第4章 病理学 (01)退行性・進行性病変 ①退行性病変

〈第58回 PT国試・OT国試 午前75〉

退行性病変はどれか. 
1.萎縮
2.化生
3.肥大
4.異形成
5.過形成

解答

1.○ 正しい.
2.× 化生は既に分化・成熟した細胞が他の性質を持つ細胞に置き換わる進行性病変である.
3.× 肥大は細胞増殖を伴わずに細胞の容積増大により臓器のサイズが増大する進行性病変である.
4.× 異形成は細胞質や核に大小不同などの異型を示す細胞が異常増殖する進行性病変である.
5.× 過形成は細胞の増殖により全体の細胞数が増加して臓器のサイズが増大する進行性病変である.


〈第45回 PT国試・OT国試 午後75〉

生理的加齢によって脳の容積が縮小しているときの細胞の状態はどれか. 
1.壊死
2.化生
3.萎縮
4.変性
5.異形成

解答

1.× 壊死は不可逆的な損傷を受けた結果生じる受動的な細胞死をいう.
2.× 化生は既に分化・成熟した細胞が他の性質を持つ細胞に置き換わることをいう.
3.○ 正しい.
4.× 変性は可逆的な傷害を細胞や組織が受けた結果生じる様々な変化をいう.
5.× 異形成は細胞質や核に大小不同などの異型を示す細胞の異常増殖をいう.


〈第44回 PT国試・OT国試 午後50〉

加齢に伴う骨格筋の萎縮で正しいのはどれか. 
1.細胞のアポトーシスである.
2.退行性変化の1つである.
3.筋原性変化が特徴である.
4.筋線維がマクロファージに貪食される.
5.筋線維が結合組織に置換される.

解答

1.× 加齢に伴う骨格筋の萎縮は細胞のアポトーシスでない.
2.○ 正しい.
3.× 加齢に伴う骨格筋の萎縮では筋原性変化はみられない.
4.× 加齢に伴う骨格筋の萎縮では筋線維がマクロファージに貪食されない.
5.× 加齢に伴う骨格筋の萎縮では筋線維が結合組織に置換されない.


〈第43回 PT国試・OT国試 午後50〉

萎縮の機序で誤っている組合せはどれか. 
1.長期臥床による筋萎縮 ――― 廃用
2.水頭症による大脳萎縮 ――― 持続的圧迫
3.総腸骨動脈狭窄による筋萎縮 ――― 血流の減少
4.末梢神経損傷による筋萎縮 ――― 神経支配の消失
5.下垂体腫瘍による視神経萎縮 ――― 内分泌刺激の減少

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 下垂体腫瘍による視神経萎縮 ――― 持続的圧迫


〈第42回 PT国試・OT国試 午後49〉

萎縮の原因で誤っているのはどれか. 
1.栄養の低下
2.血液供給の減少
3.対臓器の一側の欠損
4.仕事負荷の消失
5.内分泌刺激の消失

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 対臓器の一側の欠損で当該臓器は肥大する.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第45回 PT国試・OT国試 午前75〉

アポトーシスで正しいのはどれか. 
1.細胞環境の悪化によって生じる.
2.高濃度の酸素投与で予防できる.
3.マクロファージの浸潤を伴う.
4.DNAの断片化が生じる.
5.核が膨張する.

解答

1.× 細胞環境の悪化によって生じるのはネクローシスである.
2.× 高濃度の酸素投与で予防できるのはネクローシスである.
3.× マクロファージの浸潤を伴うのはネクローシスである.
4.○ 正しい.
5.× 核が膨張するのはネクローシスである.


〈第59回 PT国試・OT国試 午後77〉

アポトーシスによる細胞の変化はどれか. 
1.核の融解
2.細胞の膨化
3.細胞内容の放出
4.散在性の細胞死
5.周囲の炎症反応

解答

1.× 核の融解はネクローシスによる細胞の変化である.
2.× 細胞の膨化はネクローシスによる細胞の変化である.
3.× 細胞内容の放出はネクローシスによる細胞の変化である.
4.○ 正しい.
5.× 周囲の炎症反応はネクローシスによる細胞の変化である.


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