第7章 精神障害作業療法学 01)統合失調症 ②評価

〈第56回 OT国試 午前40〉

ワーキング・メモリを測定する検査が含まれているのはどれか. 
1.BACS 〈The Brief Assessment of Cognition in Schizophrenia〉
2.LASMI 〈Life Assessment Scale for the Mentally Ill〉
3.SCSQ 〈Social Cognition Screening Questionnaire〉
4.SMSF 〈Inventory Scale for Mood and Sense of Fatigue〉
5.WHO-DAS2.0 〈WHO disability assessment schedule 2.0〉

解答

1.○ BACSは言語性記憶と学習,ワーキングメモリ,運動機能,注意と情報処理速度,言語流暢性,遂行機能が含まれる.
2.× LASMIは日常生活,対人関係,労働または課題の遂行,持続性・安定性,自己認識が含まれる.
3.× SCSQは言語記憶,文脈からの推論,心の理論,メタ認知,敵意バイアスが含まれる.
4.× SMSFは気分状態,疲労感,回復感が含まれる.
5.× WHO-DAS2.0は世界保健機関が開発した健康と障害について文化的影響を除いて測定する標準ツールである.


〈第58回 OT国試 午後42〉

統合失調症の認知機能を評価するために用いるのはどれか. 
1.AIMS(Abnormal Involuntary Movement Scale)
2.BACS
3.LASMI
4.PANSS
5.SAPS(Scale for the Assessment of Positive Symptoms)

解答

1.× AIMS(arthritic impact measurement scale)は関節リウマチのQOL評価である.
2.○ 正しい.
3.× LASMIは統合失調症の慢性期の社会生活能力評価である.
4.× PANSSは統合失調症の陽性・陰性症状尺度である.
5.× SAPS(Scale for the Assessment of Positive Symptoms)は統合失調症の陽性症状尺度である.


〈第51回 OT国試 午前40〉

統合失調症の認知機能を評価するために用いる尺度はどれか. 
1.GAF
2.BPRS
3.Rehab
4.PANSS
5.BACS-J

解答

1.× GAFは心理・社会・職業的機能の全体的評価尺度である.
2.× BPRSは精神症状の簡易評価尺度である.
3.× Rehabは精神科リハビリテーションの効果を判定する行動評価尺度である.
4.× PANSSは統合失調症の陽性・陰性症状尺度である.
5.○ 正しい.


〈第53回 OT国試 午後42〉

「作業の手順が分からない」,「説明がよく分からない」と訴える統合失調症の患者の認知機能を精査する目的で検査を実施した.図版の一部を図に示す.このような図版が含まれるのはどれか. 

1.WAB
2.BADS
3.MMSE
4.BACS-J
5.WAIS-Ⅲ

解答

1.× WABは失語症検査である.
2.× BADSは前頭葉損傷の遂行機能評価である.
3.× MMSEは認知症を含めた高次脳機能障害のスクリーニング検査である.
4.○ 正しい.
5.× WAIS-Ⅲは成人知能検査である.


〈第52回 OT国試 午後15〉

32歳の女性.統合失調症.デイケアに通所しているが,いつも人を避けるように過ごしていることが多い.スタッフが面談の中でその理由を尋ねると「会話をしていると,途中から何を話しているのか分からなくなります.それが恐くて人と話をする自信がないです」と訴えた.この患者の症状の評価で最も適切なのはどれか. 
1.GAF
2.BADS
3.WCST
4.Rehab
5.BACS-J

解答

1.× GAFは心理・社会・職業的機能の全体的評価尺度である.
2.× BADSは前頭葉損傷の遂行機能評価である.
3.× WCSTは前頭葉損傷の概念・セットの転換障害の評価である.
4.× Rehabは精神科リハビリテーションの効果を判定する行動評価尺度である.
5.○ 正しい.


〈第56回 OT国試 午前41〉

統合失調症の急性期において,治療効果をみるのに最も適切なのはどれか. 
1.GHQ 〈General Health Questionnaire〉
2.LSP 〈Life Skills Profile〉
3.PANSS 〈Positive and Negative Syndrome Scale〉
4.QLS 〈Quality of Life Scale〉
5.SFS 〈Social Functioning Scale〉

解答

1.× GHQは精神的健康調査票である.
2.× LSPは生活技能プロフィールである.
3.○ PANSSは統合失調症の陽性・陰性症状尺度である.
4.× QLSは統合失調症患者のQOL評価である.
5.× SFSは社会機能評価尺度である.


〈第56回 OT国試 午前20〉

45歳の男性.統合失調症.25年間の入院の後,退院してグループホームに入居することになった.作業療法士は患者の強みとしての性格,才能,希望,環境について,日常生活,経済的事項,仕事などの項目に分けて本人と一緒に確認の上文章化し,患者の言葉を用いて退院後の目標を立てた.本アセスメントの根拠となるモデルはどれか. 
1.ICFモデル
2.作業適応モデル
3.人間作業モデル
4.ストレングスモデル
5.CMOP〈Canadian Model of Occupational Performance〉

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ 患者がもつ強みとしての性格・技能・環境・関心などの良い点に着目し,それを伸ばし回復につなげる取組みは,ストレングスモデルである.
5.× 誤り.


〈第52回 OT国試 午前17〉

45歳の男性.統合失調症.20年間の入院の後,退院してグループホームに入居することになった.作業療法士は患者の強みとしての性格,才能,希望,環境について,日常生活,経済的事項,仕事などの項目に分けて本人と一緒に確認・文章化し,患者の言葉を用いて退院後の目標を立てた.本アセスメントの根拠となるモデルはどれか. 
1.ICFモデル
2.人間作業モデル
3.ストレングスモデル
4.脆弱性-ストレスモデル
5.CMOP〈Canadian Model of Occupational Performance〉

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ ストレングスモデルはケアプラン作成時に患者の強みを見つけ出しそれを活用する方法である.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


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