第4章 運動器障害作業療法学 04)手指疾患 ④手指屈筋腱損傷

〈第50回 OT国試 午後27〉

手の腱損傷後の運動機能評価で適切なのはどれか. 
1.DAS28(disease activity score 28)
2.Lansburyの活動性指数
3.MFT(manual function test)
4.MODAPTS(modular arrangement of predetermined time standards)
5.TAM(total active motion)

解答

1.× DAS28(disease activity score 28)は関節リウマチの疾患活動性の評価法である.
2.× Lansburyの活動性指数は関節リウマチの関節炎活動性の指標である.
3.× MFT(manual function test)は脳卒中上肢機能検査である.
4.× MODAPTS(modular arrangement of predetermined time standards)は作業分析法である.
5.○ 正しい.


〈第43回 OT国試 午前62〉

手指屈筋腱縫合術後の作業療法で導入する時期が最も遅いのはどれか. 
1.PIP・DIP関節の他動屈曲
2.MP関節とPIP・DIP関節の他動伸展
3.MP関節伸展位固定でPIP・DIP関節の自動屈曲
4.MP関節屈曲位固定でPIP・DIP関節の他動伸展
5.MP関節屈曲位固定でPIP・DIP関節の他動屈曲

解答

1.× 誤り.
2.○ MP関節とPIP・DIP関節の他動伸展は縫合部への負荷が強く再断裂の危険性が高いため術後6週以降から開始する.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


〈第45回 OT国試 午前33〉

手指屈筋腱損傷者への術後のKleinert法で正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.指を自動伸展させる.
2.MP関節は屈曲位に固定する.
3.手関節は軽度背屈位に固定する.
4.爪とスプリントとをピアノ線で結ぶ.
5.3週間固定後に自動運動を開始する.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× Kleinert法では手関節は掌屈位に固定する.
4.× Kleinert法では爪とスプリントとをゴムバンドで結ぶ.
5.× Kleinert法は術後早期より自動運動を開始する.


〈第49回 OT国試 午後7〉

28歳の男性.右環指の深指屈筋腱と浅指屈筋腱をZoneⅡでガラスの破片により損傷し,腱縫合術を受けた.正しいのはどれか. 
1.神経損傷は合併しない.
2.受傷部位は腱の癒着が起きにくい.
3.環指のMP関節の屈曲が不能となる.
4.腱が癒合するまでは環指の運動を控える.
5.手術後はKleinert法による運動が用いられる.

解答

1.× 神経損傷は合併しやすい.
2.× 受傷部位(ZoneⅡ)は腱の癒着が生じやすい.
3.× 環指のPIP・DIP関節の屈曲が不能となる.
4.× 術後早期より環指の運動を開始する.
5.○ 正しい.


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