〈第55回 OT国試 午後11〉
25歳の男性.頸髄完全損傷,Zancolli の四肢麻痺上肢機能分類でC6A.ベッド・車椅子間の移乗動作の自立を目指して天井走行型リフトを使用した訓練を行うことになった.吊り具の写真を示す.選択する吊り具として正しいのはどれか.
1.①
2.②
3.③
4.④
5.⑤
解答
1.× シート型吊り具は車椅子上での着脱が困難なため不適切である.
2.× 交差式ローバック吊り具は車椅子上での着脱が困難なため不適切である.
3.× トイレ用吊り具なので不適切である.
4.× シート型ハイバック吊り具は車椅子上での着脱が困難なため不適切である.
5.○ 車椅子上での着脱可能なベルト型吊り具が適切である.
〈第57回 OT国試 午後8〉
28歳の女性.頸髄損傷(第6頸髄節まで機能残存).車椅子とベッド間の移乗は前・後方移動で自立し,ADLは自助具や住環境整備で自立の見込みを得た.住宅改修を示す.正しいのはどれか.2つ選べ.
1.①の廊下幅は歩行者とのすれ違いのために140cmにした.
2.②のポーチの幅は車椅子を回転させるために100cmにした.
3.③の廊下と居室の開口部通過の幅は90cmにした.
4.④のシャワーフックの位置の高さは150cmにした.
5.⑤の屋外スロープの勾配は1/4にした.
解答
1.○ 正しい.
2.× ②のポーチの幅は車椅子を回転させるために150cmにした.
3.○ 正しい.
4.× ④のシャワーフックの位置の高さは80cmにした.
5.× ⑤の屋外スロープの勾配は1/20にした.
〈第48回 OT国試 午後12〉
22歳の男性.頸髄損傷(第6頸髄節まで機能残存).車椅子は床から390mmの座面に100mmの低反発素材のクッションを使用している.移乗は,車椅子から前・後方移動で自立し,ADLは環境整備の上で自立が見込めるようになった.1人暮らしを目的にした住宅改修を図に示す.正しいのはどれか.
1.①入口のスロープ傾斜を1/8とした.
2.②便器の高さを床から400mmとした.
3.③移乗の車椅子操作のために回転半径を600mm確保した.
4.④浴槽のふちの高さを洗い場から150mmとした.
5.⑤テラスへの出入り口は埋め込みレールとした.
解答
1.× ①入口のスロープ傾斜を1/12以下とする.
2.× ②便器の高さを車椅子の座面とクッション高の490mmにする.
3.× ③移乗の車椅子操作のために回転半径を1,500mm以上確保する.
4.× ④浴槽のふちの高さを洗い場と同じ高さにする.
5.○ 正しい.
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