第4章 運動器障害作業療法学 01)関節リウマチ ⑦作業療法

〈第57回 OT国試 午後28〉

関節リウマチについて正しいのはどれか. 
1.渦流浴は禁忌である.
2.家事の実施は午前中が良い.
3.疼痛の特徴として圧痛がある.
4.疼痛に対して装具は使用しない.
5.非ステロイド性抗炎症薬で疼痛は軽減しない.

解答

1.× 渦流浴は適応する.
2.× 家事の実施は朝のこわばりの強い時間帯を避ける.
3.○ 正しい.
4.× 疼痛に対して装具は使用する.
5.× 非ステロイド性抗炎症薬で疼痛は軽減する.


〈第43回 OT国試 午前53〉

関節リウマチの作業療法で適切でないのはどれか. 
1.低負荷の運動を行う.
2.筋力強化には等張性収縮を利用する.
3.プログラムは日内変動に応じて遂行する.
4.日常生活指導は対象者と家族に実施する.
5.痛みのある時にはスプリントで安静を保つ.

解答

1.○ 正しい.
2.× 筋力強化には等尺性収縮を利用する.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第45回 OT国試 午後28〉

関節リウマチ患者の上肢の筋力と関節運動とで正しいのはどれか. 
1.鉄アレイを用いて抵抗をかける.
2.抵抗運動は関節内圧を下降させる.
3.等尺性運動によって筋力を維持する.
4.手関節伸展によって手内筋を強化する.
5.関節運動によって関節内温度は低下する.

解答

1.× 鉄アレイを用いて抵抗をかけるのは過負荷である.
2.× 抵抗運動は関節内圧を上昇させる.
3.○ 正しい.
4.× 手関節伸展によって手内筋を強化することはできない.
5.× 関節運動によって関節内温度は上昇する.


〈第41回 OT国試 午前59〉

関節リウマチ患者に対する手指巧緻性維持を目的とした作業で適切でないのはどれか. 
1.はり絵
2.編物
3.刺しゅう
4.マクラメ
5.金工細工

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 関節リウマチ患者に対し金工細工は関節への負荷が強いため適切でない.


〈第54回 OT国試 午後7〉

63歳の女性.主婦.関節リウマチ.発症後半年が経過した.SteinbrockerのステージⅡ,クラス2.料理など家事全般を好み,熱心に行ってきた.立ち仕事が多く,最近膝痛が出現した.この患者に対する作業療法の留意点で適切なのはどれか. 
1.膝伸展固定装具を装着する.
2.片手でフライパンを使うよう指導する.
3.家事は一度にまとめて行うよう指導する.
4.筋力強化は等尺性収縮運動を中心に行う.
5.関節可動域訓練は最終域感を超えるようにする.

解答

1.× 膝伸展固定装具の装着はこわばりを助長するため適切でない.
2.× 両手でフライパンを使うよう指導する.
3.× 家事は休み休み行うよう指導する.
4.○ 正しい.
5.× 関節可動域訓練は最終域感を超えない範囲で行う.


〈第43回 OT国試 午前14〉

55歳の女性.関節リウマチ.発症後3年.Steinbrocker(スタインブロッカー)のステージⅢ,クラス3.環軸椎間に亜脱臼がある.両肩肘の可動域制限は著明である.両手関節に運動時疼痛がある.作業療法で正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.関節可動域訓練は関節炎があるときも通常量で継続する.
2.手関節可動域訓練は訓練後疼痛が残らない程度に行う.
3.頭頸部の屈筋の筋力強化を行う.
4.等尺性収縮を利用した運動で上肢の筋力維持を図る.
5.革細工のカービングで手指の巧緻性を高める.

解答

1.× 関節炎があるときの関節可動域訓練は回数を減らして行う.
2.○ 正しい.
3.× 環軸椎間に亜脱臼があるため,頭頸部の屈筋の筋力強化は禁忌である.
4.○ 正しい.
5.× 両肩肘の可動域制限が著明で,両手関節に運動時疼痛もあるため革細工のカービングは適切でない.


〈第59回 OT国試 午後13〉

56歳の女性.4年前に関節リウマチと診断された.Steinbrockerのステージ3,クラス3.趣味は料理,手芸および絵画で活動への意欲は高い.両肩関節と両股関節の可動域制限は著明であり,起き上がりが困難である.後頸部と両膝の痛みを訴えている.作業療法で適切なのはどれか. 
1.趣味活動の絵画は中止する.
2.柔らかいマットレスの導入を勧める.
3.高さのある枕を使用するように勧める.
4.等張性収縮を利用した上肢の筋力維持を図る.
5.料理の際は座面の高い椅子を使用するように勧める.

解答

1.× 趣味活動の意欲が高いので絵画は継続する.
2.× 後頸部痛を訴えているので硬めのマットレスの導入を勧める.
3.× 後頸部痛を訴えているので低めの枕を使用するように勧める.
4.× 両肩関節の可動域制限が著明なので等尺性収縮を利用した上肢の筋力維持を図る.
5.○ 正しい.


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