〈第49回 OT国試 午後6〉
75歳の男性.転倒した後の股関節エックス線写真正面像を示す.骨折部位はどれか.
1.臼蓋部
2.大腿骨頸部
3.大腿骨転子部
4.大腿骨転子下
5.大腿骨顆部
解答
1.× 誤り.
2.○ 骨折部位は左大腿骨頸部である.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.
〈第49回 OT国試 午後35〉
人工股関節置換術後の深部静脈血栓症の予防で誤っているのはどれか.
1.弾性ストッキング着用
2.間欠的空気圧迫
3.足関節の底背屈
4.マッサージ
5.安静
解答
1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 安静は深部静脈血栓症の発生要因である.
〈第58回 OT国試 午前2〉
80歳の女性.右変形性股関節症に対し人工股関節置換術(後方アプローチ)が施行された.現在,術後2週が経過し,患肢全荷重が許可されている.この患者に対するADL指導として最も適切なのはどれか.
1.割り座で靴下をはく.
2.椅子座位で床の物を拾う.
3.床の上で体育座りをする.
4.椅子座位で右下肢を上にして足を組む.
5.階段を降りるときは右足を先に下ろす.
解答
1.× 割り座は股関節屈曲・内転・内旋位となるため禁忌肢位である.
2.× 床の物を拾うときは立位で健側を前に出して拾う.
3.× 床の上で体育座りをすると股関節過屈曲となるため禁忌肢位である.
4.× 股関節屈曲・内転となるため,足を組むのは禁忌肢位である.
5.○ 正しい.
〈第56回 OT国試 午前7〉
66歳の女性.左変形性股関節症.後方アプローチによる人工股関節全置換術を受けた.全荷重で術後リハビリテーション中である.退院後の生活指導として正しいのはどれか.
1.和式トイレを使用する.
2.椅子に座る際には足を組む.
3.椅子は通常よりも低いものを選ぶ.
4.床のものを拾うときには非術側を前に出す.
5.端座位で靴にかかとを入れるときは外側から手を伸ばす.
解答
1.× 股関節過屈曲となるため,洋式トイレを使用する.
2.× 股関節屈曲・内転となるため,足を組むのは禁忌肢位である.
3.× 股関節過屈曲となるため,椅子は高めのものを選ぶ.
4.○ 正しい.
5.× 股関節屈曲・内旋となるため,内側から手を伸ばす.
〈第53回 OT国試 午前32〉
後方アプローチによる人工股関節置換術後の動作で正しいのはどれか.
1.低めのソファーに座る.
2.健側を下にして横になる.
3.床の物を拾うときは患側を後方に引く.
4.階段を降りるときは健側から先に下ろす.
5.ベッドに這い上がるときは患側の膝を先につく.
解答
1.× 股関節過屈曲となるため,高めのソファーに座る.
2.× 股関節内転位となるため,患側を下にして横になる.
3.○ 正しい.
4.× 階段を降りるときは患側から先に下ろす.
5.× ベッドに這い上がるときは健側の膝を先につく.
〈第55回 OT国試 午前35〉
大腿骨頸部骨折に対して後方アプローチにて人工骨頭置換術を施行した患者のADL指導で正しいのはどれか.
1.和式トイレで排泄する.
2.割り座で足の爪を切る.
3.あぐら座位で靴下をはく.
4.健側下肢から階段を下りる.
5.椅子に座って床の物を拾う.
解答
1.× 股関節過屈曲となるため,洋式トイレを使用する.
2.× 割り座は股関節屈曲・内転・内旋位となるため禁忌肢位である.
3.○ 正しい.
4.× 患側下肢から階段を下りる.
5.× 床の物を拾うときは立位で健側を前に出して拾う.
〈第50回 OT国試 午前32〉
大腿骨頸部骨折に対して後方アプローチにて人工骨頭置換術を施行した患者のADL指導で正しいのはどれか.
1.和式トイレで排泄する.
2.割り座で足の爪を切る.
3.あぐら座位で靴下をはく.
4.患側下肢から階段を昇る.
5.椅子に座って床の物を拾う.
解答
1.× 股関節過屈曲となるため,洋式トイレを使用する.
2.× 割り座は股関節屈曲・内転・内旋位となるため禁忌肢位である.
3.○ 正しい.
4.× 健側下肢から階段を昇る.
5.× 床の物を拾うときは立位で健側を前に出して拾う.
〈第52回 OT国試 午前10〉
75歳の女性.自宅の浴室で転倒し右大腿骨頸部を骨折したため人工股関節置換術(後外側アプローチ)が施行された.担当医からは患側への全荷重が許可されている.この患者に対するADL指導で正しいのはどれか.
1.割り座で靴下をはく.
2.和式の畳生活を勧める.
3.靴ひもを結ぶときはしゃがむ.
4.椅子は座面の低いものを使用する.
5.階段を下りるときは右足を先に下ろす.
解答
1.× 椅坐位で開排位にて靴下を履く.
2.× 洋式の椅子生活を勧める.
3.× 靴ひもを結ぶときは端座位で開排位にて行う.
4.× 椅子は座面の高いものを使用する.
5.○ 正しい.
〈第48回 OT国試 午前7〉
76歳の女性.右大腿骨頸部骨折を受傷し,後方進入による人工骨頭置換術を受けた.術後3週に実施する動作で安全性が高いのはどれか.
1.床に座る
2.椅子に座る
3.浴槽をまたぐ
4.靴を履く
5.床に落ちた物を拾う
解答
1.× 割り座は股関節屈曲・内転・内旋位となるため禁忌肢位である.
2.× 低めのソファーに座ると股関節過屈曲となるため禁忌肢位である.
3.× 浴槽をまたぐ際に患側下肢を手で持ち上げると股関節過屈曲となり禁忌肢位である.
4.× 靴を履く際に股関節過屈曲となり禁忌肢位である.
5.○ 正しい.
〈第56回 OT国試 午前11〉
80歳の女性.2年前に夫と死別し,平屋の持ち家に1人暮らし.3か月前に屋内で転倒し,右大腿骨頸部骨折で入院した.人工骨頭置換術後のADLは杖歩行で,入浴のみ見守りでその他は自立し自宅退院となった.退院時のHDS-Rは28点であった.要支援1と認定され,通所リハビリテーションを利用するにあたり,担当作業療法士が自宅訪問することとなった.初回訪問時の対応で正しいのはどれか.
1.住宅改修を提案する.
2.年金受領額を聴取する.
3.訪問作業療法を勧める.
4.夫の死亡理由を聴取する.
5.生活の困りごとを聴取する.
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.○ 初回訪問では本人の希望や困りごとなどを聴取するとよい.
〈第41回 OT国試 午前23〉
1年前に右大腿骨頸部骨折の既往のある患者から「最近,立ち上がりにくくなった」と自宅浴室の手すり設置の相談を受けた.設置する手すりの組合せで適切なのはどれか.
1.1
2.2
3.3
4.4
5.5
解答
1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ 右大腿骨頸部骨折の既往と立ち上がりにくさを考慮し,浴槽への出入り,浴槽から立ち上がるための手すり設置が必要である.
5.× 誤り.
〈第59回 OT国試 午後9〉
70歳の女性.独居.身長155cm,体重52kg.自宅で転倒.右大腿骨頸部骨折と診断され,右人工骨頭置換術(後方アプローチ)を受けた.術後,回復期リハビリテーション病院を経て自宅退院の見込みである.右股関節の屈曲角度は100度,伸展0度である.左下肢機能には問題を認めない.屋内外は杖歩行自立.現状の家屋環境を図に示す.退院時に向けた環境調整で最も適切なのはどれか.ただし,手すりの高さはすべて適切である.
1.浴槽内いすを設置する2.屋内階段の壁側にも手すりを設置する
3.補高便座を設置する
4.玄関の上がりかまちに踏台を設置する
5.屋外階段の手すりの平坦部分を取り除く
解答
1.○ 股関節の屈曲角度が100度なので浴槽内いすを設置する.
2.× 片麻痺ではないので屋内階段の壁側の手すりはなくとも良い.
3.× 股関節の屈曲角度が100度なので補高便座を設置する.
4.× 玄関の上がりかまちの高さが20mmなので踏台はなくとも良い.
5.× 屋外階段の手すりの平坦部分は残しておく.
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