第7章 精神障害作業療法学 06)神経作用物質および嗜癖性障害 ②薬物依存

〈第46回 OT国試 午前41〉

薬物依存で正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.パニック障害になりやすい.
2.強迫性障害の人が陥りやすい.
3.薬物摂取の自制が困難である.
4.使用頻度と使用量は反比例する.
5.薬物中止によって離脱症状が出現する.

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ 物質依存では自制が困難になる精神依存がみられる.
4.× 誤り.
5.○ 物質依存では離脱症状などが出現する身体依存がみられる.


〈第55回 OT国試 午後40〉

精神作用物質使用による精神障害について正しいのはどれか. 
1.幻覚が必発する.
2.アルコールは耐性を生じない.
3.モルヒネは身体依存を生じる.
4.医薬品によるものは含まれない.
5.急激な精神作用物質の摂取で離脱症状が生じる.

解答

1.× 精神作用物質には幻覚が生じるものと生じないものがある.
2.× アルコールは耐性を生じる.
3.○ 正しい.
4.× ベンゾジアゼピン系薬剤など医薬品によるものも含まれる.
5.× 急激な精神作用物質の遮断で離脱症状が生じる.


〈第54回 OT国試 午前42〉

依存性薬物で重篤な離脱症状がみられるのはどれか.2つ選べ. 
1.大麻
2.覚醒剤
3.コカイン
4.モルヒネ
5.ベンゾジアゼピン系薬剤

解答

1.× 大麻は精神依存のみである.
2.× 覚醒剤は精神依存と耐性である.
3.× コカインは精神依存のみである.
4.○ モルヒネは身体依存・精神依存・耐性がみられる.
5.○ ベンゾジアゼピン系薬剤は身体依存・精神依存・耐性がみられる.


〈第47回 OT国試 午前43〉

薬物依存の患者に対する作業療法の目的でないのはどれか. 
1.退行の促進
2.身体機能の改善
3.衝動のコントロール
4.日常生活能力の改善
5.心理的耐久力の向上

解答

1.× 退行の促進は作業療法の目的になることはない.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第59回 OT国試 午後40〉

亜急性期(離脱後初期)の薬物依存症の評価項目で最も優先すべきなのはどれか. 
1.作業能力
2.身体症状
3.生活リズム
4.対処能力
5.対人関係

解答

1.× 誤り.
2.○ 不安定な状態や活動性が低下した状態にあるので身体症状の評価を優先する.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


〈第51回 OT国試 午後13〉

27歳の女性.20歳ころに友人に勧められて覚醒剤を使用した.その後,常用するようになり,逮捕および服役を経験した.釈放後に民間のリハビリ施設を利用しながらアルバイトをしていた.1か月前から同僚とのトラブルが続き,最近になり幻覚妄想様の発言が出現したため,父親に連れられて精神科を受診し,入院となった.入院後3週目に作業療法が処方された.導入初期のプログラムとして適切でないのはどれか. 
1.疾病について学習する.
2.生活技能訓練に参加する.
3.ピアサポーターと交流する.
4.軽運動プログラムに参加する.
5.グループリーダーを体験する.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 導入期にグループリーダーを体験するのは時期尚早である.


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