〈第49回 OT国試 午後41〉
認知症の症状とその作業特徴の組合せで正しいのはどれか.
1.失行 ――― 手順に固執する.
2.失語 ――― 聞いてないことを始める.
3.失認 ――― 作業対象を取り違える.
4.見当識障害 ――― 作業の指示に泣き出す.
5.遂行機能障害 ――― 他人の作品を持ち帰る.
解答
1.× 失行 ――― 正しく動作を行えない.
2.× 失語 ――― 言語機能の障害
3.○ 正しい.
4.× 見当識障害 ――― 時間・場所・人を間違える.
5.× 遂行機能障害 ――― 物事を段取り通り進められない.
〈第49回 OT国試 午前42〉
認知症患者の作業療法中にみられやすいのはどれか.
1.過干渉
2.誇大性
3.集中性
4.立去り
5.綿密性
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ 前頭側頭型認知症では立ち去り行動がみられる.
5.× 誤り.
〈第49回 OT国試 午後42〉
認知症患者への作業療法で改善されやすいのはどれか.
1.失語
2.記憶障害
3.異常感情
4.見当識障害
5.遂行機能障害
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ 周辺症状は中核症状に比べ改善しやすい.
4.× 誤り.
5.× 誤り.
〈第51回 OT国試 午前33〉
軽度認知障害〈MCI〉と診断された患者に対し外来作業療法を開始する際の対応で最も優先すべきなのはどれか.
1.記憶低下に対する不安の軽減
2.記憶障害の改善
3.身辺動作の改善
4.攻撃性の軽減
5.徘徊の軽減
解答
1.○ 正しい.
2.× MCIでは記憶障害は出現していない.
3.× MCIでは身辺動作の障害は出現していない.
4.× MCIでは攻撃性の障害は出現していない.
5.× MCIでは徘徊は出現していない.
〈第46回 OT国試 午前39〉
認知症患者に対する作業療法の目標で適切でないのはどれか.
1.場に慣れる.
2.作業を継続する.
3.作業工程を覚える.
4.生活リズムをつくる.
5.自己のペースを維持する.
解答
1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 作業工程を覚えるのが目標ではなく,作業を通して諸症状を改善していく.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.
〈第47回 OT国試 午前40〉
MMSE(Mini Mental State Examination)10点の認知症患者の作業療法の目的で正しいのはどれか.
1.聴覚の刺激
2.生活習慣の形成
3.抽象概念の形成
4.新しい課題の提供
5.記憶のトレーニング
解答
1.× 聴覚の刺激は作業療法の目的でない.
2.○ 正しい.
3.× 抽象概念の形成は難しい.
4.× 慣れた課題を提供する.
5.× 記憶の改善は難しい.
〈第58回 OT国試 午前48〉
認知症患者の認知機能を高めるための介入法として最も適切なのはどれか.
1.回想法
2.ピアサポート
3.マインドフルネス
4.バリデーション療法
5.リアリティオリエンテーション
解答
1.× 回想法は人生を振り返り思い出を語ることで気持ちの安定を図る介入法である.
2.× ピアサポートは同じような病気や障害のある者が集まり,体験を語り合うことで気持ちの安定を図る介入法である.
3.× マインドフルネスは瞑想法などを通して現在をあるがまま受け止められるようにする技法である.
4.× バリデーション療法は共感して信頼関係をつくるコミュニケーション技法である.
5.○ 正しい.
〈第56回 OT国試 午後46〉
正しい日時や場所などの情報を繰り返し提示する認知症患者への介入法はどれか.
1.作業回想法
2.ユマニチュード
3.ルーティン化療法
4.バリデーション療法
5.リアリティオリエンテーション
解答
1.× 作業回想法は人生を振り返り思い出を語ることで気持ちの安定を図る介入法である.
2.× ユマニチュードは知覚・感情・言語による包括的コミュニケーションに基づいたケア技法である.
3.× 前頭側頭型認知症の「常同行動」や「被影響性の亢進」を利用し,「困った習慣」を「問題のない習慣」に変えてルーティン化するアプローチである.
4.× バリデーション療法は共感して信頼関係をつくるコミュニケーション技法である.
5.○ 正しい.
〈第52回 OT国試 午前49〉
認知症患者の周囲を困らせる行動への対応で最も適切なのはどれか.
1.すぐに制止する.
2.論理的に説得する.
3.単独での行動を勧める.
4.新たな住環境を用意する.
5.行動のパターンから原因を探る.
解答
1.× すぐに制止はしない.
2.× 論理的な説得は難しい.
3.× 介護者との行動を勧める.
4.× 新たな住環境は症状を増悪させるので,慣れた環境を用意する.
5.○ 正しい.
〈第49回 OT国試 午後26〉
認知症患者への作業療法で適切なのはどれか.
1.徘徊するため,着席を求めた.
2.食べ物がわかりやすいよう,模様のある皿を使用した.
3.患者の趣味開発のために体験のない生け花を取り入れた.
4.日付の見当識障害に対し,文字の大きなカレンダーに変えた.
5.ガスの消し忘れでボヤを起こしたので,介助者とともに調理させた.
解答
1.× 徘徊あっても着席を求めない.
2.× 食べ物がわかりやすいよう,模様のない皿を使用する.
3.× 患者の趣味開発のために体験のある作業を取り入れる.
4.× 日付の見当識障害に対し,文字を大ききしても意味がない.
5.○ 正しい.
〈第55回 OT国試 午前43〉
認知症患者とのコミュニケーション上の配慮で最も適切なのはどれか.
1.にぎやかな環境で話す.
2.指示は詳細なものにする.
3.身振り手振りは使わない.
4.沈黙した場合は話題を変える.
5.話題は本人と関係のあるものにする.
解答
1.× 静かな環境で話す.
2.× 指示は具体的で簡単ななものにする.
3.× 身振り手振りを使う.
4.× 沈黙しても本人から発話するまで待つ.
5.○ 正しい.
〈第54回 OT国試 午前48〉
認知症患者に対する作業プログラムを作成する上での留意点で適切なのはどれか.
1.活動の時間帯は覚醒水準に応じて設定する.
2.新しい事に挑戦していくような活動を用いる.
3.活動は多少幼稚になっても,可能な限り単純化する.
4.生活史よりも,現在の状態を重視して活動を選択する.
5.患者同士で作品への感想を述べ合う場面は作らないようにする.
解答
1.○ 正しい.
2.× 慣れ親しんだ活動を用いる.
3.× 本人の残存能力に合わた活動とする.
4.× 本人の生活史を重視した活動を選択する.
5.× 患者同士とのコミュニケーション場面を作るようにする.
〈第50回 OT国試 午前42〉
認知症患者の作業課題で適切でないのはどれか.
1.壊れにくい素材での課題
2.道具を使わない課題
3.少ない工程の課題
4.短時間の課題
5.精密な課題
解答
1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 具体的で簡単な課題が適切である.
〈第51回 OT国試 午後44〉
認知症患者のケアにおける環境調整で適切でないのはどれか.
1.見守りがしやすい環境を整える.
2.居室のプライバシーを確保する.
3.自室の場所を分かりやすく掲示する.
4.親しみやすい家庭的な環境作りをする.
5.生活の道具を新しいものに入れ替える.
解答
1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 生活の道具は慣れたものを使用する.
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