第9章 日常生活活動・生活環境論と職業前作業療法 01)ADLとQOL ⑦作業目標

〈第48回 OT国試 午前5〉

88歳の女性.自営の商店や家事は息子夫婦に譲り,たまに店番をして過ごしていた.3か月前に転倒し,右大腿骨頸部骨折で入院した.人工骨頭置換術後のADLは,見守りによるT字杖歩行と入浴の介助以外は自立して自宅退院した.退院時のHDS-Rは22点と見当識と記憶障害を認めたが,日常の生活で問題行動はみられなかった.要支援2と認定され,通所リハビリテーションを利用することとなった.興味チェックリスト(高齢者版)の結果を示す.この対象者の作業療法目標として適切なのはどれか. 

1.園芸・野菜づくりを導入してできた野菜で料理を行う.
2.グループの中で裁縫をしながら仲間づくりを促す.
3.掃除・洗濯を含めた主婦の役割を再獲得する.
4.カラオケなどへの参加を促して趣味を広げる.
5.旅行などの外出で応用歩行を習得する.

解答

1.× 誤り.
2.○ 興味チェックリストの結果は裁縫,婦人会,おしゃべりに強い興味を示しているため,グループの中で裁縫をしながら仲間づくりを促すことを作業療法の目標とする.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


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