第7章 精神障害作業療法学 02)気分障害(感情障害) ②うつ病 d.回復期

〈第57回 OT国試 午前46〉

回復初期のうつ病患者への作業療法で正しいのはどれか. 
1.指示は詳細に行う.
2.自己決定の経験を促す.
3.励ましながら活動を行う.
4.1回の活動時間は短くする.
5.長期間継続できる作業を勧める.

解答

1.× 詳細に指示を行うと患者のペースを損ねる可能性があるので適切でない.
2.× 重要な決定や自己決定は先送りする.
3.× 安易な励ましや賞賛となる言動は慎む.
4.○ 正しい
5.× 短い工程の作業を勧める.


〈第53回 OT国試 午前46〉

うつ病の回復初期の患者への対応で最も適切なのはどれか. 
1.就労を勧める.
2.チームでのスポーツを勧める.
3.休憩を早めにとるように勧める.
4.物事は自分で判断するように促す.
5.行動の結果の良し悪しを明確に伝える.

解答

1.× 回復初期は活動性を徐々に高めていく時期である.
2.× 回復初期は気分転換程度の身体活動に留める.
3.○ 正しい.
4.× 回復初期は物事の判断を避けるよう促す.
5.× 回復初期は行動のプロセスも含め良いところを伝えていく.


〈第54回 OT国試 午前45〉

うつ病の回復期の作業療法で適切なのはどれか. 
1.適度な運動を活動に取り入れる.
2.メモは使わず記憶するよう促す.
3.休憩は最小限にして持久力をつける.
4.あらかじめ決めた活動は全て行うようにする.
5.自信を取り戻すため高めの負荷量を設定する.

解答

1.○ 正しい.
2.× 思考制止や記憶力低下などの思考障害がみられるのでメモの使用を促す.
3.× 可能な限り休息をとるよう環境調整する.
4.× 完璧を促すような関わりは不適切である.
5.× 自信を取り戻すため達成可能な負荷量を設定する.


〈第58回 OT国試 午後45〉

うつ病回復期前期の作業療法で最も適切なのはどれか. 
1.1回の活動は短時間にする.
2.リワークプログラムを導入する.
3.新しい生きがいを見出す援助をする.
4.再発予防について家族を交えて話し合う.
5.集団での心理教育プログラムへの参加を促す.

解答

1.× 回復初期には1回の活動を短時間にする.
2.× 回復後期にはリワークプログラムを導入する.
3.× 回復後期には新しい生きがいを見出す援助をする.
4.× 回復後期には再発予防について家族を交えて話し合う.
5.○ 正しい.


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