第6章 内部障害作業療法学 01)呼吸障害 ⑥吸引

〈第47回 OT国試 午前29〉

「気管吸引のガイドライン(成人で人工気道を有する患者のための)」(日本呼吸療法医学会による)に基づく吸引の適応となる状態で正しいのはどれか. 
1.誤嚥した.
2.肺下葉の水泡音を聴取した.
3.努力性呼吸が弱くなってきている.
4.気管チューブ内に分泌物が確認できない.
5.経皮的動脈血酸素飽和度が改善してきている.

解答

1.○ 正しい.
2.× 肺下葉の痰貯留は深すぎるため吸引の適応とならない.
3.× 努力性呼吸が弱くなっている場合は吸引の適応とならない.
4.× 気管チューブ内に分泌物が確認されるときに吸引の適応となる.
5.× 経皮的動脈血酸素飽和度の低下における低酸素血症の存在がある場合は吸引の適応となる.


〈第51回 OT国試 午前27〉

成人に対する口腔内・鼻腔内吸引行為について誤っているのはどれか. 
1.吸引前に手を清潔にする.
2.吸引圧は吸引前に確認する.
3.1回の吸引は25秒以上かけて行う.
4.カテーテルを挿入後に陰圧をかける.
5.事前に水道水を通して正常に吸引できるかを確認する.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 1回の吸引は10~15秒以内とする.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第46回 OT国試 午後38〉

吸引で正しいのはどれか. 
1.患者の頸部は回旋させない.
2.目的は貯留物や分泌物の除去である.
3.吸引器のボトルは空であることを確認する.
4.カテーテルを挿入した刺激で排痰を誘発する.
5.口腔内吸引したカテーテルで気管内の吸引を行う.

解答

1.× 吸引時は必要に応じて患者の頸部を回旋させる.
2.○ 正しい.
3.× 吸引時は吸引器のボトルは必ずしも空である必要はない.
4.× 咳を誘発しないように吸引する.
5.× 口腔内吸引したカテーテルは感染予防のため気管内の吸引に再使用してはいけない.


〈第59回 OT国試 午後26〉

鼻腔からの喀痰吸引で正しいのはどれか. 
1.吸気圧は16~20kPaとする.
2.カテーテルは30cm以上挿入する.
3.一回の吸引は30秒以上持続して行う.
4.口腔からの吸引に比べて嘔吐反射が出現しやすい.
5.経鼻胃管が留置されている患者には実施できない.

解答

1.○ 正しい.
2.× カテーテルは15~20cm程度挿入する.
3.× 1回の吸引は10~15秒以内とする.
4.× 口腔からの吸引に比べて嘔吐反射が出現しにくい.
5.× 経鼻胃管が留置されている患者にも実施できる.


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