第2章 神経筋障害理学療法学 02)脊髄小脳変性症(SCD) ①評価

〈第51回 PT国試 午後9〉

患者の鼻(A)から目標(B)に向かって患者の示指を動かしたときの水平面上の軌跡を図に示す.この患者にみられる可能性が高いのはどれか. 

1.折りたたみナイフ現象
2.Romberg徴候陽性
3.はさみ脚歩行
4.断綴性発語
5.筋強剛

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ 企図振戦が出現しているため断綴性発語がみられる可能性が高い.
5.× 誤り.


〈第45回 PT国試 午後2〉

図のAからBに見本のように線を引かせた.各試行のような所見を呈するのはどれか. 

1.頸髄症
2.Parkinson病
3.脊髄小脳変性症
4.筋萎縮性側索硬化症
5.Guillain-Barré症候群

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ 測定異常を呈するのは脊髄小脳変性症である.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


〈第55回 PT国試 午後12〉

62歳の女性.約半年前から歩行中にふらつき,しゃべりにくいことに気付いていたが,最近これらの症状が悪化してきた.その他,四肢協調運動障害,頭部CTで小脳および脳幹萎縮を指摘されている.この症例の評価指標として適切でないのはどれか. 
1.FBS
2.踵膝試験
3.鼻指鼻試験
4.FMA〈Fugl-Meyer assessment〉
5.SARA〈scale for the assessment and rating test〉

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× FMA〈Fugl-Meyer assessment〉は脳卒中の総合評価である.
5.○ 正しい.


〈第58回 PT国試 午前32〉

脊髄小脳変性症の運動失調を評価するのはどれか. 
1.BADS
2.EDSS(Expanded Disability Status Scale)
3.QMG score(Quantitative Myasthenia Gravis score)
4.SARA
5.UPDRS

解答

1.× BADSは前頭葉機能検査である.
2.× EDSS(Expanded Disability Status Scale)は多発性硬化症の拡張総合障害度スケールである.
3.× QMG score(Quantitative Myasthenia Gravis score)は重症筋無力症の重症度を評価するスコアである.
4.○ 正しい.
5.× UPDRSはParkinson病に対する包括的な評価指標である.


〈第41回 PT国試 午前49〉

運動失調の評価で誤っているのはどれか. 
1.バレー徴候
2.ロンベルグ徴候
3.踵膝試験
4.膝打ち試験
5.鼻指鼻試験

解答

1.× バレー徴候は軽い脳卒中片麻痺を評価するものである.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第47回 PT国試 午前27〉

小脳失調で陰性所見になるのはどれか. 
1.踵膝試験
2.指鼻指試験
3.線引き試験
4.前腕回内外試験
5.Romberg試験

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 小脳失調では開眼でも閉眼でも立位時身体動揺が著明であるため,Romberg試験は陰性となる.


〈第56回 PT国試 午後29〉

反復拮抗運動障害の検査法はどれか. 
1.線引き試験
2.継ぎ足歩行
3.片足立ち検査
4.示指-耳朶試験
5.前腕回内外試験

解答

1.× 線引き試験は測定異常の検査法である.
2.× 継ぎ足歩行は協調性障害の検査法である.
3.× 片足立ち検査は協調性障害の検査法である.
4.× 示指-耳朶試験は運動分解と測定異常の検査法である.
5.○ 正しい.


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