第1章 脳血管障害理学療法学 07)外傷性脳損傷 ①外傷性脳損傷

〈第51回 PT国試 午後26〉

局所性脳損傷と比べた場合のびまん性軸索損傷の特徴として正しいのはどれか. 
1.脳幹部の症状が出現しやすい.
2.急性硬膜下血腫を合併しやすい.
3.重度の感覚障害を合併しやすい.
4.行動障害は早期に改善しやすい.
5.バランス障害は軽度であることが多い.

解答

1.○ 正しい.
2.× 局所性脳損傷で急性硬膜下血腫を合併しやすい.
3.× 局所性脳損傷で重度の感覚障害を合併しやすい.
4.× びまん性軸索損傷の行動障害は改善しにくい.
5.× びまん性軸索損傷のバランス障害は重度であることが多い.


〈第47回 PT国試 午前43〉

頭部外傷によるびまん性軸索損傷で誤っているのはどれか. 
1.バランスの障害がみられる.
2.四肢の外傷が理学療法の阻害因子になる.
3.記憶障害のため復学が困難になる.
4.認知障害の回復は良好である.
5.行動障害が社会生活上の問題となる.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× 頭部外傷によるびまん性軸索損傷では認知障害の回復はしにくい.
5.○ 正しい.


〈第41回 PT国試 午前98〉

外傷性脳損傷で誤っているのはどれか. 
1.バランス障害が出やすい.
2.半側空間無視を伴いやすい.
3.記憶障害を伴いやすい.
4.行動異常が問題となる.
5.しているADLとできるADLが解離しやすい.

解答

1.○ 正しい.
2.× 外傷性脳損傷では半側空間無視は伴いにくい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第53回 PT国試 午前45〉

外傷性の前頭葉損傷による高次脳機能障害の患者に対する動作指導として適切なのはどれか. 
1.床からの起き上がりは,起き上がる方向を次々と変えながら練習する.
2.歩行では,股・膝・足関節の運動に同時に注意を払うよう指導する.
3.車椅子操作は,手順を1つずつ確認しながら進めるよう指導する.
4.動作の手順を間違えた場合は,自分で気付くまで指摘しない.
5.更衣動作では,上衣と下衣を交互に練習する.

解答

1.× 外傷性の前頭葉損傷による高次脳機能障害の患者に対する起き上がりは,起き上がる方向を一定にして練習する.
2.× 外傷性の前頭葉損傷による高次脳機能障害の患者に対する歩行では,股・膝・足関節の一つの運動に注意を払うよう指導する.
3.○ 正しい.
4.× 外傷性の前頭葉損傷による高次脳機能障害の患者に対する動作指導で手順を間違えた場合は,気付くよう指摘する.
5.× 外傷性の前頭葉損傷による高次脳機能障害の患者に対する更衣動作は,上衣と下衣を各々練習する.


〈第41回 PT国試 午前99〉

外傷性脳損傷のADLの予後と関連しないのはどれか. 
1.昏睡の期間
2.除皮質肢位の有無
3.外傷性健忘の期間
4.共同性注視障害の有無
5.半盲の有無

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 半盲は代償可能であるため,外傷性脳損傷のADLの予後と関連しない.


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