を行う.
3.体幹の回旋運動は脊柱の回旋変形を助長する.
4.非対称的運動は側弯凸側の筋の伸張を目的に行われる.
5.装具装着期間中は装具を外して体操をしてはならない.

解答

1.× 側弯体操の一つにKlapp体操がある.
2.○ 正しい.
3.× 特発性側弯症における体幹の回旋運動は脊柱の回旋変形を軽減する.
4.× 特発性側弯症の非対称的運動は側弯凹側の筋の伸張を目的に行う.
5.× 特発性側弯症は装具装着期間中でも装具を外して体操を行うことができる.


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