第2章 神経筋障害理学療法学 07)慢性炎症性脱随性多発ニューロパチー ①症例問題

〈第58回 PT国試 午前14〉

42歳の女性.3か月前に手足がしびれるようになり,1か月前から手足の脱力を自覚した.神経内科を受診し慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーと診断され,ステロイド療法が開始された.筋電図検査所見として正しいのはどれか. 
1.誘発筋電図で伝導速度が低下する.
2.誘発筋電図でF波の潜時が短縮する.
3.針筋電図で低振幅・短持続電位波形が出現する.
4.誘発筋電図の反復刺激試験でwaning(M波の振幅が漸減)を認める.
5.誘発筋電図の反復刺激試験でwaxing(M波の振幅が漸増)を認める.

解答

1.○ 正しい.
2.× 慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーでは誘発筋電図でF波の潜時が延長する.
3.× 筋原性疾患では針筋電図で低振幅・短持続電位波形が出現する.
4.× 重症筋無力症では発筋電図の反復刺激試験でwaning(M波の振幅が漸減)を認める.
5.× Lambert-Eaton症候群では誘発筋電図の反復刺激試験でwaxing(M波の振幅が漸増)を認める.


Back | 【第2章 神経筋障害理学療法学 目次】 | Next