第2章 神経筋障害理学療法学 04)亜急性連合性脊髄変性症 ①症例問題

〈第58回 PT国試 午後6〉

次の文により,6,7の問いに答えよ.75歳の男性.一人暮らし.歩行時のふらつきを主訴に来院した.以前から食事が不規則で,5日前から食事を摂らなくなった.上肢に明らかな異常はないが,下肢筋力はMMT4レベルで,下肢遠位優位のしびれ感がある.膝蓋腱反射は亢進しているが,アキレス腱反射は低下し,Babinski反射は陽性だった.眼振は認めない.血清ビタミンB12の低下を認めた.重心動揺検査結果を示す.可能性が高い疾患はどれか. 

1.皮膚筋炎
2.Shy-Drager症候群
3.筋萎縮性側索硬化症
4.ポストポリオ症候群
5.亜急性連合性脊髄変性症

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.○ 後索障害,側索障害(錐体路障害),末梢神経障害,ビタミンB12低下がみられることから,亜急性連合性脊髄変性症の可能性が高い.


〈第58回 PT国試 午後7〉

次の文により,6,7の問いに答えよ.75歳の男性.一人暮らし.歩行時のふらつきを主訴に来院した.以前から食事が不規則で,5日前から食事を摂らなくなった.上肢に明らかな異常はないが,下肢筋力はMMT4レベルで,下肢遠位優位のしびれ感がある.膝蓋腱反射は亢進しているが,アキレス腱反射は低下し,Babinski反射は陽性だった.眼振は認めない.血清ビタミンB12の低下を認めた.重心動揺検査結果を示す.この患者の左右へのバランス障害に対する踵の補正で適切なのはどれか. 

1.SACHヒール
2.Thomasヒール
3.外側フレアヒール
4.逆Thomasヒール
5.内側ウェッジヒール

解答

1.× SACHヒールは足関節の強直,拘縮に適応となる.
2.× Thomasヒールは外反扁平足に適応となる.
3.○ 正しい.
4.× 逆Thomasヒールは内反尖足に適応となる.
5.× 内側ウェッジヒールは外反扁平足に適応となる.


Back | 【第2章 神経筋障害理学療法学 目次】 | Next