〈第50回 PT国試 午前26〉
脳卒中で小脳皮質から上小脳脚に病巣がある場合に見られやすい症状はどれか.
1.感覚障害
2.運動麻痺
3.ジストニア
4.動作時振戦
5.パーキンソニズム
解答
1.× 感覚障害は中心後回,視床に病巣がある場合にみられやすい.
2.× 運動麻痺は中心前回,錐体路に病巣がある場合にみられやすい.
3.× ジストニアは被殻に病巣がある場合にみられやすい.
4.○ 正しい.
5.× パーキンソニズムは大脳基底核や白質などに病巣がある場合にみられやすい.
〈第53回 PT国試 午後29〉
内頸動脈系と比べて椎骨脳底動脈系の血流障害でみられやすいのはどれか.2つ選べ.
1.複視
2.運動失調
3.Broca失語
4.一過性黒内障
5.半側空間無視
解答
1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× Broca失語は内頸動脈系の血流障害でみられやすい.
4.× 一過性黒内障は内頸動脈系の血流障害でみられやすい.
5.× 半側空間無視は内頸動脈系の血流障害でみられやすい.
〈第49回 PT国試 午前25〉
脳卒中患者で内頸動脈系と比べて椎骨脳底動脈系の病変でみられやすいのはどれか.
1.失語症
2.認知症
3.同名半盲
4.半側無視
5.運動失調
解答
1.× 失語症は内頸動脈系の左中大脳動脈の病変でみられやすい.
2.× 認知症は内頸動脈系,椎骨脳底動脈系のどちらの病変でも生じる.
3.× 同名半盲は内頸動脈系,椎骨脳底動脈系のどちらの病変でも生じる.
4.× 半側無視は内頸動脈系の右中大脳動脈の病変でみられやすい.
5.○ 正しい.
〈第48回 PT国試 午後31〉
脳卒中患者で大脳皮質の病変と比べて視床の病変でみられやすい症状はどれか.
1.視野狭窄
2.病態失認
3.運動失調
4.弛緩性片麻痺
5.空間認知の低下
解答
1.× 大脳皮質病変,視床病変ともに視野狭窄はみられない.
2.× 病態失認は右上・下頭頂小葉の病変でみられやすい.
3.○ 正しい.
4.× 弛緩性片麻痺は下位運動ニューロンの障害でみられやすい.
5.× 空間認知の低下は右大脳半球の病変でみられやすい.
〈第43回 PT国試 午前62〉
前交通動脈瘤破裂によるくも膜下出血で生じやすいのはどれか.2つ選べ.
1.錐体路徴候
2.小脳性失調
3.記銘力障害
4.観念運動失行
5.自発性低下
解答
1.× 前交通動脈瘤破裂によるくも膜下出血では前頭葉障害を呈するが,錐体路徴候は生じない.
2.× 小脳性失調は椎骨・脳底動脈系の病変で生じやすい.
3.○ 正しい.
4.× 観念運動失行は左中大脳動脈の病変で生じやすい.
5.○ 正しい.
〈第52回 PT国試 午前27〉
延髄の障害でみられやすい症状はどれか.
1.兎眼
2.眼瞼下垂
3.共同偏視
4.舌の運動障害
5.対光反射の障害
解答
1.× 兎眼は顔面神経の障害でみられやすい.
2.× 眼瞼下垂は動眼神経の障害,重症筋無力症などでみられやすい.
3.× 共同偏視は被殻出血でみられやすい.
4.○ 正しい.
5.× 対光反射の障害は視神経の障害,視交叉から視蓋前核の障害,動眼神経の障害でみられやすい.
〈第54回 PT国試 午後43〉
左延髄外側症候群で正しいのはどれか.
1.右Horner徴候
2.右角膜反射低下
3.右上下肢の運動失調
4.右上下肢の温痛覚障害
5.右上下肢の深部感覚障害
解答
1.× 左延髄外側症候群では左Horner徴候がみられる.
2.× 左延髄外側症候群では左角膜反射低下がみられる.
3.× 左延髄外側症候群では左上下肢の運動失調がみられる.
4.○ 正しい.
5.× 左延髄外側症候群では上下肢の深部感覚障害はみられない.
〈第50回 PT国試 午後25〉
右延髄背外側部の脳梗塞による障害で認められるのはどれか.
1.左内反足
2.右下垂足
3.右の痛覚脱失
4.左の深部感覚障害
5.右下肢の運動失調
解答
1.× 右延髄背外側部の脳梗塞では左内反足はみられない.
2.× 右延髄背外側部の脳梗塞では右下垂足はみられない.
3.× 右延髄背外側部の脳梗塞では左の頸から下の温痛覚脱失がみられる.
4.× 右延髄背外側部の脳梗塞では深部感覚障害はみられない.
5.○ 正しい.
〈第46回 PT国試 午前27〉
Wallenberg症候群において病巣と同側に認めるのはどれか.2つ選べ.
1.下肢麻痺
2.小脳失調
3.声帯麻痺
4.上下肢の触覚低下
5.上下肢の温痛覚脱失
解答
1.× Wallenberg症候群において下肢麻痺はみられない.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× Wallenberg症候群において上下肢の触覚低下はみられない.
5.× Wallenberg症候群において上下肢の温痛覚脱失は対側に認める.
〈第56回 PT国試 午前40〉
Wallenberg症候群に関連する摂食嚥下障害はどれか.
1.半側空間無視による先行期障害
2.観念失行による準備期障害
3.顔面麻痺による口腔期障害
4.食道入口部開大不全による咽頭期障害
5.胃食道逆流による食道期障害
解答
1.× Wallenberg症候群において半側空間無視はみられない.
2.× Wallenberg症候群において観念失行はみられない.
3.× Wallenberg症候群において顔面麻痺はみられない.
4.○ Wallenberg症候群では舌咽・迷走神経の障害が生じるため,食道入口部開大不全による咽頭期障害がみられる.
5.× Wallenberg症候群において胃食道逆流はみられない.
〈第56回 PT国試 午前34〉
病巣と症状の組合せで正しいのはどれか.
1.延髄背外側 ――― 片麻痺
2.内包前脚 ――― 感覚障害
3.前頭葉 ――― 半側空間無視
4.歯状核 ――― 協調運動障害
5.視床 ――― 嚥下障害
解答
1.× 延髄背外側 ――― 嚥下障害
2.× 内包後脚 ――― 片麻痺・感覚障害
3.× 右頭頂葉 ――― 半側空間無視
4.○ 正しい.
5.× 視床 ――― 感覚障害
〈第45回 PT国試 午後32〉
注視麻痺をきたす疾患はどれか.2つ選べ.
1.中脳出血
2.小脳半球梗塞
3.慢性硬膜下血腫
4.進行性核上性麻痺
5.筋萎縮性側索硬化症
解答
1.○ 正しい.
2.× 小脳半球梗塞では注視麻痺をきたさない.
3.× 慢性硬膜下血腫では眼球運動障害は生じにくい.
4.○ 正しい.
5.× 筋萎縮性側索硬化症では眼球運動障害は生じにくい.
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