第57回理学療法士国家試験 午後1~50

【1】プラットホームが後方へ動いたときの姿勢の変化と筋活動を図に示す.外乱に対して最も早く筋活動が観察された筋①に相当するのはどれか. 

1.脊柱起立筋
2.前脛骨筋
3.ハムストリングス
4.腓腹筋
5.腹直筋

解答

1.× ④は腹直筋である.
2.× ⑤は前脛骨筋である.
3.× ②はハムストリングスである.
4.○ ①は腓腹筋である.
5.× ③は脊柱起立筋である.


【2】図に示す姿勢が出現する時期として正しい順序はどれか. 

1.A → B → C
2.A → C → B
3.B → C → A
4.C → A → B
5.C → B → A

解答

1.× 誤り.
2.○ A: 非対称性緊張性頸反射(出生時から出現)→ C:ランドウ反射(3か月から4か月で出現) → B:前方保護伸展反応(6か月から8か月で出現)
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


【3】関節可動域測定法(日本整形外科学会,日本リハビリテーション医学会基準による)で正しいのはどれか. 

1.肩外旋
2.肩屈曲
3.肩水平屈曲
4.手尺屈
5.肘屈曲

解答

1.× 肩外旋は前腕中間位で測定する.
2.× 肩屈曲は前腕中間位で測定する.
3.○ 正しい.
4.× 手尺屈は前腕回内位で測定する.
5.× 肘屈曲は前腕回外位で測定する.


【4】Danielsらの徒手筋力テストによる手指筋のテストで正しいのはどれか.2つ選べ. 

1.浅指屈筋
2.短母指屈筋
3.虫様筋
4.背側骨間筋
5.母指内転筋

解答

1.× 深指屈筋の測定法である.
2.○ 正しい.
3.× 指伸筋・示指伸筋・小指伸筋の測定法である.
4.× 掌側骨間筋の測定法である.
5.○ 正しい.


【5】Down症候群の乳幼児期に特徴的な座位姿勢はどれか. 

1.1
2.2
3.3
4.4
5.5

解答

1.× 正常な9か月の乳幼児の座位姿勢である.
2.○ 正しい.
3.× 痙直型四肢麻痺の座位姿勢である.
4.× 正常な6か月の乳幼児の座位姿勢である.
5.× 痙直型両麻痺の座位姿勢である.


【6】次の文により6,7の問いに答えよ.28歳の男性.2週前にGuillain-Barré症候群と診断された.γグロブリン大量静注療法を実施され,症状の進行は停止した.本日実施した右上肢の運動神経伝導速度検査の結果を表に示す.最も障害されていると考えられる運動はどれか. 

1.母指対立
2.示指MP関節伸展
3.中指DIP関節伸展
4.環指PIP関節屈曲
5.小指外転

解答

1.× 母指対立は正中神経の障害で生じる.
2.× 示指MP関節伸展は橈骨神経の障害で生じる.
3.× 中指DIP関節伸展は橈骨神経の障害で生じる.
4.× 環指PIP関節屈曲は正中神経支配の浅指屈筋と尺骨神経支配の深指屈筋による運動であるため,尺骨神経支配の小指外転が最も障害されると考える.
5.○ 正しい.


【7】次の文により6,7の問いに答えよ.28歳の男性.2週前にGuillain-Barré症候群と診断された.γグロブリン大量静注療法を実施され,症状の進行は停止した.本日実施した右上肢の運動神経伝導速度検査の結果を表に示す.現時点で最も導入を検討すべき装具はどれか. 

1.長対立装具
2.ナックルベンダー
3.IP関節伸展補助装具
4.母指Z変形用スプリント
5.コックアップ・スプリント

解答

1.× 長対立装具は正中神経麻痺に適応となる.
2.○ 正しい.
3.× IP関節伸展補助装具は橈骨神経麻痺に適応となる.
4.× 母指Z変形用スプリントは母指Z変形に適応となる.
5.× コックアップ・スプリントは橈骨神経麻痺に適応となる.


【8】47歳の女性.多発性硬化症.30歳で発症し,寛解と増悪を繰り返した後,完全寛解していた.1週前に視力低下と小脳症状が出現し,入院となった.視神経と右小脳半球に脱髄を認める.過回内テストで図のような動きが観察された.この患者に見られる所見はどれか. 

1.振戦
2.運動分解
3.測定異常
4.協働収縮異常
5.反復拮抗運動不能

解答

1.× 企図振戦は鼻指鼻試験や膝打ち試験でみられる.
2.× 運動分解は鼻指鼻試験や膝打ち試験でみられる.
3.○ 正しい.
4.× 協働収縮異常は腕を組んだまま仰臥位から起き上がる際にみられる.
5.× 反復拮抗運動不能は手回内・回外検査やFoot Patでみられる.


【9】図に示すストレッチングで伸張される筋はどれか. 

1.大殿筋
2.大腿直筋
3.大腿二頭筋長頭
4.膝窩筋
5.腓腹筋

解答

1.× 誤り.
2.○ 腹臥位における股関節伸展位での膝関節屈曲は大腿直筋が伸張される.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


【10】標準型車椅子の適合判定基準で正しいのはどれか.2つ選べ. 

1.①7cm
2.②5cm
3.③2.5cm
4.④7.5cm
5.⑤3.5cm

解答

1.× ①5~10cm
2.× ②1~2cm
3.× ③1cm
4.× ④5cm
5.× ⑤2.5~5cm


【11】治療前後の心電図を示す.治療の作用として正しいのはどれか. 

1.不応期の短縮
2.心収縮力の増強
3.房室間の伝導の抑制
4.洞房結節の脱分極促通
5.心室筋の活動電位持続時間の延長

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.○ STが長くなったことから治療の作用として心室筋の活動電位持続時間の延長が考えられる.


【12】左側臥位の胸部CTを示す.肺が拡張し,最も含気が多いと考えられるのはどれか. 

1.①
2.②
3.③
4.④
5.⑤

解答

1.○ 最も透過性が亢進しているのは①である.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


【13】65歳の女性.左変形性股関節症.3年前からの左股関節痛に対して後方侵入法で人工股関節置換術を受けた.術後のエックス線写真を示す.手術後3週までの患側の理学療法で正しいのはどれか. 

1.立ち上がり動作は股関節内旋位で行う.
2.術後翌日から等尺性筋力増強練習を開始する.
3.術後3日間はベッド上安静とする.
4.術後2週は股関節を45度以上屈曲しない.
5.術後3週は免荷とする.

解答

1.× 立ち上がり動作は股関節外旋位で行う.
2.○ 正しい.
3.× 術後翌日はベッドアップ座位とし,術後2日目より端坐位・車椅子座位,立位保持を開始する.
4.× 術後は股関節を90度以上屈曲しない.
5.× 術式にもよるが,術後2~10日目で部分荷重を開始し,1~3週までに全荷重となる.


【14】60歳の男性.7年前から歩行時にふらつきを自覚し,6年前から話し方が単調で途切れ途切れとなり膀胱直腸障害と起立性低血圧を認めた.四肢の固縮や振戦が徐々に進行し,2年前から車椅子で移動するようになった.最近,声が小さくなり呼吸困難感を訴えるようになった.頭部MRIのFLAIR画像で水平断及び矢状断を示す.この疾患で合併する可能性が高いのはどれか. 

1.失語
2.拮抗失行
3.声帯麻痺
4.下方注視麻痺
5.他人の手徴候

解答

1.× 多系統萎縮症で失語はみられない.
2.× 拮抗失行は分離脳でみられる.
3.○ 多系統萎縮症では声帯外転麻痺による睡眠呼吸障害がみられることがある.
4.× 下方注視麻痺は進行性核上性麻痺でみられる.
5.× 他人の手徴候は脳梁前部・右前頭葉内側部の障害でみられる.


【15】6歳の女児.顕在性二分脊椎.機能残存レベルは第4腰髄である.歩行練習の実施方法で適切なのはどれか.2つ選べ. 
1.靴型装具を使用する.
2.短下肢装具と杖を併用する.
3.短下肢装具のみを使用する.
4.長下肢装具と杖を併用する.
5.骨盤帯付き長下肢装具と歩行器を併用する.

解答

1.× 第5腰髄機能残存レベルでは靴型装具を使用する.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× 第1~3腰髄機能残存レベルでは長下肢装具と杖を併用する.
5.× 胸髄機能残存レベルでは骨盤帯付き長下肢装具と歩行器を併用する.


【16】26歳の男性.交通事故で頸髄損傷を受傷し,第5~7頸髄後方固定術を受けた.左側の手指および手関節の伸展運動を強化するためのTENSで,電気刺激部位として最も適切なのはどれか.

1.①
2.②
3.③
4.④
5.⑤

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


【17】64歳の女性.右利き.脳梗塞.約1か月前に左大脳に発症.現在は聴覚理解に問題はないが,発語は非流暢かつ緩徐である.話す言葉の量は少なく,発語の際には多大な努力を要している.四肢の麻痺はみられない.この患者への対応として正しいのはどれか. 
1.患者の話す内容が文法的に誤っていれば医療者が即座に細かく修正する.
2.患者が「はい」「いいえ」で答えることができるように質問する.
3.医療者が口頭で説明をするときにはジェスチャーを交える.
4.コミュニケーションエイドを導入する.
5.患者にメモをとるように指導する.

解答

1.× 患者の話す内容が文法的に誤っていても医療者は細かく修正せずそのまま聞く.
2.○ 正しい.
3.× 聴覚理解に問題はないため,医療者が口頭で説明をするときにジェスチャーは必ずしも必要でない.
4.× 失語症では仮名文字が苦手になることが多いため,コミュニケーションエイドは導入しない.
5.× 記憶に問題があるわけではないので,メモをとる指導は必要がない.


【18】75歳の男性.身長165cm,体重60kg.大動脈弁狭窄症.心房細動と一過性脳虚血発作の既往があり,経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)を行っている.NYHA分類ではclassⅠで,運動負荷試験で得られた嫌気性代謝閾値(AT)は17.5mL/分/kgである.この患者への生活指導で誤っているのはどれか. 
1.抗凝固療法の服薬を継続する.
2.体重や血圧を日誌に付けて自己管理する.
3.自宅での生活活動は3METsを上限とする.
4.下肢筋力のレジスタンストレーニングをする.
5.心肺運動負荷試験で得られたAT強度で運動する.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 自宅での生活活動は5METsを上限とする.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


【19】72歳の男性.脳梗塞による左片麻痺.座位姿勢と机上での検査結果を図に示す.理学療法として誤っているのはどれか. 

1.視覚探索課題を行う.
2.後頸部に振動刺激を行う.
3.車椅子の右側のブレーキレバーを延長する.
4.対象者が右へ偏倚するプリズム眼鏡をかけて練習する.
5.車椅子駆動時に進行方向の左側に注意するよう指導する.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 車椅子の左側のブレーキレバーを延長する.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


【20】60歳の女性.関節リウマチ.SteinbrockerのステージⅢ,クラス3で寛解状態であり安定している.理学療法士が行う生活指導について誤っているのはどれか. 
1.歩容に応じた足底板を調整する.
2.頸椎の等張性抵抗運動を励行する.
3.変形防止用のスプリントを用いる.
4.再燃の急性炎症期には運動を避ける.
5.大関節を使う関節保護方法を指導する.

解答

1.○ 正しい.
2.× 頸椎の等尺性抵抗運動を励行する.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


【21】厚生労働省「令和元年(2019)人口動態統計」において,死因の第2位はどれか. 
1.肺炎
2.老衰
3.心疾患
4.悪性新生物
5.脳血管疾患

解答

1.× 肺炎は死因の第5位(令和元年人口動態統計)である.
2.× 老衰は死因の第3位(令和元年人口動態統計)である.
3.○ 正しい.
4.× 悪性新生物は死因の第1位(令和元年人口動態統計)である.
5.× 脳血管疾患は死因の第4位(令和元年人口動態統計)である.


【22】インシデントレポートについて正しいのはどれか. 
1.時間をかけて作成する.
2.自分の考えも含めて記載する.
3.医療事故に至らない場合は作成しない.
4.責任の所在を追及することが目的である.
5.管理者は報告しやすい環境を作ることが重要である.

解答

1.× 時間をかけず端的に作成する.
2.× 自分の考えは含ず客観的に記載する.
3.× 「ヒヤリ・ハット(誤った医療行為が患者に実施される前に発見されたもの,誤った医療行為が実施されたが結果として患者に影響を及ぼすに至らなかったもの)」の場合に作成する.
4.× 責任の所在を追及することが目的ではない.
5.○ 正しい.


【23】Gowers徴候を生じやすい疾患はどれか. 
1.関節リウマチ
2.Parkinson病
3.引き抜き損傷
4.中心性頸髄損傷
5.Duchenne型筋ジストロフィー

解答

1.× 関節リウマチでGowers徴候はみられない.
2.× Parkinson病でGowers徴候はみられない.
3.× 引き抜き損傷でGowers徴候はみられない.
4.× 中心性頸髄損傷でGowers徴候はみられない.
5.○ 正しい.


【24】バランス練習の難度を高める方法として正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.重心が低い姿勢で練習を行う.
2.開眼で行っていた練習を閉眼で行う.
3.支持基底面を広くして姿勢保持練習を行う.
4.立位保持練習時にボール投げの練習を行う.
5.一定の支持基底面内の重心移動を小さくする.

解答

1.× 重心が高い姿勢で練習を行う.
2.○ 正しい.
3.× 支持基底面を小さくして姿勢保持練習を行う.
4.○ 正しい.
5.× 一定の支持基底面内の重心移動を大きくする.


【25】開放性運動連鎖による運動はどれか.2つ選べ. 
1.端座位で膝を伸展する運動
2.不安定板による立位保持運動
3.背臥位でSLR(下肢伸展挙上)運動
4.背臥位で足底を壁に接触させて押す運動
5.立位でチューブの抵抗に対して膝を伸展する運動

解答

1.○ 正しい.
2.× 不安定板による立位保持運動は閉鎖性運動連鎖による運動である.
3.○ 正しい.
4.× 背臥位で足底を壁に接触させて押す運動は閉鎖性運動連鎖による運動である.
5.× 立位でチューブの抵抗に対して膝を伸展する運動は閉鎖性運動連鎖による運動である.


【26】関節可動域測定法(日本整形外科学会,日本リハビリテーション医学会基準による)における運動方向と代償運動の組合せで正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.肩外旋 ――― 体幹側屈
2.肩外転 ――― 体幹回旋
3.肩屈曲 ――― 体幹伸展
4.股屈曲 ――― 骨盤後傾
5.股伸展 ――― 骨盤側方傾斜

解答

1.× 肩外旋 ――― 体幹回旋
2.× 肩外転 ――― 体幹側屈
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 股伸展 ――― 骨盤回旋


【27】Dainelsらの徒手筋力テストで正しいのはどれか. 
1.測定に計測機器は用いない.
2.苦痛がないか確認しながら行う.
3.ベッドの表面は柔らかい方がよい.
4.ベッドの表面の摩擦は大きい方がよい.
5.ベッドは高さ固定式のものを使用する.

解答

1.× 特殊な機能検査を測定する際は計測機器を用いる.
2.○ 正しい.
3.× ベッドの表面は硬い方がよい.
4.× ベッドの表面の摩擦はできるだけ少ない方がよい.
5.× ベッドは高さ調節可能なものを使用する.


【28】正中神経と尺骨神経の表在感覚支配領域(掌側)が橈側と尺側で分かれる手指はどれか. 
1.母指
2.示指
3.中指
4.環指
5.小指

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ 環指の表在感覚支配領域(掌側)は橈側が正中神経で尺側は尺骨神経である.
5.× 誤り.


【29】PEDIで正しいのはどれか. 
1.二分脊椎は対象にならない.
2.出生直後から使用可能である.
3.補装具の使用頻度を評価できる.
4.WeeFIMより評価項目が少ない.
5.機能的スキルは0~3の4段階で評価する.

解答

1.× PDDIは二分脊椎も対象となる.
2.× PEDIは6か月~7歳半の子どもが対象となる.
3.○ 正しい.
4.× PEDIの評価項目は217項目,WeeFIMは18項目である.
5.× PEDIの機能的スキルは0~1の2段階で評価する.


【30】Freiberg病で障害されるのはどれか. 
1.距骨
2.踵骨
3.舟状骨
4.立方骨
5.第2中足骨

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.○ Freiberg病は10歳代の女性に好発する第2中足骨の骨端症である.


【31】変形性膝関節症で誤っているのはどれか.2つ選べ. 
1.男性に好発する.
2.一次性の頻度が高い.
3.起立動作時の痛みが強い.
4.膝外反変形を生じやすい.
5.エックス線写真で骨硬化像がみられる.

解答

1.× 変形性膝関節症は女性に好発する.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× 変形性膝関節症は膝内反変形を生じやすい.
5.○ 正しい.


【32】SIASに含まれるのはどれか. 
1.意識レベル
2.痛覚
3.非麻痺側筋力
4.病的反射
5.麻痺側筋力

解答

1.× SIASに意識レベルの含まれない.
2.× SIASの感覚機能には触覚と位置覚の評価が含まれる.
3.○ 正しい.
4.× SIASの筋緊張には深部腱反射と筋緊張の評価が含まれる.
5.× SIASの非麻痺機能には筋力の評価が含まれる.


【33】Parkinson病の評価で適切なのはどれか. 
1.Beevor徴候
2.Finkelstein test
3.MAS
4.SARA
5.Westphal現象

解答

1.× Beevor徴候は第10~12胸髄の横断性病変でみられる.
2.× Finkelstein testはde Quervain病の評価である.
3.× MASは筋緊張の評価である.
4.× SARAは脊髄小脳変性症の包括的な評価指標である.
5.○ Westphal現象は下肢の筋強剛を示す錐体外路障害の評価である.


【34】熱傷について正しいのはどれか. 
1.Ⅰ度熱傷では水疱がみられる.
2.Ⅲ度熱傷では創底から上皮化が起こる.
3.深達性Ⅱ度熱傷では痛覚鈍麻がみられる.
4.浅達性Ⅱ度熱傷では水疱底は蒼白である.
5.熱傷面積はⅠ,Ⅱ,Ⅲ度すべての面積を合わせて計算する.

解答

1.× Ⅱ度熱傷では水疱がみられる.
2.× 深達性Ⅱ度熱傷では創底から上皮化が起こる.
3.○ 正しい.
4.× 深達性Ⅱ度熱傷では水疱底は蒼白である.
5.× 熱傷面積はⅡ,Ⅲ度の面積を合わせて計算する.


【35】疼痛検査に用いるのはどれか.2つ選べ. 
1.face scale
2.GCS
3.mRS
4.MTS(Modified Tardieu Scale)
5.NRS

解答

1.○ 正しい.
2.× GCSは意識障害の評価である.
3.× mRSは脳卒中の機能障害評価である.
4.× MTS(Modified Tardieu Scale)は関節可動域と筋の反応の質を測定する痙縮評価である.
5.○ 正しい.


【36】全身持久力トレーニングの効果で正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.最大心拍出量は減少する.
2.末梢血管抵抗は増加する.
3.最大酸素摂取量は増加する.
4.同じ運動強度での換気量は減少する.
5.嫌気性代謝閾値が出現する運動強度が低下する.

解答

1.× 全身持久力トレーニングの効果として最大心拍出量は増加する.
2.× 全身持久力トレーニングの効果として末梢血管抵抗は低下する.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 全身持久力トレーニングの効果として嫌気性代謝閾値が出現する運動強度が増加する.


【37】嚥下反射が惹起された瞬間の食物の流れを観察できる検査法はどれか. 
1.食物テスト
2.嚥下造影検査
3.嚥下内視鏡検査
4.改訂水飲みテスト
5.反復唾液嚥下テスト

解答

1.× 食物テストは誤嚥の有無や嚥下運動を観察する方法である.
2.○ 正しい.
3.× 嚥下内視鏡検査では咽頭・喉頭の器質的・機能的異常の有無を観察する.
4.× 改訂水飲みテストは誤嚥の有無や嚥下運動を観察する方法である.
5.× 反復唾液嚥下テストは随意的な嚥下反射惹起性を定量的に測定する方法である.


【38】新型コロナウイルス(CDVID-19)による肺炎後の患者に呼吸機能検査を行ったところ,努力性肺活量は5.00Lで,1秒率は80%であった.年齢,性別,体格をもとに計算した1秒量の予測値が3.46Lであるとき,%一秒量(%FEV1)で正しいのはどれか. 
1.76%
2.86%
3.96%
4.106%
5.116%

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.○ 1秒率(80%)=1秒量(aL)÷努力肺活量(5L)×100,1秒量(a)=4L,%1秒量(b%)=1秒量(4L)÷予測1秒量(3.46L)×100,%1秒率量(b)≒116%


【39】視覚の代償を利用する運動療法はどれか. 
1.PNF
2.緊縛帯法
3.重り負荷法
4.Frenkel体操
5.不安定板を用いた練習

解答

1.× PNFは固有受容器への刺激入力を利用した運動療法である.
2.× 緊縛帯法は固有受容器への刺激入力を利用した運動療法である.
3.× 重り負荷法は固有受容器への刺激入力を利用した運動療法である.
4.○ 正しい.
5.× 不安定板を用いた練習は固有受容器への刺激入力を利用した運動療法である.


【40】関節と生じやすい脱臼の組合せで正しいのはどれか. 
1.胸鎖関節 ――― 後方脱臼
2.肩関節 ――― 後方脱臼
3.肘関節 ――― 後方脱臼
4.股関節 ――― 前方脱臼
5.足関節 ――― 前方脱臼

解答

1.× 胸鎖関節 ――― 前方脱臼
2.× 肩関節 ――― 前方脱臼
3.○ 正しい.
4.× 股関節 ――― 後方脱臼
5.× 足関節 ――― 後方脱臼


【41】腰椎椎間板ヘルニアの保存療法後の理学療法で誤っているのはどれか. 
1.四つ這い位で一側下肢を挙上する.
2.腸腰筋の短縮がある場合は伸張する.
3.端座位で骨盤の前後傾運動をゆっくり行う.
4.就寝時は側臥位で腰椎伸展位をとるよう指導する.
5.パピーポジションで腰椎伸展位をとるよう指導する.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× 就寝時に側臥位をとると脊柱管や椎間孔が狭小化するため適切でない.
5.○ 正しい.


【42】脳卒中片麻痺の理学療法で正しいのはどれか. 
1.装具は機能回復を阻害する.
2.CPMは下肢の分離運動を促通する.
3.立位練習は装具が完成してから開始する.
4.トレッドミル歩行練習で歩行速度が向上する.
5.歩行練習は座位保持が可能になってから開始する.

解答

1.× 装具は機能回復を阻害しない.
2.× CPMは下肢の関節可動域を拡大する.
3.× 立位練習は装具が完成していなくても開始する.
4.○ 正しい.
5.× 歩行練習は座位保持が可能かどうかに関わらず開始する.


【43】温熱療法を避けるべき疾患はどれか. 
1.多発性筋炎
2.Parkinson病
3.視神経脊髄炎
4.亜急性連合性脊髄変性症
5.Charcot-Marie-Tooth病

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ 視神経脊髄炎は中枢神経系の炎症であるため,温熱療法は避ける.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


【44】重症無力筋症で正しいのはどれか. 
1.過用に注意して運動は漸増負荷とする.
2.日内変動として午前中に症状が悪化する.
3.低頻度連続刺激の筋電図でwaxing現象がみられる.
4.運動神経末端からのアセチルコリン放出が阻害される.
5.クリーゼによる呼吸症状悪化は閉塞性換気障害で起こる.

解答

1.○ 正しい.
2.× 重症筋無力症では日内変動として午後に症状が悪化する.
3.× 重症筋無力症は低頻度連続刺激の筋電図でwanig現象がみられる.
4.× 重症筋無力症はアセチルコリン受容体が阻害される.
5.× クリーゼによる呼吸症状悪化は拘束性換気障害で起こる.


【45】ICFコアセットについて正しいのはどれか. 
1.一般セットと包括セットの2種類がある.
2.一般セットは簡素な評価の際に対応する.
3.包括セットはICFの全コードを評価する.
4.国際疾病分類(ICD)と同様の目的で使用される.
5.現在開発されているコアセットの1つに脳卒中用がある.

解答

1.× 一般セットと包括セット,短縮セットの3種類がある.
2.× 短縮セットが簡素な評価の際に対応する.
3.× 包括セットはICFの全コードから抜粋した項目を評価する.
4.× 国際生活機能分類(ICF)と同様の目的で使用される.
5.○ 正しい.


【46】心臓リハビリテーションにおいて有酸素運動が勧められる理由として正しいのはどれか. 
1.乳酸の蓄積
2.除脂肪体重の増加
3.交感神経活動の亢進
4.HDLコレステロールの増加
5.血中カテコラミンの著しい増加

解答

1.× 乳有酸素運動は乳酸の蓄積がしにくい.
2.× 有酸素運動みより除脂肪体重が減少する.
3.× 有酸素運動により交感神経活動が抑制される.
4.○ 正しい.
5.× 有酸素運動により血中カテコラミンの増加率が減少する.


【47】乳癌術後の上肢リンパ浮腫(病期分類Ⅱ期)の日常生活指導として適切なのはどれか. 
1.水分摂取を制限する.
2.熱い温度で入浴をする.
3.患肢の皮膚の保湿をする.
4.患肢のむだ毛を処理する.
5.上肢を締め付けるような服を着る.

解答

1.× 適度な水分摂取量とする.
2.× 入浴はぬるめの温度とする.
3.○ 正しい.
4.× リンパ浮腫悪化のきっかけとなりやすい炎症を予防するため,皮膚を傷つける恐れがあるむだ毛の処理は避ける.
5.× 上肢を締め付けるような服は浮腫を悪化させるため避ける.


【48】発症が労働衛生環境に関連しないのはどれか. 
1.じん肺
2.腰痛症
3.頸肩腕症候群
4.レイノー症候群
5.大腿骨頭すべり症

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 大腿骨頭すべり症は小児期に大腿骨の近位端が骨端線で離開し,後方に転位する疾患である.


【49】地域リハビリテーションについて正しいのはどれか. 
1.地域で生活する高齢者のみを対象とする.
2.訪問リハビリテーションと同じ意味である.
3.基本理念にソーシャル・インテグレーションがある.
4.対象者への教育・啓発活動も具体的な取り組みに含まれる.
5.CBR(Community-Based Rehabilitation)マトリクスは日本で作成された.

解答

1.× 障害のある人々や高齢者を対象とする.
2.× 訪問リハビリテーションと同じ意味ではない.
3.× ソーシャル・インテグレーション(社会的統合)は地域リハビリテーションの基本理念と異なる.
4.○ 正しい.
5.× CBR(Community-Based Rehabilitation:地域に根ざしたリハビリテーション)マトリクスはILO (国際労働機関)・ UNESCO(国連教育科学文化機関)・WHOにより作成された.


【50】通所リハビリテーションで正しいのはどれか. 
1.他の利用者との交流が少ない.
2.利用者は主に要介護認定を受けた高齢者である.
3.家族の身体的・精神的負担の軽減が主目的である.
4.利用者150名に対し1名の理学療法士の配置が必要である.
5.日常生活の自立を助けるために必要なリハビリテーションを行う.

解答

1.× 他の利用者との交流ができる.
2.× 利用者は主に要支援・要介護認定を受けた高齢者である.
3.× 利用者の心身の機能の維持回復を図り,日常生活の自立を助けることが主目的である.
4.× 利用者100名に対し1名の理学療法士の配置が必要である.
5.○ 正しい.


午前51~100 | 【PT国試過去問】 | 午後51~100