第1章 理学療法評価学 02)関節可動域測定 ④その他

〈第52回 PT国試 午後4〉

右股関節の可動域を表に示す.快適速度で直線路を歩行した場合に予想される特徴はどれか. 

1.歩隔の増加
2.右の歩幅の減少
3.左の遊脚時間の延長
4.右立脚時の体幹の左側屈
5.左立脚時の左股関節外転角度の増加

解答

1.○ 右股関節内転-10度と外転拘縮があるため,歩隔が増加する.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


〈第51回 PT国試 午前4〉

右股関節の可動域を表に示す.予想される歩行時の特徴はどれか. 

1.左Trendelenburg徴候
2.上肢の振り幅の増加
3.左の歩幅の減少
4.腰椎後弯
5.右鶏歩

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ 右の股関節伸展制限があるため,左の歩幅の減少がみられる.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


〈第49回 PT国試 午前15〉

右股関節の可動域を下表に示す.予想される歩行時の特徴はどれか.

1.左の歩幅の減少
2.腰椎前弯の減少
3.左伸び上がり歩行
4.上肢の振り幅の増加
5.左Trendelenburg徴候

解答

1.○ 右股関節伸展制限があるため,左の歩幅の減少がみられる.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


〈第48回 PT国試 午前3〉

児の左半身の関節可動域を測定した結果を表に示す.この児がとることのできる姿勢はどれか. 

1.1
2.2
3.3
4.4
5.5

解答

1.× 足関節背屈0°以上必要であるため不可能である.
2.× 手関節背屈30°以上,膝関節屈曲60°以上必要であるため不可能である.
3.○ 正しい.
4.× 膝関節屈曲60°以上必要であるため不可能である.
5.× 肩関節伸展5°以上,手関節背屈30°以上必要であるため不可能である.


〈第50回 PT国試 午前22〉

肘関節を最大伸展させたときの表記で屈曲拘縮を示すのはどれか.2つ選べ. 
1.屈曲 -10°
2.屈曲 10°
3.伸展 -10°
4.伸展 0°
5.伸展 10°

解答

1.× 屈曲 -10°という表記はない.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× 伸展 0°は屈曲拘縮がないことを示す.
5.× 伸展 10°は過伸展を示す.


〈第56回 PT国試 午後28〉

膝関節伸展位で足背屈の関節可動域測定をしたところ,可動域制限が認められた.次に,膝関節屈曲位で測定したところ可動域制限は認められなかった.短縮している筋はどれか. 
1.大腿直筋
2.大腿二頭筋長頭
3.半膜様筋
4.腓腹筋
5.ヒラメ筋

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ 二関節筋である腓腹筋の短縮が考えられる.
5.× 誤り.


〈第49回 PT国試 午後7〉

脳卒中片麻痺患者の麻痺側の足背屈可動域を測定した結果を表に示す.解釈で正しいのはどれか. 

1.ヒラメ筋の短縮がある.
2.分離運動の障害がある.
3.足の靱帯に疼痛がある.
4.腓腹筋の収縮時痛がある.
5.前脛骨筋の筋力はMMT2未満である.

解答

1.× 膝屈曲位の足背屈可動域に制限がないためヒラメ筋の短縮はない.
2.○ 正しい.
3.× 表からは足の靱帯に疼痛が出現しているかどうか判断できない.
4.× 足背屈では腓腹筋の収縮時痛は出現しない.
5.× 膝屈曲位では自動と他動が同じ可動域であるため前脛骨筋の筋力はMMT2以上である.


〈第48回 PT国試 午後3〉

関節可動域の測定結果を表に示す.この結果から判定できるのはどれか. 

1.右ハムストリングスに筋力低下がある.
2.右ハムストリングスに収縮時痛がある.
3.筋以外の関節軟部組織の疼痛はない.
4.右大腿直筋の伸張痛はない.
5.右大腿直筋の短縮はない.

解答

1.○ 正しい.
2.× 腹臥位の自動可動域で疼痛がないため右ハムストリングスに収縮時痛はない.
3.× 背臥位股屈曲位の自動・他動可動域ともに疼痛がみられるため筋以外の関節軟部組織に疼痛がないとは言えない.
4.× 腹臥位股伸展位で疼痛がみられるため右大腿直筋の伸張痛がある.
5.× 背臥位股屈曲位よりも腹臥位股伸展位の他動可動域が低下しているため右大腿直筋の短縮がある.


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