〈第48回 OT国試 午前40〉
認知行動療法で正しいのはどれか.
1.入院中に行う治療法である.
2.主な対象疾患は認知症である.
3.考え方の癖に気付く練習をする.
4.グループミーティングを重視する.
5.評価には認知機能検査が用いられる.
解答
1.× 認知行動療法は入院中に限らず実施する.
2.× 認知行動療法の主な対象疾患はうつ病,不安障害や強迫性障害,摂食障害などである.
3.○ 正しい.
4.× 認知行動療法では援助者と対象者が協同作業を行う.
5.× 認知行動療法の評価に認知機能検査は用いない.
〈第48回 OT国試 午後39〉
認知行動療法において重視されるのはどれか.
1.無意識の葛藤
2.全身の弛緩状態
3.あるがままの生活態度
4.幼少期の養育者との関係
5.認知が感情に与える影響
解答
1.× 無意識の葛藤を重視するのは精神力動的精神療法である.
2.× 全身の弛緩状態を重視するのは自律訓練法である.
3.× あるがままの生活態度を重視するのは森田療法である.
4.× 幼少期の養育者との関係を重視するのは精神力動的精神療法である.
5.○ 正しい.
〈第49回 OT国試 午前44〉
認知・思考障害の強い統合失調症患者に対する認知行動療法で適切なのはどれか.
1.考えを文字にして表す.
2.一日の活動を記録して振り返る.
3.コラム法を用いて状況を吟味する.
4.問題行動を思い返して内省を深める.
5.相手の気持ちや状況の理解に焦点を当てて振り返る.
解答
1.○ 認知行動療法で用いられ最も有効な技法の一つである.
2.× 認知・思考障害が強いので一日の活動を記録して振り返るのは困難である.
3.× 認知・思考障害が強いのでコラム法を用いて状況を吟味するのは困難である.
4.× 認知・思考障害が強いので問題行動を思い返して内省を深めるのは困難である.
5.× 認知・思考障害が強いので相手の気持ちや状況の理解に焦点を当てて振り返るのは困難である.
〈第53回 OT国試 午後43〉
社会生活技能訓練〈SST〉の説明で適切なのはどれか.
1.ロールプレイは自由に行う.
2.正のフィードバックを行う.
3.モデリングは最小限にとどめる.
4.ストレスがかからない技法である.
5.モジュールは経験を積んでから行う.
解答
1.× SSTはスタッフと対象者が役割を決め,1つの場面を通して練習する.
2.○ 正しい.
3.× SSTは実際に適切な行動を観察し行動モデルとして学習を進めていく.
4.× SSTはストレスへの対処法を考えさせたり,消化させたりする.
5.× モジュールは必要に応じて導入していく.
〈第59回 OT国試 午後46〉
SSTの説明で適切なのはどれか.
1.精神分析理論を基盤にしている.
2.具体的な対人場面を設定して行う.
3.ストレスのかからない技法である.
4.基本的生活リズムが整ってから開始する.
5.ロールプレイの相手役はスタッフが優先して行う.
解答
1.× SSTは行動療法理論を基盤にしている.
2.○ 正しい.
3.× SSTはストレスへの対処法を考えさせたり,消化させたりする.
4.× 基本的生活リズムを整えるのもSSTに含まれる.
5.× SSTはスタッフと対象者が役割を決め,1つの場面を通して練習する.
〈第51回 OT国試 午前44〉
SSTの目的として最も適切なのはどれか.
1.病識の獲得
2.精神症状の改善
3.自動思考の修正
4.ストレス対処技能の強化
5.対人関係パターンの自己洞察
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ SSTの目的の一つにストレスへの対処法を考えさせたり,消化させたりすることが含まれる.
5.× 誤り.
〈第55回 OT国試 午前47〉
疾患と治療の組合せで正しいのはどれか.
1.解離性健忘 ――― 自律訓練法
2.身体化障害 ――― 系統的脱感作法
3.強迫性障害 ――― 曝露反応妨害法
4.PTSD〈外傷後ストレス障害〉 ――― フラッディング
5.心気障害 ――― 持続エクスポージャー法
解答
1.× 不安神経症 ――― 自律訓練法
2.× 不安神経症 ――― 系統的脱感作法
3.○ 正しい.
4.× 強迫性障害 ――― フラッディング
5.× 強迫性障害 ――― 持続エクスポージャー法
〈第56回 OT国試 午後48〉
地域で生活している精神障害者の家族支援に関する内容として誤っているのはどれか.
1.活用できる社会資源について情報提供をする.
2.家族が地域社会から孤立しないよう助言を行う.
3.再発の兆候に気づいた時は主治医に相談するよう伝える.
4.家族自身のストレスが軽減するよう対処法について一緒に考える.
5.EE 〈Expressed Emotion〉が高い場合は患者との接触を増やすよう勧める.
解答
1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× EE(対象者に対する家族の感情表出)が高い場合は症状悪化の要因となるので注意が必要である.
〈第55回 OT国試 午後50〉
統合失調症の家族心理教育において適切なのはどれか.2つ選べ.
1.家族を精神疾患の原因ととらえる.
2.精神分析理論に基づいて行われる.
3.家族の対処能力が向上することを目指す.
4.再発防止効果についての科学的根拠がある.
5.EE〈expressed emotion〉を高める指導を行う.
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ 家族心理教育は疾患の正確な知識をもつことで精神的安定を得て,問題解決能力を高めていく方法である.
4.○ 家族心理教育は家族の感情表出を変化させることで再発や再入院を減らせる.
5.× 誤り.
〈第51回 OT国試 午後49〉
家族心理教育について正しいのはどれか.
1.病気に関する知識を増やす.
2.患者の育て方の振り返りを行う.
3.通常は個人プログラムとして行う.
4.患者は診断名を知らないことが前提となる.
5.EE〈Expressed Emotion〉を高める指導を行う.
解答
1.○ 家族心理教育は疾患の正確な知識をもつことで精神的安定を得て,問題解決能力を高めていく方法である.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.
〈第57回 OT国試 午後47〉
家族心理教育について正しいのはどれか.
1.単発での実施が一般的である.
2.家族を精神疾患の原因と捉える.
3.治療者から家族への指示が重視される.
4.家族の対処能力が向上することを目指す.
5.当事者と同居する家族のみが対象である.
解答
1.× 継続した実施が一般的である.
2.× 家族を精神疾患の原因とは捉えない.
3.× 治療者は家族全体に働きかけて家族相互のコミュニケーションを重視する.
4.○ 正しい.
5.× 当事者と同居の有無に関係なく家族が対象となる.
〈第58回 OT国試 午後43〉
統合失調症再発防止のために患者本人に対する同居家族の対応として最も有用なのはどれか
1.本人の外出に毎回同行する.
2.本人の借金を無条件に返済する.
3.不適切な行動には本人の人格を批判する.
4.口論がみられるようなら対面接触時間を減らす.
5.本人が処方薬の内服を忘れた場合,厳しく叱責する.
解答
1.× 外出に毎回同行するのは再発防止に有用とはならない.
2.× 借金を無条件に返済するのは再発防止に有用とはならない.
3.× 人格の批判は症状悪化の要因となるので不適切である.
4.○ 家族の感情表出が高い場合は症状悪化の要因となるので対面接触時間を減らす.
5.× 厳しく叱責するのは症状悪化の要因となるので不適切である.
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