〈第43回 PT国試 午前15〉
CTを示す.片麻痺を呈する可能性が高いのはどれか.2つ選べ.
1.①
2.②
3.③
4.④
5.⑤
解答
1.× ①:小脳出血
2.○ 正しい.
3.× ③:右側脳室三角部出血
4.× ④:前頭葉皮質下出血
5.○ 正しい.
〈第54回 PT国試 午前6〉
56歳の男性.発症時に明らかな運動麻痺はないが,歩くとすぐによろけて物につかまっていないと立っていられなくなり,頭部CT検査で脳出血と診断された.頭部CT画像を示す.この患者の頭部CT画像として最も可能性が高いのはどれか.
1.①
2.②
3.③
4.④
5.⑤
解答
1.○ 明らかな麻痺がなくよろけることから,小脳症状が疑われる.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.
〈第58回 PT国試 午前3〉
82歳の女性.高血圧と糖尿病の治療を長期にわたり行っている.徐々に歩行障害がみられるようになり,転倒することが多くなった.頭部MRIのFLAIR像を示す.画像所見で考えられるのはどれか.
1.視床出血
2.硬膜下血腫
3.くも膜下出血
4.正常圧水頭症
5.多発性脳梗塞
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.○ FLAIR 像で高信号であるため脳梗塞であり,高血圧と糖尿病を罹患し,徐々に歩行障害が進行していることから,多発性脳梗塞が考えられる.
〈第57回 PT国試 午前6〉
78歳の男性.脳梗塞.左顔面神経麻痺および右片麻痺を呈する.頭部MRIの拡散強調像を示す.梗塞巣として考えられるのはどれか.
1.①放線冠レベル
2.②大脳基底核レベル
3.③上部脳幹小脳レベル
4.④中部脳幹小脳レベル
5.⑤下部脳幹小脳レベル
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ 左顔面神経麻痺および右片麻痺を呈することから橋梗塞であると考える.
5.× 誤り.
〈第50回 PT国試 午後5〉
55歳の男性.突然のめまいを自覚し,歩行困難を呈したため搬送された.頭部MRIのT1強調像を示す.見られる所見はどれか.
1.JCSⅢ-100
2.左顔面の痛覚低下
3.左上肢の小脳失調
4.右上肢の運動麻痺
5.左下肢の深部感覚低下
解答
1.× 右片側橋出血では意識障害はみられるが,重度でなく軽度低下である.
2.× 片側橋出血では顔面の痛覚低下がみられない.
3.× 右片側橋出血では右上肢の小脳失調がみられる.
4.× 背側橋出血では上下肢の運動麻痺はみられない.
5.○ 正しい.
〈第52回 PT国試 午後9〉
60歳の男性.右利き.脳梗塞を発症し,回復期リハビリテーション病棟に入院中である.食事時に右手でスプーンの柄を握りこんでしまい,うまくスプーン操作ができず,介助が必要になることが多いが,少しずつ食事動作が円滑にできる場面が増えてきている.頭部MRIを示す.この食事動作の病態として考えられるのはどれか.
1.観念失行
2.視覚性失認
3.運動維持困難
4.右上肢運動麻痺
5.右上肢深部覚障害
解答
1.○ 上記食事動作,MRI(左頭頂小葉)より病態は観念失行である.
2.× 視覚性失認は両側後頭葉または両側後頭側頭葉腹側部の病変で出現しやすい.
3.× 運動維持困難は右半球損傷(とくに前頭,側頭,頭頂葉を含む大病巣例)に多くみられる.
4.× 右上肢運動麻痺は左中心前回の病変でみられる.
5.× 右上肢深部覚障害は左中心後回の病変でみられる.
〈第47回 PT国試 午前8〉
60歳の男性.右利き.脳梗塞を発症し,回復期リハビリテーション病棟に入院中である.食事時に右手でスプーンの柄を握りこんでしまい,うまくスプーン操作ができず,介助が必要になることが多いが,少しずつ食事動作が円滑にできる場面が増えてきている.頭部MRIを示す.この食事動作の病態として考えられるのはどれか.
1.観念失行
2.視覚性失認
3.運動維持困難
4.右上肢運動麻痺
5.右上肢深部覚障害
解答
1.○ 上記食事動作,MRI(左頭頂小葉)より病態は観念失行である.
2.× 視覚性失認は両側後頭葉または両側後頭側頭葉腹側部の病変で出現しやすい.
3.× 運動維持困難は右半球損傷(とくに前頭,側頭,頭頂葉を含む大病巣例)に多くみられる.
4.× 右上肢運動麻痺は左中心前回の病変でみられる.
5.× 右上肢深部覚障害は左中心後回の病変でみられる.
〈第47回 PT国試 午後8〉
50歳の男性.右利き.脳梗塞発症後2週経過.頭部CTを示す.この患者にみられる状態として考えにくいのはどれか.
1.Gerstmann 症候群
2.左下肢運動麻痺
3.左上肢感覚低下
4.左空間無視
5.身体失認
解答
1.× Gerstmann 症候群は左角回の病変により生じる.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.
〈第46回 PT国試 午後10〉
60歳の男性.右利き.意識障害のため搬入された.脳梗塞と診断され,保存的治療が開始された.片麻痺を呈している.入院後2週の頭部CTを示す.この患者に認められる可能性が高いのはどれか.
1.失算
2.失書
3.注意障害
4.物体失認
5.左同名半盲
解答
1.× 失算は左角回の病変で生じやすい.
2.× 失書は左角回の病変で生じやすい.
3.○ 正しい.
4.× 物体失認は左後頭側頭葉腹側部の病変で生じやすい.
5.× 左同名半盲は右半球の視索・視放線,右後頭葉の障害で生じる.
〈第45回 PT国試 午後9〉
70歳の男性.頭部CTを示す.この患者の慢性期の症状で最も重度なのはどれか.
1.着衣失行
2.感覚障害
3.運動麻痺
4.不随意運動
5.半側空間無視
解答
1.× 着衣失行は右上・下頭頂小葉の病変で出現しやすい.
2.○ 正しい.
3.× 出血が内包に及んでいるため運動麻痺もみられるが,広範囲な視床出血であるため,感覚障害の方が重度である.
4.× 不随意運動は大脳基底核の病変で出現しやすい.
5.× 半側空間無視は広範な右頭頂葉の病変で出現しやすい.
〈第53回 PT国試 午後6〉
脳出血後の頭部CTを示す.最も生じやすい症状はどれか.
1.系列的な動作が順番通りにできない.
2.脳出血発症前のことが思い出せない.
3.左からの刺激に反応しない.
4.左手の感覚が脱失する.
5.人の顔が区別できない.
解答
1.× 系列的な動作が順番通りにできないのは観念失行であり左頭頂葉角回病変で生じる.
2.× 脳出血発症前のことが思い出せないのは逆行性健忘であり側頭葉内側部病変で生じる.
3.× 左からの刺激に反応しないのは半側空間無視であり広範な右頭頂葉病変で生じる.
4.○ 正しい.
5.× 人の顔が区別できないのは相貌失認であり右後頭側頭腹側部紡錘状回病変で生じる.
〈第54回 PT国試 午後20〉
65歳の男性.右利き.突然の意識障害で搬送された.くも膜下出血の診断で,破裂脳動脈瘤のクリッピング手術を施行された.発症後3か月の頭部CTを示す.この患者に出現しやすい症状はどれか.
1.上着の左右を間違えて袖を通す.
2.ジェスチャーの模倣ができない.
3.移動する時に左側の人や物にぶつかりやすい.
4.知っている人なのに声を聞かないとわからない.
5.担当理学療法士に毎日初対面のように挨拶をする.
解答
1.× 上着の左右を間違えて袖を通すのは右上・下頭頂小葉の病変で出現しやすい.
2.× ジェスチャーの模倣ができないのは左縁上回の病変で出現しやすい.
3.× 移動する時に左側の人や物にぶつかりやすいのは広範な右頭頂葉の病変で出現しやすい.
4.× 知っている人なのに声を聞かないとわからないのは右紡錘状回の病変で出現しやすい.
5.○ 正常圧水頭症の認知症の症状である.
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