第2章 作業療法の基礎 04)基礎運動学 ②運動学

〈第59回 OT国試 午前33〉

立位姿勢時の重心で正しいのはどれか. 
1.重心は閉眼すると後方に移動する.
2.重心動揺は閉眼時において減少する.
3.重心動揺は左右より前後方向が小さい.
4.重心線は膝関節中心の後方1~2cmを通る.
5.重心動揺面積は老年期には加齢に伴い増大する.

解答

1.× 重心は閉眼すると前方に移動する.
2.× 重心動揺は閉眼時において増大する.
3.× 重心動揺は前後より左右方向が小さい.
4.× 重心線は膝関節中心の前方1~2cmを通る.
5.○ 正しい.


〈第45回 OT国試 午後2〉

普通の速さで立ち上がるときの立ち上がり動作を図に示す.動作初期の足部に対する矢状面での床反力の方向はどれか. 

1.1
2.2
3.3
4.4
5.5

解答

1.× 誤り.
2.○ 立ち上がり離殿時は,後上方への床反力が作用する.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


〈第57回 OT国試 午前2〉

背臥位のまま右手でスマートフォンを持ち電子書籍を閲覧していた.図のように,この時の肩関節は屈曲40度,肘関節は屈曲90度であった.文字が見えづらいためゆっくり肘を曲げて画面を顔に近づける際に活動する筋と収縮様式の組合せで正しいのはどれか. 

1.上腕二頭筋 ――― 遠心性収縮
2.上腕二頭筋 ――― 等張性収縮
3.上腕三頭筋 ――― 遠心性収縮
4.上腕三頭筋 ――― 求心性収縮
5.上腕三頭筋 ――― 等張性収縮

解答

1.× 上腕二頭筋 ――― 求心性収縮
2.× 上腕二頭筋 ――― 求心性収縮
3.○ 正しい.
4.× 上腕三頭筋 ――― 遠心性収縮
5.× 上腕三頭筋 ――― 遠心性収縮


〈第56回 OT国試 午後1〉

椅子座位でテーブル上にあるコップにゆっくりと手を伸ばしてつかむ作業の図を示す.この時の肩関節と肘関節の運動に関与が推定される筋と収縮様式との組合せで正しいのはどれか. 

1.三角筋前部線維 ――― 求心性収縮
2.三角筋後部線維 ――― 求心性収縮
3.上腕二頭筋 ――― 求心性収縮
4.上腕三頭筋 ――― 遠心性収縮
5.腕橈骨筋 ――― 求心性収縮

解答

1.○ 正しい.
2.× 三角筋後部線維 ――― 遠心性収縮
3.× 上腕二頭筋 ――― 遠心性収縮
4.× 上腕三頭筋 ――― 求心性収縮
5.× 腕橈骨筋 ――― 遠心性収縮


〈第58回 OT国試 午前25〉

歩行周期の立脚期において常に筋活動がみられるのはどれか. 
1.大殿筋
2.前脛骨筋
3.股内転筋群
4.大腿四頭筋
5.ハムストリングス

解答

1.× 大殿筋は遊脚期の終わりから高まり始めて立脚初期にピークを生じ,立脚中期の終わりには活動が低下する.
2.○ 正しい.
3.× 股内転筋群は立脚相の初期と終期に活動する.
4.× 大腿四頭筋の最初の大きな活動は遊脚期の終わりから始まり,立脚初期にピークとなる.第2の小さな活動は立脚終期から始まり爪先離地前後にピークを示す.
5.× ハムストリングスは遊脚から立脚への移行前後に働く.また,立脚から遊脚移行期に小さな活動がみられることがある.


Back | 【第2章 作業療法の基礎 目次】 | Next