〈第54回 OT国試 午前27〉
呼びかけると開眼し,発語はあるが不適当である.運動の指示に応じた働きは見られず,逃避反応がある.この時のGCS(Glasgow Coma Scale)はどれか.
1.E4V3M4
2.E4V4M5
3.E3V3M4
4.E3V4M3
5.E3V5M5
解答
1.× E4:自発的に開眼,V3:不適当な言語,M4:逃避反応
2.× E4:自発的に開眼,V4:混乱した会話,M5:疼痛刺激を払いのける
3.○ E3:呼びかけにより開眼,V3:不適当な言語,M4:逃避反応
4.× E3:呼びかけにより開眼,V4:混乱した会話,M3:四肢異常屈曲
5.× E3:呼びかけにより開眼,V5:正確な応答,M5:疼痛刺激を払いのける
〈第51回 OT国試 午前21〉
JCS〈Japan coma scale〉でⅠ-3はどれか.
1.痛み刺激で開眼する.
2.呼びかけで容易に開眼する.
3.開眼しており見当識障害がある.
4.体を揺さぶることにより開眼する.
5.開眼しており生年月日が言えない.
解答
1.× Ⅱ-3:痛み刺激で開眼する.
2.× Ⅱ-1:呼びかけで容易に開眼する.
3.× Ⅰ-2:開眼しており見当識障害がある.
4.× Ⅱ-2:体を揺さぶることにより開眼する.
5.○ 正しい.
〈第50回 OT国試 午前21〉
「自発開眼しているが,自分の名前はいえない」のは,JCS(Japan coma scale)の判定でどれか.
1.Ⅰ-1
2.Ⅰ-2
3.Ⅰ-3
4.Ⅱ-10
5.Ⅱ-20
解答
1.× Ⅰ-1:だいたい意識清明だが今ひとつはっきりしない状態
2.× Ⅰ-2:見当識障害がある状態
3.○ Ⅰ-3:自分の名前,生年月日が言えない状態
4.× Ⅱ-10:普通の呼びかけで容易に開眼するが,刺激を辞めると眠り込む状態
5.× Ⅱ-20:大きな声または体を揺さぶると開眼するが,刺激を辞めると眠り込む状態
〈第49回 OT国試 午前22〉
急性期における脳卒中の意識障害の評価で正しいのはどれか.
1.GCS(Glasgow coma scale)では,異常屈曲は1点である.
2.GCS(Glasgow coma scale)で,7点以下は重度の意識障害を示す.
3.GCS(Glasgow coma scale)は,痛み,言語および運動の要素に分けられる.
4.JCS(Japan coma scale)では,普通の呼びかけで容易に開眼すると2である.
5.JCS(Japan coma scale)では,痛み刺激に対し払いのけるような動作をすると30である.
解答
1.× GCS(Glasgow coma scale)で異常屈曲は3点である.
2.○ 正しい.
3.× GCS(Glasgow coma scale)は開眼・言語・運動機能の要素に分けられる.
4.× JCS(Japan coma scale)では,普通の呼びかけで容易に開眼するとⅡ-10である.
5.× JCS(Japan coma scale)では,痛み刺激に対し払いのけるような動作をするとⅢ-100である.
〈第56回 OT国試 午後40〉
軽度の意識障害の評価に重要な検査はどれか.
1.光トポグラフィー
2.機能的MRI
3.MMPI
4.脳波
5.WAIS-Ⅲ
解答
1.× 光トポグラフィーは血流量の測定で,うつ病の検査で用いられる.
2.× 機能的MRIは脳内の局所神経活動により変化した脳血流の変化を検出する検査である.
3.× MMPIは人格検査である.
4.○ 正しい.
5.× WAIS-Ⅲは知能検査である.
〈第48回 OT国試 午後24〉
Fugl-Meyer Assessment(FMA)で評価する疾患として適切なのはどれか.
1.脳卒中
2.多発性筋炎
3.Parkinson病
4.脊髄小脳変性症
5.筋萎縮性側索硬化症
解答
1.○ Fugl-Meyer assessmentは脳卒中の運動麻痺の回復,バランス,感覚,関節可動域運動,および疼痛を定量的に評価するものである.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.
〈第57回 OT国試 午後27〉
SIASで使用する検査器具はどれか.2つ選べ.
1.音叉
2.握力計
3.打腱器
4.秒針付き時計
5.30cmメジャー
解答
1.× 誤り.
2.○ 握力計は非麻痺側機能で使用する.
3.○ 打腱器は筋緊張検査で使用する.
4.× 誤り.
5.× 誤り.
〈第54回 OT国試 午後30〉
脳卒中片麻痺に用いる上肢機能検査のうち,32点満点でプログラム作成のための標準回復プロフィールが用意されているのはどれか.
1.MAL(motor activity log)
2.MAS
3.MFT
4.SIAS
5.STEF
解答
1.× MALは14項目について0~5点で評価し,合計得点を該当項目数で割ったものを最終得点とする.
2.× Motor Assessment Scaleの上肢機能検査は6点である.
3.○ 正しい.
4.× SIASの上肢機能検査は非麻痺側機能も含むと28点である.
5.× STEFは100点満点である.
〈第45回 OT国試 午前8〉
65歳の女性.左被殻出血.発症後4日.ベッドサイドでの作業療法が開始された.JCS(Japan Coma Scale)はⅠ-1だが問いかけに対する返答に間違いが多い.初回の作業療法評価として適切なのはどれか.2つ選べ.
1.STEF
2.関節可動域測定
3.三宅式記銘力検査
4.カナダ作業遂行測定(COPM)
5.Brunnstrom法による運動検査
解答
1.× STEFは座位で測定し,時間を要する評価であるため優先度が低い.
2.○ 関節可動域測定は患者に負担をかけずに実施できる身体機能評価として優先度が高い.
3.× 三宅式記銘力検査は現段階では結果の信頼度が低くなる可能性があるため優先度が低い.
4.× カナダ作業遂行測定(COPM)は現段階では結果の信頼度が低くなる可能性があるため優先度が低い.
5.○ Brunnstrom法による運動検査は患者に負担をかけずに実施できる身体機能評価として優先度が高い.
〈第47回 OT国試 午前5〉
73歳の女性.脳出血による右片麻痺がある.Mobergのピックアップ検査の結果を示す.ただし,検査結果はそれぞれ2回計測した所要時間の平均である.この結果から考えられる問題点はどれか.
1.関節拘縮
2.知覚障害
3.物体失認
4.視覚性失調
5.肢節運動失行
解答
1.× 誤り.
2.○ 閉眼での実施が困難であるため,知覚障害が疑われる.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.
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