第9章 リハビリテーション医学・概論 (01)リハビリテーション医学 ④リハビリテーション治療

〈第55回 PT国試・OT国試 午前90〉

集中治療室での急性期リハビリテーションに関して正しいのはどれか. 
1.安全面から歩行練習は行わない.
2.squeezingでは呼気時に肺を圧迫する.
3.頭部挙上位は全身状態が安定してから開始する.
4.総腓骨神経麻痺の発生予防には踵部の除圧が重要である.
5.体位排痰法では痰の貯留部位を下にした姿勢を保持する.

解答

1.× 安全面に配慮しながら歩行練習を行う.
2.○ 正しい.
3.× 頭部挙上位は全身状態をみながら行う.
4.× 総腓骨神経麻痺の発生予防には腓骨頭部の除圧が重要である.
5.× 体位排痰法では痰の貯留部位を上にした姿勢を保持する.


〈第57回 PT国試・OT国試 午後82〉

リハビリテーション室で訓練中に意識を失った患者への対応としてまず行うのはどれか. 
1.主治医に報告する.
2.ベッドに移動させる.
3.心臓マッサージを行う.
4.バイタルサインを確認する.
5.自動体外式除細動器(AED)を準備する.

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ バイタルサインを確認し主治医へ報告してもらい,緊急度が高い場合には気道確保・心臓マッサージ・AEDなどの対応を行う.
5.× 誤り.


〈第58回 PT国試・OT国試 午前83〉

積極的な全身持久力トレーニングを開始してよい状態はどれか. 
1.心室頻拍
2.脈拍140/分
3.体温38.6℃
4.収縮期血圧60mmHg
5.経皮的酸素飽和度94%

解答

1.× 著しい不整脈がある場合,積極的なリハビリテーションを実施しない.
2.× 安静時脈拍120/分以上の場合,積極的なリハビリテーションを実施しない.
3.× 体温38℃以上の場合,積極的なリハビリテーションを実施しない.
4.× 安静時収縮期血圧70mmHg以下の場合,積極的なリハビリテーションを実施しない.
5.○ 経皮的酸素飽和度90%以下の場合,積極的なリハビリテーションを実施しない.


〈第54回 PT国試・OT国試 午前95〉

リハビリテーション医療における安全管理・推進のためのガイドライン2006に基づく,積極的なリハビリテーションを実施しない場合はどれか. 
1.安静時脈拍130/分
2.安静時体温37.5℃
3.安静時酸素飽和度92%
4.安静時収縮期血圧160mmHg
5.安静時拡張期血圧100mmHg

解答

1.× 安静時脈拍120/分以上が積極的なリハビリテーションを実施しない場合である.
2.○ 安静時体温38℃以上が積極的なリハビリテーションを実施しない場合である.
3.○ 安静時酸素飽和度90%以下が積極的なリハビリテーションを実施しない場合である.
4.○ 安静時収縮期血圧200mmHg以上が積極的なリハビリテーションを実施しない場合である.
5.○ 安静時拡張期血圧120mmHg以上が積極的なリハビリテーションを実施しない場合である.


〈第47回 PT国試・OT国試 午後82〉

脳卒中治療ガイドライン2004で推奨グレードが低いのはどれか. 
1.歩行能力改善のためのトレッドミル訓練
2.歩行改善のための筋電図バイオフィードバック
3.麻痺側手関節の背屈筋の筋力増強のための電気刺激
4.歩行の妨げとなっている内反尖足へのフェノールブロック
5.運動障害改善のためのファシリテーション(神経筋促通手技)

解答

1.○ グレードBである.
2.○ グレードBである.
3.○ グレードBである.
4.○ グレードBである.
5.× 運動障害改善のためのファシリテーションはグレードC1である.


〈第58回 PT国試・OT国試 午前71〉

右下肢の筋を伸張している様子を図に示す.最も伸張される筋はどれか.

1.薄筋
2.中間広筋
3.半膜様筋
4.大腿方形筋
5.大腿筋膜張筋

解答

1.× 薄筋は膝関節伸展,股関節外転位で伸張される.
2.× 中間広筋は膝関節屈曲位で伸張される.
3.× 半膜様筋は股関節屈曲,膝関節伸展・外旋位で伸張される.
4.× 大腿方形筋は股関節外転・内旋位で伸張される.
5.○ 正しい.


〈第41回 PT国試・OT国試 午後64〉

最も深部まで熱が浸達するのはどれか. 
1.渦流浴
2.極超短波
3.遠赤外線
4.パラフィン浴
5.ホットパック

解答

1.× 渦流浴の深達性は1~2cm程度である.
2.○ 正しい.
3.× 遠赤外線の深達性は1cm程度である.
4.× パラフィン浴の深達性は体表1cm程度である.
5.× ホットパックの深達性は体表1cm以内である.


〈第59回 PT国試・OT国試 午後87〉

装具療法の主たる目的でないのはどれか. 
1.機能の補助
2.局所の免荷
3.筋力の強化
4.疼痛の軽減
5.変形の矯正

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 筋力の強化は装具療法の主たる目的でない.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第46回 PT国試・OT国試 午前95〉

嚥下障害に対する治療法はどれか. 
1.Shaker (シャキア)法
2.DeLorme (デローム)法
3.Jakobson (ヤコブソン)法
4.Codman (コッドマン)体操
5.Buerger-Allen (バージャー・アレン)体操

解答

1.○ 正しい.
2.× DeLorme法は筋力増強に対する治療法である.
3.× Jakobson法は漸進的筋弛緩法である.
4.× Codman体操は肩関節周囲炎に対する治療法である.
5.× Buerger-Allen体操はバージャー病に対する治療法である.


〈第49回 PT国試・OT国試 午後95〉

嚥下障害の病態と用いられる介入の組合せで正しいのはどれか. 
1.口腔期障害 ――― 粘性の高い食物
2.鼻咽腔閉鎖不全 ――― Shaker(シャキア)法
3.喉頭挙上筋筋力低下 ――― 間欠的バルーン拡張法
4.咽頭機能の左右差 ――― 頸部回旋
5.輪状咽頭筋弛緩不全 ――― 軟口蓋挙上装置

解答

1.× 咽頭期障害 ――― 粘性の高い食物
2.× 喉頭挙上筋筋力低下 ――― Shaker(シャキア)法
3.× 輪状咽頭筋弛緩不全 ――― 間欠的バルーン拡張法
4.○ 正しい.
5.× 鼻咽腔閉鎖不全 ――― 軟口蓋挙上装置


〈第52回 PT国試・OT国試 午後84〉

摂食嚥下障害への対応で正しいのはどれか. 
1.飲水にはぬるま湯を用いる.
2.咽頭期障害では頭頸部伸展姿勢で嚥下する.
3.口腔期障害に対しては高粘度の食物を用いる.
4.先行期障害に対して食事のペースを指導する.
5.鼻咽腔閉鎖不全に対してはShaker法を用いる.

解答

1.× 摂食嚥下障害への対応として飲水には冷水を用いる.
2.× 咽頭期障害では頭頸部屈曲姿勢で嚥下する.
3.× 口腔期障害に対して高粘度の食物を用いると口腔内残留や咽頭残留が多くなることがある.
4.○ 正しい.
5.× 鼻咽腔閉鎖不全に対して軟口蓋挙上装置を用いる.


〈第59回 PT国試・OT国試 午前84〉

脳卒中回復期の嚥下障害に対する最も適切な栄養管理はどれか. 
1.水分にとろみは使用しない.
2.胃瘻造設後には経口摂取は行わない.
3.経鼻胃管による経管栄養は誤嚥の危険はない.
4.点滴管理は栄養摂取量を考慮する必要はない.
5.経鼻胃管による経管栄養は長期的栄養管理には適さない.

解答

1.× 嚥下障害に対して水分にとろみを使用する.
2.× 胃瘻造設後でも経口摂取は行える.
3.× 経鼻胃管による経管栄養は誤嚥の危険がある.
4.× 点滴管理は栄養摂取量を考慮する必要がある.
5.○ 正しい.


〈第44回 PT国試・OT国試 午後65〉

脳卒中患者の摂食・嚥下障害で誤っているのはどれか. 
1.急性期に高頻度にみられる.
2.体位調節は誤嚥防止に役立つ.
3.仮性球麻痺があると生じやすい.
4.水はペーストよりも誤嚥しやすい.
5.右側の咽頭麻痺では顔を左に向けて食べさせる.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 脳卒中患者の右側の咽頭麻痺では顔を右に向けて食べさせる.


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