第57回理学療法士・作業療法士国家試験 午前51~100

【51】関節円板を有しない関節はどれか.2つ選べ. 
1.遠位橈尺関節
2.肩関節
3.胸鎖関節
4.橈骨手根関節
5.腕尺関節

解答

1.○ 遠位橈尺関節は関節円板を有する.
2.× 関節円板を有するのは遠位橈尺関節,橈骨手根関節,顎関節,胸鎖関節,肩鎖関節である.
3.○ 胸鎖関節は関節円板を有する.
4.○ 橈骨手根関節は関節円板を有する.
5.× 関節円板を有するのは遠位橈尺関節,橈骨手根関節,顎関節,胸鎖関節,肩鎖関節である.


【52】膝関節半月板について正しいのはどれか. 
1.内縁は外縁より厚い.
2.外縁は外側側副靭帯に付着する.
3.外縁は血行により栄養されている.
4.内側半月板の形状はO字状である.
5.プロテオグリカン量は関節軟骨より多い.

解答

1.× 膝関節半月板の外縁は内縁より厚い.
2.× 膝関節半月板の外縁は内側側副靭帯に付着する.
3.○ 正しい.
4.× 内側半月板の形状はC字状である.
5.× 膝関節半月板のプロテオグリカン量は関節軟骨より少ない.


【53】深部腱反射と反射中枢の組合せで誤っているのはどれか. 
1.上腕二頭筋反射 ――― C5・6
2.上腕三頭筋反射 ――― C7・8
3.腕橈骨筋反射 ――― C8・Th1
4.膝蓋腱反射 ――― L2~4
5.アキレス腱反射 ――― S1・2

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 腕橈骨筋反射 ――― C5・6
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


【54】自律神経作用と支配する節前ニューロンの起始レベルとの組合せで正しいのはどれか. 
1.細気管支の収縮 ――― 頸髄
2.顔面の汗腺の発汗 ――― 延髄
3.消化管蠕動の亢進 ――― 腰髄
4.瞳孔散大筋の収縮 ――― 胸髄
5.内尿道括約筋の収縮 ――― 仙髄

解答

1.× 細気管支の収縮 ――― 延髄
2.× 顔面の汗腺の発汗 ――― 胸髄
3.× 消化管蠕動の亢進 ――― 延髄
4.○ 正しい.
5.× 内尿道括約筋の収縮 ――― 腰髄


【55】反回神経支配でないのはどれか. 
1.横披裂筋
2.甲状披裂筋
3.輪状甲状筋
4.後輪状披裂筋
5.披裂喉頭蓋筋

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 輪状甲状筋は上喉頭神経支配である.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


【56】心臓について正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.右房室弁は三尖弁である.
2.冠静脈洞は左心房に開口する.
3.大動脈弁には腱索が付着する.
4.Valsalva洞は肺動脈の起始部に位置する.
5.左冠動脈は心室中隔前方2/3に血液を送る.

解答

1.○ 正しい.
2.× 冠静脈洞は右心房に開口する.
3.× 房室弁には腱索が付着する.
4.× Valsalva洞は大動脈の起始部に位置する.
5.○ 正しい.


【57】胃の解剖について正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.胃体部に胃底腺がある.
2.食道と胃の境に噴門が位置する.
3.角切痕から近位部が幽門前庭である.
4.胃酸を分泌する腺は胃底部に多くみられる.
5.大弯は肝胃間膜によって肝臓と結合している.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 角切痕から遠位部が幽門前庭である.
4.× 胃酸を分泌する腺は胃体部に多くみられる.
5.× 小弯は肝胃間膜によって肝臓と結合している.


【58】副腎髄質から分泌されるホルモンはどれか. 
1.レニン
2.アンドロゲン
3.コルチゾール
4.アルドステロン
5.ノルアドレナリン

解答

1.× レニンは腎臓から分泌される.
2.× アンドロゲンは副腎皮質から分泌される.
3.× コルチゾールは副腎皮質から分泌される.
4.× アルドステロンは副腎皮質から分泌される.
5.○ 正しい.


【59】光が角膜から網膜に達する経路で正しいのはどれか. 
1.硝子体 ――― 前眼房 ――― 瞳孔 ――― 水晶体
2.水晶体 ――― 瞳孔 ――― 前眼房 ――― 硝子体
3.前眼房 ――― 瞳孔 ――― 硝子体 ――― 水晶体
4.前眼房 ――― 瞳孔 ――― 水晶体 ――― 硝子体
5.瞳孔 ――― 前眼房 ――― 水晶体 ――― 硝子体

解答

1.× 光は角膜から前眼房→瞳孔→水晶体→硝子体の順で網膜に達する.
2.× 光は角膜から前眼房→瞳孔→水晶体→硝子体の順で網膜に達する.
3.× 光は角膜から前眼房→瞳孔→水晶体→硝子体の順で網膜に達する.
4.○ 正しい.
5.× 光は角膜から前眼房→瞳孔→水晶体→硝子体の順で網膜に達する.


【60】右手背部の写真を示す.矢印が示す腱はどれか. 

1.短母指伸筋腱
2.長母指伸筋腱
3.母指内転筋腱
4.短母指外転筋腱
5.長母指外転筋腱

解答

1.× 誤り.
2.○ 正しい.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


【61】骨格筋の収縮について誤っているのはどれか. 
1.筋小胞体はCa²⁺を貯蔵している.
2.活動電位は筋収縮に先行して発生する.
3.神経筋接合部にはニコチン受容体が分布する.
4.支配神経に単一の刺激を加えると強縮が起こる.
5.単収縮が連続して起こると階段現象がみられる.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× 支配神経に単一の刺激を加えると単収縮が起こる.
5.○ 正しい.


【62】シナプス前膜の脱分極に続いて軸索終末に流入するのはどれか. 
1.カルシウムイオン
2.ガンマアミノ酪酸
3.グルタミン酸
4.ナトリウムイオン
5.リン酸イオン

解答

1.○ 正しい.
2.× シナプス前膜の脱分極に続いて軸索終末に流入するのはカルシウムイオンである.
3.× シナプス前膜の脱分極に続いて軸索終末に流入するのはカルシウムイオンである.
4.× シナプス前膜の脱分極に続いて軸索終末に流入するのはカルシウムイオンである.
5.× シナプス前膜の脱分極に続いて軸索終末に流入するのはカルシウムイオンである.


【63】TypeⅡと比べてTypeⅠの筋線維の特徴で正しいのはどれか. 
1.易疲労性がある.
2.解糖系酵素活性が低い.
3.収縮速度が速い.
4.ミオグロビンが少ない.
5.ミトコンドリアが少ない.

解答

1.× 易疲労性があるのはTypeⅡ筋線維である.
2.× 収縮速度が速いのはTypeⅡ筋線維である.
3.○ 正しい.
4.× ミオグロビンが少ないのはTypeⅡ筋線維である.
5.× ミトコンドリアが少ないのはTypeⅡ筋線維である.


【64】心音または心電図波形と心周期における現象との組合せで正しいのはどれか. 
1.心音のⅠ音 ――― 僧帽弁の閉鎖
2.心音のⅡ音 ――― 大動脈弁の開放
3.心電図のP波 ――― His束の伝導
4.心電図のQRS波 ――― 洞房結節の伝導
5.心電図のT波 ――― 心室筋の脱分極

解答

1.○ 正しい.
2.× 心音のⅡ音 ――― 大動脈弁の閉鎖
3.× 心電図のP波 ――― 心房の興奮
4.× 心電図のQRS波 ――― QRS波は心室全体へ広がる興奮
5.× 心電図のT波 ――― 心室筋の再分極


【65】抗体を産生するのはどれか. 
1.赤血球
2.好中球
3.好酸球
4.リンパ球
5.血小板

解答

1.× 抗体を産生するのはBリンパ球が分化した形質細胞である.
2.× 抗体を産生するのはBリンパ球が分化した形質細胞である.
3.× 抗体を産生するのはBリンパ球が分化した形質細胞である.
4.○ 正しい.
5.× 抗体を産生するのはBリンパ球が分化した形質細胞である.


【66】脂質の消化吸収について正しいのはどれか. 
1.胆汁は胆嚢で生成される.
2.胆汁酸はコレステロールから生合成される.
3.トリプシンがトリグリセリドを分解する.
4.Oddi括約筋の弛緩により胆汁が空腸へ放出される.
5.ミセル内の脂質消化物は輸送蛋白により小腸上皮細胞内へ取り込まれる.

解答

1.× 胆汁は肝臓で生成される.
2.○ 正しい.
3.× トリプシンがポリペプチドを分解する.
4.× Oddi括約筋の弛緩により胆汁が十二指腸へ放出される.
5.× ミセル内の脂質消化物は吸収により小腸上皮細胞内へ取り込まれる.


【67】排便機構で正しいのはどれか. 
1.排便中枢は第5腰髄にある.
2.S状結腸に糞便が到達すると便意を感じる.
3.直腸壁からの求心路は陰部神経を経由する.
4.骨盤神経の刺激で内肛門括約筋抑制が起こる.
5.大腸内容物を肛門側に輸送するのは分節運動である.

解答

1.× 排便中枢は仙髄にある.
2.× 直腸に糞便が到達すると便意を感じる.
3.× 直腸壁からの求心路は骨盤神経を経由する.
4.○ 正しい.
5.× 大腸内容物を肛門側に輸送するのは蠕動運動である.


【68】月経について誤っているのはどれか. 
1.分泌期は14日間である.
2.月経期は基礎体温が高温相になる.
3.月経期は子宮内膜の機能層が剥離する.
4.子宮内膜の増殖は卵胞ホルモンの作用による.
5.増殖期には子宮内膜の厚さは約5mmとなる.

解答

1.○ 正しい.
2.× 月経期は基礎体温が低温相になる.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


【69】エネルギー代謝で誤っているのはどれか. 
1.安静時代謝量は基礎代謝量より小さい.
2.基礎代謝量はホルモンの影響を受ける.
3.安静時代謝量は体重減少により低下する.
4.呼吸商は脂肪の燃焼が多くなると低下する.
5.代謝当量1単位は酸素3.5mL/kg/分の摂取量を基準としている.

解答

1.× 安静時代謝量は基礎代謝量より大きい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


【70】右下肢の運動の様子を図に示す.関与する主な筋はどれか. 

1.膝窩筋
2.大腿二頭筋
3.薄筋
4.半腱様筋
5.縫工筋

解答

1.× 膝窩筋は膝関節内旋に関与する.
2.○ 正しい.
3.× 薄筋は膝関節内旋に関与する.
4.× 半腱様筋は膝関節内旋に関与する.
5.× 縫工筋は膝関節内旋に関与する.


【71】手関節橈屈に作用する筋はどれか.2つ選べ. 
1.長掌筋
2.短母指屈筋
3.長母指屈筋
4.短母指外転筋
5.長母指外転筋

解答

1.× 長掌筋は手関節掌屈に作用する.
2.× 短母指屈筋は手関節に作用しない.
3.○ 正しい.
4.× 短母指外転筋は手関節掌屈・橈屈に作用する.
5.○ 正しい.


【72】膝関節屈曲運動の制限に関与するのはどれか. 
1.斜膝窩靭帯の緊張
2.前十字靭帯の緊張
3.大腿後面と下腿後面の接触
4.大腿骨の転がり運動の出現
5.内側側副靭帯の緊張

解答

1.× 斜膝窩靭帯の緊張は膝関節伸展運動の制限に関与する.
2.× 前十字靭帯の緊張は膝関節伸展運動の制限に関与する.
3.○ 正しい.
4.× 大腿骨の転がり運動の出現は膝関節屈曲運動の促進に関与する.
5.× 内側側副靭帯の緊張は膝関節伸展運動の制限に関与する.


【73】遠心性収縮が生じるのはどれか.2つ選べ. 
1.頭上に手を挙げるときの三角筋前部線維
2.懸垂で体を下すときの上腕二頭筋
3.腕立て伏せで肘を伸ばすときの上腕三頭筋
4.椅子から立ち上がるときの大腿四頭筋
5.しゃがみ込むときのヒラメ筋

解答

1.× 頭上に手を挙げるときの三角筋前部線維は求心性収縮が生じる.
2.○ 正しい.
3.× 腕立て伏せで肘を伸ばすときの上腕三頭筋求心性収縮が生じる.
4.× 椅子から立ち上がるときの大腿四頭筋求心性収縮が生じる.
5.○ 正しい.


【74】10m歩行において歩幅45cm,歩行率80歩/分を示す.このときの歩行速度(m/秒)はどれか. 
1.0.4m/秒
2.0.5m/秒
3.0.6m/秒
4.0.7m/秒
5.0.8m/秒

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ 0.45m×(80/60)歩/秒=0.6m/秒
4.× 誤り.
5.× 誤り.


【75】前癌病変になる進行性病変はどれか. 
1.萎縮
2.肥大
3.変性
4.異形成
5.アポトーシス

解答

1.× 萎縮は退行性病変である.
2.× 肥大は前癌病変でない進行性病変である.
3.× 変性は退行性病変である.
4.○ 正しい.
5.× アポトーシスは退行性病変である.


【76】脳波検査について誤っているのはどれか. 
1.開眼するとα波が抑制される.
2.周波数はα波よりβ波の方が大きい.
3.ノンレム睡眠では高振幅徐波が出現する.
4.小児では成人に比べて背景活動の周波数が低い.
5.成人の安静覚醒閉眼時の背景活動はθ帯域である.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 成人の安静覚醒閉眼時の背景活動はα帯域である.


【77】非ステロイド性抗炎症剤の副作用として正しいのはどれか. 
1.胃潰瘍
2.多幸感
3.低血糖
4.骨粗鬆症
5.中心性肥満

解答

1.○ 正しい.
2.× 多幸感はステロイド性抗炎症薬の副作用である.
3.× 高血糖はステロイド性抗炎症薬の副作用である.
4.× 骨粗鬆症はステロイド性抗炎症薬の副作用である.
5.× 中心性肥満はステロイド性抗炎症薬の副作用である.


【78】記憶と関係部位の組合せで正しいのはどれか. 
1.長期記憶 ――― 視床
2.手続き記憶 ――― 偏桃体
3.プライミング ――― 小脳
4.エピソード記憶 ――― 松果体
5.ワーキングメモリー ――― 前頭葉

解答

1.× 長期記憶 ――― 海馬
2.× 手続き記憶 ――― 線条体・補足運動野・小脳
3.× プライミング ――― 線条体・補足運動野・小脳
4.× エピソード記憶 ――― 海馬
5.○ 正しい.


【79】成人中期に発症しやすいのはどれか. 
1.うつ病
2.統合失調症
3.血管性認知症
4.社交不安障害
5.神経性無食欲症

解答

1.○ 正しい.
2.× 統合失調症は青年期に発症しやすい.
3.× 血管性認知症は高齢期に発症しやすい.
4.× 社交不安障害は青年期に発症しやすい.
5.× 神経性無食欲症は青年期に発症しやすい.


【80】リエゾン精神医学における医療スタッフのベッドサイドマナーとして適切でないのはどれか. 
1.笑顔で接する.
2.座って対応する.
3.心配なことを聞く.
4.抽象的な情報を与える.
5.患者が誇りに思うことを称賛する.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× リエゾン精神医学における医療スタッフのベッドサイドマナーでは具体的な情報を与える.
5.○ 正しい.


【81】質問紙法によって行われるのはどれか.2つ選べ. 
1.MMPI
2.WCST
3.YG性格検査
4.バウムテスト
5.Rorschachテスト

解答

1.○ 正しい.
2.× WCSTは前頭葉機能検査であり,質問紙法でない.
3.○ 正しい.
4.× バウムテストは投影法である.
5.× Rorschachテストは投影法である.


【82】ASIAの評価法における脊髄髄節とそのkey muscleとの組合せで正しいのはどれか. 
1.C5 ――― 肘関節屈筋群
2.C6 ――― 肘関節伸筋群
3.C7 ――― 小指外転筋
4.L2 ――― 膝関節伸筋群
5.L3 ――― 足関節背屈筋群

解答

1.○ 正しい.
2.× C6 ――― 手関節伸筋群
3.× C7 ――― 肘関節伸筋群
4.× L2 ――― 股関節伸筋群
5.× L3 ――― 膝関節伸筋群


【83】フレイルの指標とサルコペニアの評価で共通する項目はどれか.2つ選べ. 
1.握力低下
2.体重減少
3.歩行速度低下
4.主観的疲労感増大
5.日常生活活動減少

解答

1.○ 正しい.
2.× 体重減少はフレイルの指標である.
3.○ 正しい.
4.× 主観的疲労感増大はフレイルの指標である.
5.× 日常生活活動減少はフレイルの指標である.


【84】前骨間神経麻痺と後骨間神経麻痺に共通するのはどれか. 
1.感覚は正常である.
2.尺骨神経の分枝である.
3.肘部管のTinel徴候が陽性である.
4.中・環・小指の伸展動作が困難である.
5.母指と示指のつまみ動作が困難である.

解答

1.○ 正しい.
2.× 前骨間神経は正中神経,後骨間神経は橈骨神経の分枝である.
3.× 肘部管のTinel徴候は尺骨神経高位麻痺で陽性となる.
4.× 後骨間神経麻痺で全指の伸展動作が困難である.
5.× 前骨間神経麻痺と後骨間神経麻痺のいずれも母指と示指のつまみ動作は可能である.


【85】言語発達で正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.喃語は6か月ころからみられる.
2.有意味語の発語は8か月ころからみられる.
3.言語的意味理解は10か月ころからみられる.
4.2語文の発語は1歳ころにみられる.
5.言語獲得の臨界期は3歳ころである.

解答

1.○ 正しい.
2.× 有意味語の発語は1歳ころからみられる.
3.○ 正しい.
4.× 2語文の発語は2歳ころにみられる.
5.× 言語獲得の臨界期は10~12歳ころである.


【86】FIMについて正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.見当識を評価する.
2.社会的交流を評価する.
3.見守りが必要な場合は4点と判定する.
4.更衣は上半身と下半身を分けて評価する.
5.杖を使用して歩行が自立すれば完全自立と判定する.

解答

1.× FIMは介護量を評価する.
2.○ 正しい.
3.× FIMで見守りが必要な場合は5点と判定する.
4.○ 正しい.
5.× FIMで杖を使用して歩行が自立すれば修正自立と判定する.


【87】アキレス腱断裂について正しいのはどれか. 
1.つま先立ちは可能である.
2.受傷好発年齢は10歳代である.
3.高齢者では日常活動での受傷が多い.
4.術直後から患者の足関節可動域訓練を行う.
5.ステロイド注射はアキレス腱断裂を予防する.

解答

1.× つま先立ちは不可能である.
2.× 受傷好発年齢は30~40歳代である.
3.○ 正しい.
4.× 術後1週から患者の足関節可動域訓練を行う.
5.× ステロイド注射はアキレス腱断裂を惹起する.


【88】骨形成不全症で正しいのはどれか. 
1.遺伝性疾患ではない.
2.聴覚障害を合併する.
3.四肢・体幹の変形は少ない.
4.骨折の頻度は小児期より思春期で高い.
5.出生1,000人あたり1~2人の割合である.

解答

1.× 骨形成不全症は遺伝性疾患である.
2.○ 正しい.
3.× 骨形成不全症は四肢・体幹の変形をきたす.
4.× 骨形成不全症は骨折の頻度は思春期より小児期で高い.
5.× 出生2~3万人あたり1人の割合である.


【89】原発性骨粗鬆症について正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.男性に多い.
2.海綿骨の減少を伴う.
3.喫煙は危険因子である.
4.低カルシウム血症を伴う.
5.骨折好発部位は尺骨である.

解答

1.× 原発性骨粗鬆症は女性に多い.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× 原発性骨粗鬆症の血清カルシウム値は正常範囲内にある.
5.× 原発性骨粗鬆症の骨折好発部位は橈骨である.


【90】脳梗塞の発生部位と出現する症状の組合せで正しいのはどれか. 
1.Broca領域 ――― 遂行機能障害
2.右小脳半球 ――― 左上下肢の運動失調
3.右内包後脚 ――― 左上下肢の運動麻痺
4.左前頭葉 ――― 左半側空間無視
5.左放線冠 ――― 感覚性失語

解答

1.× 前頭葉 ――― 遂行機能障害
2.× 右小脳半球 ――― 右上下肢の運動失調
3.○ 正しい.
4.× 右頭頂葉 ――― 左半側空間無視
5.× Wernicke領域 ――― 感覚性失語


【91】筋電図検査について正しいのはどれか. 
1.針筋電図の神経原生変化では低振幅・短持続電位波形が出現する.
2.軸索変性がある場合,活動電位の振幅は低下しない.
3.脱髄病変では神経伝導速度が低下する.
4.感覚神経の伝導速度は測定できない.
5.筋疾患では神経伝導速度が低下する.

解答

1.× 針筋電図の神経原生変化では高振幅・短持続電位波形が出現する.
2.× 軸索変性がある場合,活動電位の振幅は低下する.
3.○ 正しい.
4.× 感覚神経の伝導速度は測定できる.
5.× 筋疾患では神経伝導速度は低下しない.


【92】食道癌について正しいのはどれか. 
1.女性に多い.
2.腺癌が90%を占める.
3.リンパ行性転移は稀である.
4.飲酒・喫煙は発症に関与する.
5.中部食道よりも下部食道の発症率が高い.

解答

1.× 食道癌は男性に多い.
2.× 食道癌は扁平上皮癌が90%を占める.
3.× 食道癌のリンパ行性転移はある.
4.○ 正しい.
5.× 食道癌は下部食道よりも中部食道の発症率が高い.


【93】感染性心内膜炎が原因で生じやすいのはどれか. 
1.脳塞栓症
2.心嚢液貯留
3.下肢静脈血栓
4.僧帽弁狭窄症
5.循環血漿量減少性ショック

解答

1.○ 感染性心内膜炎で脳塞栓症,うっ血性心不全,播種性血管内凝固症候群〈DIC〉が生じやすい.
2.× 心嚢液貯留で心タンポナーデが生じやすい.
3.× 下肢静脈血栓で肺塞栓症が生じやすい.
4.× 僧帽弁狭窄症で脳塞栓症が生じやすい.
5.× 循環血漿量減少性ショックで血圧低下,頻脈などが生じやすい.


【94】心房細動に対する治療として誤っているのはどれか. 
1.β遮断薬
2.抗凝固薬
3.電気的除細動
4.アブレーション
5.ニトログリセリン

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× ニトログリセリンは狭心症に対する治療である.


【95】がんについて正しいのはどれか. 
1.環境は発生要因である.
2.緩和ケアは術後に開始する.
3.年齢調整死亡率は上昇している.
4.一つのがん抑制遺伝子により発症する.
5.我が国のがん死亡率は胃癌が最も多い.

解答

1.○ 正しい.
2.× がんの緩和ケアは術前から開始する.
3.× がんの年齢調整死亡率は減少している.
4.× 一対のがん抑制遺伝子により発症する.
5.× 我が国のがん死亡率は肺癌が最も多い.


【96】てんかん発作で意識障害を伴わないのはどれか. 
1.間代発作
2.強直発作
3.欠神発作
4.Jackson発作
5.非定型欠神発作

解答

1.× 間代発作は意識障害を伴う.
2.× 強直発作は意識障害を伴う.
3.× 欠神発作は意識障害を伴う.
4.○ 正しい.
5.× 非定型欠神発作は意識障害を伴う.


【97】後頭葉の血流低下が特徴的なのはどれか. 
1.HIV認知症
2.血管性認知症
3.前頭側頭型認知症
4.Lewy小体型認知症
5.Alzheimer型認知症

解答

1.× HIV認知症は血流量低下は特徴的でない.
2.× 血管性認知症は血流量低下は特徴的でない.
3.× 前頭側頭型認知症は前頭葉・側頭葉の血流量低下が特徴的である.
4.○ 正しい.
5.× Alzheimer型認知症は頭頂葉・側頭葉の血流量低下が特徴的である.


【98】睡眠・覚醒のパターンを記憶する睡眠日誌(睡眠表)の記載が最も有用なのはどれか. 
1.原発性不眠症
2.ナルコレプシー
3.睡眠相後退症候群
4.レム睡眠行動障害
5.閉塞性睡眠時無呼吸障害

解答

1.× 睡眠日誌の記載が最も有用なのは睡眠相後退症候群である.
2.× 睡眠日誌の記載が最も有用なのは睡眠相後退症候群である.
3.○ 正しい.
4.× 睡眠日誌の記載が最も有用なのは睡眠相後退症候群である.
5.× 睡眠日誌の記載が最も有用なのは睡眠相後退症候群である.


【99】疾患と治療の組合せで正しいのはどれか. 
1.PTSD ――― 電気けいれん療法
2.心気障害 ――― 持続エクスポージャー法
3.解離性健忘 ――― 自律訓練法
4.強迫性障害 ――― 暴露反応妨害法
5.身体化障害 ――― 系統的脱感作法

解答

1.× うつ病 ――― 電気けいれん療法
2.× PTSD ――― 持続エクスポージャー法
3.× 心身症 ――― 自律訓練法
4.○ 正しい.
5.× 不安および恐怖を中心とする神経症性障害 ――― 系統的脱感作法


【100】ベンゾジアゼピン系睡眠薬の副作用はどれか.2つ選べ. 
1.下痢
2.運動失調
3.アカシジア
4.逆行性健忘
5.Parkinson症候群

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× アカシジアは抗精神病薬の副作用である.
4.× 前向性健忘がベンゾジアゼピン系睡眠薬の副作用である.
5.× Parkinson症候群は抗精神病薬の副作用である.


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