〈第57回 OT国試 午後11〉
65歳の男性.喫煙者.10年前から高血圧,高脂血症,糖尿病で内服治療をしている.4週前に外傷性第5胸髄損傷,完全対麻痺で入院.入院時の血糖は350mg/dL,HbA1cは8.0%,入院後1週で離床訓練が開始された.この患者が上肢エルゴメーター運動を実施中に,急に動悸と左肩周囲の違和感を訴えた.直ちに運動を中止し安静にさせたところ症状は数分で消失した.症状消失後のバイタルサインに異常を認めなかった.この症状の原因として考えられるのはどれか.
1.低血糖
2.起立性低血圧
3.急性心筋梗塞
4.労作性狭心症
5.自律神経過反射
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ 血圧・高脂血症・血糖値のコントロール不良から運動時に急に動悸と左肩周囲の違和感を訴え症状が数分で消失しその後バイタルサインに異常を認めなかったことから,労作性狭心症が考えられる.
5.× 誤り.
〈第58回 OT国試 午後9〉
68歳の男性.急性心筋梗塞のため14日間入院し,退院後2か月が経過した.心臓リハビリテーションのために実施した検査場面を図に示す.測定項目に含まれないのはどれか.
1.血圧
2.肺活量
3.1回換気量
4.運動負荷量
5.酸素摂取量
解答
1.○ 右上腕にマンシェットを巻いているので血圧は測定項目に含まれる.
2.× 呼気ガス分析器を使用しているので1回換気量は測定項目に含まれる.
3.○ 呼気ガス分析器を使用しているので1回換気量は測定項目に含まれる.
4.○ エルゴメーターを使用しているので運動負荷量は測定項目に含まれる.
5.○ 呼気ガス分析器を使用しているので酸素摂取量は測定項目に含まれる.
〈第50回 OT国試 午後34〉
合併症のない急性心筋梗塞の患者において,厚生省「循環器疾患のリハビリテーションに関する研究班(平成8年度)」のリハビリテーションプログラムに基づき,次のステージへの進行が可能であるのはどれか.
1.動悸の出現
2.心室細動の出現
3.0.5mVのST低下
4.運動時心拍数150/分
5.運動時収縮期血圧の10mmHg上昇
解答
1.× 動悸などの自覚症状が出現している場合は次のステージへ進行できない.
2.× 心室細動(危険な不整脈)が出現している場合は次のステージへ進行することができない
3.× 0.1mVのST低下がみられる場合は次のステージへ進行できない.
4.× 運動時心拍数120/分以上になった場合は次のステージへ進行できない.
5.○ 正しい.
〈第46回 OT国試 午前34〉
心筋梗塞の二次予防のための生活指導で正しいのはどれか.2つ選べ.
1.禁煙
2.BMI目標値30以上
3.食塩摂取量12~14g/日
4.Borg指数15以上の運動
5.最大酸素摂取量50%程度の運動
解答
1.○ 正しい.
2.× BMI目標値は18.5~24.9とする.
3.× 食塩摂取量は6g未満/日とする.
4.× Borg指数11~13の運動を行う.
5.○ 正しい.
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