第8章 精神医学 (10)小児期精神障害 ①小児期精神障害の特徴

〈第50回 PT国試・OT国試 午後100〉

小児の精神障害で正しいのはどれか. 
1.吃音は女児に多い.
2.分離不安障害は学童期に多い.
3.反応性愛着障害は過度に警戒的である.
4.反抗挑戦性障害の症状は家庭内に限局する.
5.注意欠陥/多動性障害では成長につれて多動よりも不注意が軽快しやすい.

解答

1.× 吃音は男児に多い.
2.× 分離不安障害は幼児期に多い.
3.○ 正しい.
4.× 反抗挑戦性障害の症状は家庭内に限局しない.
5.× 注意欠陥/多動性障害では成長につれて不注意よりも多動が軽快しやすい.


〈第47回 PT国試・OT国試 午前99〉

小児の精神障害で正しいのはどれか. 
1.吃音は行為障害に分類される.
2.児童期に恐怖症を発症することはない.
3.虐待を原因として反応性愛着障害が起こる.
4.小児自閉症は約半数が統合失調症に移行する.
5.選択性緘黙は脳の器質的病変を原因とすることが多い.

解答

1.× 吃音は小児期および青年期に通常発症する他の行動および情動の障害に分類される.
2.× 児童期でも社会恐怖症などの恐怖症を発症することがある.
3.○ 正しい.
4.× 小児自閉症はうつ病に移行することがある.
5.× 選択性緘黙は神経症性障害であるので脳の器質的病変を原因としない.


〈第45回 PT国試・OT国試 午前99〉

小児の精神障害で正しいのはどれか. 
1.吃音は強迫性障害に分類される.
2.ネグレクトによって反応性愛着障害が起こる.
3.児童期に妄想型統合失調症が発症することはない.
4.選択性緘黙は脳の器質的病変を原因とすることが多い.
5.一過性チック障害の約半数がTourette障害に進行する.

解答

1.× 吃音は小児期および青年期に通常発症する他の行動および情動の障害に分類される.
2.○ 正しい.
3.× 児童期であっても妄想型統合失調症を発症するが予後不良である.
4.× 選択性緘黙は神経症性障害であるので脳の器質的病変を原因としない.
5.× 一過性チック障害は1年以内に改善するのでTourette障害に進行することはない.


〈第43回 PT国試・OT国試 午後100〉

小児の精神障害で正しいのはどれか. 
1.多動性障害は女児よりも男児に多い.
2.選択性緘黙は言語理解の障害を伴う.
3.吃音は複雑性音声チックに分類される.
4.乳児期の虐待は自閉症の原因となる.
5.周産期の脳損傷はDown(ダウン)症の原因となる.

解答

1.○ 正しい.
2.× 選択性緘黙は言語理解の障害は伴わない.
3.× 吃音は発語の非流暢性障害であり,小児期および青年期に通常発症する他の行動および情動の障害に分類される.
4.× 自閉症は脳の器質的障害であり乳児期の虐待は原因とはならない.
5.× Down(ダウン)症は常染色体異常症(21トリソミー)であり周産期の脳損傷が原因とならない.


〈第41回 PT国試・OT国試 午後99〉

小児の精神障害で正しいのはどれか. 
1.選択性緘黙は言語発達の遅れによって生じる.
2.多動性障害では課題への注意集中が困難となる.
3.アスペルガー症候群は言語発達の遅れを伴う.
4.吃音は単純音声チックに分類される.
5.児童期に統合失調症が発症することはない.

解答

1.× 選択性緘黙は神経症性障害であるので言語発達の遅れは生じない.
2.○ 正しい.
3.× アスペルガー症候群は明らかな言語発達の遅れを伴わない.
4.× 吃音は発語の非流暢性障害であり,小児期および青年期に通常発症する他の行動および情動の障害に分類される.
5.× 学童期に発症する児童統合失調症は稀にある.


〈第49回 PT国試・OT国試 午前100〉

小学2年生の女児.学校では一言も話さない.うなずきなどのジェスチャーでコミュニケーションは可能.自宅では普通に会話ができる.考えられるのはどれか. 
1.読字障害
2.選択性緘黙
3.Rett症候群
4.広汎性発達障害
5.Tourette症候群

解答

1.× 読字障害は学習障害に含まれ,単文字及び単語を読むことの障害である.
2.○ 正しい.
3.× Rett症候群は女児に見られる伴性優性遺伝の進行性脳障害で重度精神発達遅滞を呈する.
4.× 広汎性発達障害は社会性や対人コミュニケーションパターンの障害と興味関心の限定と常同的反復的行動を特徴とする一群の障害である.
5.× Tourette症候群は運動と音声チックおよび汚言症を呈する.


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