〈第53回 OT国試 午後23〉
上肢の末梢神経障害でみられるのはどれか.
1.Barré徴候
2.Froment徴候
3.Kernig徴候
4.Laségue徴候
5.Romberg徴候
解答
1.× Barré徴候は上位運動ニューロン障害(錐体路障害)による片側性の軽い運動麻痺でみられる.
2.○ Froment徴候は尺骨神経麻痺でみられる.
3.× Kernig徴候は髄膜刺激症状でみられる.
4.× Laségue徴候は腰椎椎間板ヘルニアでみられる.
5.× Romberg徴候は脊髄性運動失調で陽性となる.
〈第43回 OT国試 午前59〉
障害されると翼状肩甲を呈する神経はどれか.2つ選べ.
1.外側胸筋神経
2.肩甲下神経
3.肩甲上神経
4.肩甲背神経
5.長胸神経
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ 肩甲背神経が障害されると菱形筋群の機能不全により翼状肩甲を呈する.
5.○ 長胸神経が障害されると前鋸筋の機能不全により翼状肩甲を呈する.
〈第48回 OT国試 午前28〉
欠乏すると末梢神経障害を引き起こすのはどれか.
1.ビタミンA
2.ビタミンB1
3.ビタミンC
4.ビタミンD
5.ビタミンK
解答
1.× ビタミンA欠乏症は夜盲症を引き起こす.
2.○ 正しい.
3.× ビタミンC欠乏症は壊血病を引き起こす.
4.× ビタミンD欠乏症は骨軟化症を引き起こす.
5.× ビタミンK欠乏症は血液凝固障害を引き起こす.
〈第49回 OT国試 午後8〉
58歳の男性.作業中に左前腕遠位で屈筋腱断裂とSunderlandのⅤ度の正中神経断裂を受傷し,腱縫合術と神経縫合術を受けた.術後5か月を経過した時の手掌の静的触覚の局在の検査結果を図に示す.患者は実際の刺激点ではなく矢印で示した先が刺激点であると回答した.この知覚障害の原因はどれか.
1.神経支配の破格
2.軸索再生の遅延
3.過誤神経支配
4.Waller変性
5.Tinel徴候
解答
1.× 神経支配の破格では局在のズレは生じない.
2.× 軸索再生の遅延では刺激点の鈍麻が生じる.
3.○ 刺激からずれた部位で感じているため過誤神経支配が考えられる.
4.× Waller変性では刺激点の鈍麻が生じる.
5.× Tinel徴候では叩打により支配神経領域に知覚が生じる.
〈第42回 OT国試 午前58〉
末梢神経損傷後の麻痺手の管理で誤っているのはどれか.
1.機能予後の指標 ――― 損傷部遠位刺激での運動誘発電位
2.神経再生の促進 ――― 脱神経筋の充分な伸張
3.異常感覚の改善 ――― サンドペーパーでの脱感作
4.過誤神経支配筋の再教育 ――― バイオフィードバックによる分離運動
5.ピンチ動作の機能代償 ――― 対立スプリントの利用
解答
1.○ 正しい.
2.× 関節拘縮予防 ――― 脱神経筋の充分な伸張
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.
Back | 【第4章 運動器障害作業療法学 目次】 | Next