第1章 脳血管障害理学療法学 02)脳卒中片麻痺の評価 ④歩行

〈第56回 PT国試 午前27〉

発症後1か月の脳卒中片麻痺患者.2か月後に予定されている退院時の歩行能力の目標を設定するための情報として,優先度が最も低いと考えられるのはどれか. 
1.画像所見
2.糖尿病の合併
3.発症前のADL
4.歩行能力の回復過程
5.Brunnstrom法ステージの回復経過

解答

1.○ 優先度が高い.
2.× 糖尿病の合併は歩行能力への影響が低い.
3.○ 優先度が高い.
4.○ 優先度が高い.
5.○ 優先度が高い.


〈第45回 PT国試 午前31〉

脳卒中片麻痺患者の歩行時麻痺側下肢の特徴はどれか.2つ選べ. 
1.立脚相の足内側接地
2.立脚相の膝関節外側働揺
3.遊脚相の内反尖足
4.遊脚相の膝関節過伸展
5.遊脚相の股関節外転外旋

解答

1.× 脳卒中片麻痺患者の歩行では麻痺側立脚相において足尖外側縁での接地がみられる.
2.× 脳卒中片麻痺患者の歩行では麻痺側立脚相において膝関節外側働揺はみられない.
3.○ 正しい.
4.× 脳卒中片麻痺患者の歩行では麻痺側立脚相において膝関節過伸展がみられる.
5.○ 正しい.


〈第41回 PT国試 午前62〉

慢性期片麻痺患者の歩行の特徴で誤っているのはどれか. 
1.麻痺側の立脚相は非麻痺側より短い.
2.麻痺側の遊脚相の膝屈曲角度は非麻痺側より小さい.
3.麻痺側の遊脚相で麻痺側の股関節は外転する.
4.非麻痺側の立脚相で体幹は麻痺側に側屈する.
5.歩隔は正常歩行より広い.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× 慢性期片麻痺患者の歩行では非麻痺側の立脚相において体幹は非麻痺側に側屈する.
5.○ 正しい.


〈第42回 PT国試 午前58〉

脳卒中片麻痺患者が反張膝を示す原因として誤っているのはどれか. 
1.下腿三頭筋の重度痙性
2.大腿四頭筋の重度痙性
3.大腿四頭筋の筋力低下
4.ハムストリングスの短縮
5.下肢の重度深部感覚障害

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× ハムストリングスの短縮があると膝関節は過伸展位にならないため,脳卒中片麻痺患者の反張膝を示す原因とならない.
5.○ 正しい.


〈第48回 PT国試 午後32〉

脳梗塞の患者で麻痺側第3足趾のPIP関節背側が靴ですれ,発赤と疼痛が出現した.原因となる足部の状態はどれか. 
1.尖足
2.内反
3.外反母趾
4.鉤爪趾(claw toe)
5.足趾の外側偏位

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ 鉤爪趾(claw toe)はMP関節過伸展・PIP関節屈曲・DIP関節屈曲となるため,PIP関節背側がすれる.
5.× 誤り.


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