第57回作業療法士国家試験 午後1~50

【1】関節可動域測定法(日本整形外科学会,日本リハビリテーション医学会基準による)で正しいのはどれか.2つ選べ.

1.肩甲帯屈曲
2.肩外旋
3.手屈曲
4.股外転
5.足底屈

解答

1.× 肩甲帯屈曲の基本軸は両側の肩峰を結ぶ線,移動軸は頭頂と肩峰を結ぶ線である.
2.× 肩関節外旋の基本軸は肘を通る前額面への垂直線,移動軸は尺骨である.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× 足底屈の基本軸は腓骨への垂直線,移動軸は第5中足骨である.


【2】62歳の女性.くも膜下出血.回復期リハビリテーション病棟に入院している.CAT(Clinical Assessment for Attention)の結果を示す.結果の解釈として適切なのはどれか.2つ選べ. 

1.短期記憶障害
2.半側空間無視
3.持続性注意の障害
4.選択性注意の障害
5.ワーキングメモリーの障害

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


【3】60歳の男性.脳血管障害による右片麻痺.ベッドから車椅子への移乗は1人で何とか可能である.ベッドから車椅子への移乗場面の初回評価において,ベッド,車椅子および作業療法士の相対的な位置関係で適切なのはどれか. 

1.1
2.2
3.3
4.4
5.5

解答

1.○ 車椅子は非麻痺側・頭側に設置し,介助者は患者と車椅子との間に立つ.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


【4】40歳の男性.脳梗塞による左片麻痺.「手を腰の後ろに回してください」,「肘を曲げずに腕を前から水平位まで上げてください」の指示に左上肢はそれぞれ図のようになった.左上肢の状態として適切なのはどれか. 

1.基本的共同運動の最初の要素が出現している.
2.痙縮の発現期である.
3.痙縮が最も強い時期である.
4.基本的共同運動から逸脱した運動が出現している.
5.分離運動が自由に可能である.

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ 手を腰の後ろに回せているが肘を曲げずに腕を前から水平位まで上げることができておらず,分離運動が始まった段階から基本的共同運動から逸脱した運動が出現している時期と考えられる.
5.× 誤り.


【5】胸部単純エックス線写真を示す.所見として正しいのはどれか. 

1.心拡大
2.胸水貯留
3.肺の過膨張
4.すりガラス陰影
5.肋間空の狭小化

解答

1.× 心陰影は縮小している.
2.× 胸水貯留はみられない.
3.○ 正しい.
4.× 透過性が亢進している.
5.× 肋間空が拡大している.


【6】30歳の男性.右前腕部の悪性腫瘍に対し前腕切断術が施行された.断端の長さは標準断端であった.創治療後,義手を作製することになった.義手装着訓練において正しいのはどれか. 
1.屈曲手継手を選択する.
2.義手訓練は幻肢の軽減に有効である.
3.義手の手部先端は健側の中指先端と合わせる.
4.術後の断端管理として,弾性包帯を中枢部から末梢部に向けて巻く.
5.装着しての手先具単体の最大開き幅が50%以上であるかを判定する.

解答

1.× 肘屈曲角度に制限がないので屈曲手継手は選択しない.
2.○ 正しい.
3.× 義手の手部先端は健側の母指先端と合わせる.
4.× 術後の断端管理として,弾性包帯を末梢部から中枢部に向けて巻く.
5.× 装着しての手先具単体の最大開き幅が70%以上であるかを判定する.


【7】60歳の女性.関節リウマチ.SteinbrockerのステージⅡ,クラス2.この患者の日常生活場面を示す.関節保護の指導をすべき動作はどれか. 

1.①鍋を持つ
2.②お茶を注ぐ
3.③荷物を持つ
4.④材料をかき混ぜる
5.⑤椅子から立ち上がる

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× ⑤テーブルに前腕を着いて前腕支持で立ち上がる.


【8】28歳の女性.頸髄損傷(第6頸髄節まで機能残存).車椅子とベッド間の移乗は前・後方移動で自立し,ADLは自助具や住環境整備で自立の見込みを得た.住宅改修を示す.正しいのはどれか.2つ選べ. 

1.①の廊下幅は歩行者とのすれ違いのために140cmにした.
2.②のポーチの幅は車椅子を回転させるために100cmにした.
3.③の廊下と居室の開口部通過の幅は90cmにした.
4.④のシャワーフックの位置の高さは150cmにした.
5.⑤の屋外スロープの勾配は1/4にした.

解答

1.○ 正しい.
2.× ②のポーチの幅は車椅子を回転させるために150cmにした.
3.○ 正しい.
4.× ④のシャワーフックの位置の高さは80cmにした.
5.× ⑤の屋外スロープの勾配は1/20にした.


【9】13歳の男子.現在,Duchenne型筋ジストロフィーのステージ6(厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類による.).学校生活を送る上で優先的に行う支援はどれか. 
1.歩行器の導入
2.給食の食形態変更
3.長下肢装具の導入
4.電動車椅子の導入
5.トイレの手すり設置

解答

1.× ステージ6はいざり這行レベルのため歩行器の導入は適切でない.
2.× ステージ6では給食の食形態変更はまだ必要ない.
3.× ステージ6では給食の食形態変更はまだ必要ない.
4.○ ステージ6はいざり這行レベルのため移動動作獲得を目的に電動車椅子の導入支援を行う.
5.× ステージ6はいざり這行レベルのためトイレの手すり設置は適切でない.


【10】70歳の男性.慢性心不全.NYHA分類Ⅱ度.安静時心拍数70/分,Karvonen法による運動時の1分間の目標心拍数はどれか.ただし,係数は0.5とする. 
1.90
2.100
3.110
4.120
5.130

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ {(220-70歳)-安静時心拍数70/分}×0.5+安静時心拍数70/分=110
4.× 誤り.
5.× 誤り.


【11】65歳の男性.喫煙者.10年前から高血圧,高脂血症,糖尿病で内服治療をしている.4週前に外傷性第5胸髄損傷,完全対麻痺で入院.入院時の血糖は350mg/dL,HbA1cは8.0%,入院後1週で離床訓練が開始された.この患者が上肢エルゴメーター運動を実施中に,急に動悸と左肩周囲の違和感を訴えた.直ちに運動を中止し安静にさせたところ症状は数分で消失した.症状消失後のバイタルサインに異常を認めなかった.この症状の原因として考えられるのはどれか. 
1.低血糖
2.起立性低血圧
3.急性心筋梗塞
4.労作性狭心症
5.自律神経過反射

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.○ 血圧・高脂血症・血糖値のコントロール不良から運動時に急に動悸と左肩周囲の違和感を訴え症状が数分で消失しその後バイタルサインに異常を認めなかったことから,労作性狭心症が考えられる.
5.× 誤り.


【12】55歳の女性.乳癌.ステージⅣ.今回,両下肢の脱力を認めて受診した.腰椎と肋骨の多発病的骨折と診断された.L2以下の不全対麻痺を認め,放射線治療終了後に作業療法開始となった.ベッド上生活で食事以外には介助を要していた.Perfomance Statusは4である.患者は「足が動かないが,家族と暮らしたい」,家族は「できれば家につれて帰りたい」と希望した.この患者への作業療法について適切なのはどれか. 
1.退院の時期を決定する.
2.下肢機能訓練は行わない.
3.福祉用具の適応を検討する.
4.現時点から積極的な離床を図る.
5.ADL訓練時にはコルセットは装着しない.

解答

1.× 退院の時期を決定するのは時期尚早である.
2.× 下肢機能訓練は実施する.
3.○ 環境調整で自宅生活が可能か福祉用具の適応を検討する.
4.× 現時点から積極的な離床は多発病的骨折を増悪させるため避ける.
5.× ADL訓練時にはコルセットを装着する.


【13】50歳の女性.脳出血後の左片麻痺.発症後2か月経過し,Brunnstrom法ステージ上肢Ⅴ,手指Ⅴであった.図の作業活動のうち,この患者が困難なのはどれか. 

1.革細工
2.陶芸
3.マクラメ
4.木工
5.和紙ちぎり絵

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 指の分離運動が必要なため手指Ⅴでは困難である.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


【14】43歳の女性.アルコール依存症.高校卒業後,就職.20代から職場での緊張感で晩酌をする習慣があった.40歳ころから酒量が増え,二日酔いのまま出勤するようになった.上司に勤務態度を注意されたことで無断欠勤が目立つようになり,最近,泥酔状態で保護されて精神科病院に入院となった.離脱症状が落ち着いた後,作業療法が処方された.この時点での作業療法評価で最も重要度が高いのはどれか. 
1.基礎体力
2.対人関係技能
3.断酒への意志
4.復職への意欲
5.問題解決能力

解答

1.○ 軽運動による気晴らしと体力向上を期待するため,導入期作業療法評価として重要度が高い.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


【15】24歳の女性.大学卒業後に事務職として勤務していたが,汚物が付着していないかと気になり,頻繁に手を洗い何度も確認するようになった.確認行為により仕事に支障をきたすようになり退職した.家族は本人の確認行為に応じていた.精神科を受診したところ強迫性障害と診断され,外来での作業療法が処方された.作業療法士から家族へのアドバイスとして最も適切なのはどれか. 
1.常に本人を監視するように伝える.
2.本人の再就職を促すように伝える.
3.家の中の消毒を徹底するように伝える.
4.病気の原因を本人と話し合うように伝える.
5.本人からの確認の要求に応じないように伝える.

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.○ 「保証の要求」,「強迫行為の代行」や「ルールの強要」などを周囲の人へ求めることがあるが,不合理性・非現実性を双方が理解し,ルールを決め(例えば保証の要求は一回のみとする)本人からの確認の要求に応じないように伝える.


【16】21歳の男性.2か月前から「自分しか知らないはずのことを皆が知っている」と訴えるようになった.1か月前から自室にこもるようになり,一人きりで誰かに応答しているような様子がみられた.1週前から「変な味がする」と言い,母が作る食事を食べなくなった.家族が精神科の受診を勧めたが,本人は「自分はどこも悪くない」と言って頑なに拒んだ.この患者にみられない症状はどれか. 
1.観念奔逸
2.思考伝播
3.対話性幻聴
4.被毒妄想
5.病識欠如

解答

1.× 観念奔逸は躁状態でみられる.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


【17】43歳の女性.うつ病.半年前に子供が1人暮らしを始めてから気分が落ち込み,布団で寝たままでいることが増えた.家事を夫が行うようになると,「夫に迷惑をかけている自分は生きている価値がない」と口にするようになり,夫に連れられ精神科クリニックを受診した.服薬治療が開始され,症状が改善してきたため外来作業療法が処方された.導入時の作業療法士の対応で最も適切なのはどれか. 
1.スケジュール表に従った参加を促す.
2.枠組みのある構成的作業を導入する.
3.患者が作製した作品について賞賛する.
4.意欲の低下が認められても作業遂行を促す.
5.体調とともに気分も改善するため心配ないと励ます.

解答

1.× 対象者のペースを尊重する.
2.○ 工程が明確に決まっている枠組みのある構成的作業を選択する.
3.× 安易な励ましや賞賛となる言動は慎む.
4.× 対象者のペースを尊重する.
5.× 安易な励ましや賞賛となる言動は慎む.


【18】19歳の男性.てんかん及び軽度知的障害(IQ60).特別支援学校卒業後にクリーニング店に就職した.「接客態度が悪い」と注意されたことをきっかけに仕事に行けなくなり,引きこもりとなった.時々家族に暴力を振るうために,家族が主治医に相談して外来作業療法が処方された.本人,家族とも復職を希望している.この患者に対して優先すべき対応はどれか. 
1.暴力の内省を促す.
2.対人技能の訓練を行う.
3.注意力を高める作業を行う.
4.てんかんの疾病教育を行う.
5.運動能力を高めるためのスポーツ活動を行う.

解答

1.× 誤り.
2.○ 接客態度の注意がきっかけであり復職を希望しているので対人技能の訓練を優先して対応する.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


【19】22歳の男性.注意欠如・多動性障害.大学卒業後に営業職に就いた.顧客との約束や書類を忘れるなどの失敗が続き,上司が度々指導をしても改善しなかった.子供のころから不注意傾向があり,母親は「しつけをしてこなかった自分に非がある」という.その後も失敗が続いて自信を喪失し,1週前から欠勤し精神科の受診に至った.入院となり作業療法が処方された.この時期の作業療法士の対応として適切なのはどれか. 
1.仕事に適性がないと伝えて転職を勧める.
2.休養に専念し職場復帰を焦らないように伝える.
3.母親のしつけの失敗の影響が残っていると告げる.
4.上司の指導方法が病気の誘因であることを説明する.
5.職場復帰のために対人技能向上を目的とした作業活動を勧める.

解答

1.× 誤り.
2.○ 失敗続きで自信を喪失し欠勤しているため休養に専念し職場復帰を焦らないように伝える.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


【20】33歳の男性.ミュージシャンを志していたが,21歳時に統合失調症を発症し,2回の入院歴がある.3か月前から就労移行支援事業所への通所を開始し,支援によってコンサートホールの照明係のアルバイトに就いた.就労移行支援事業所のスタッフは,定期的に職場訪問を実施して本人と雇用主の関係調整を行っており,主治医やケースワーカーとも連携して支援活動をしている.この患者に行われているプログラムはどれか. 
1.CBT(Cognitive Behavioral Therapy)
2.IPS
3.NEAR
4.SST
5.WRAP

解答

1.× CBTはうつや不安障害に対するプログラムである.
1.○ IPSは個別就労支援プログラムである.
3.× NEARは統合失調症患者などに対する認知機能訓練(記憶力・注意力に対するプログラム)である.
4.× SSTはソーシャルスキルトレーニング(社会的技能訓練)である.
5.× WRAPは元気回復行動プランである.


【21】障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)に規定されるサービス利用方法について正しいのはどれか. 
1.障害支援区分は6区分ある.
2.地域包括支援センターに申請する.
3.介護給付の申請に医師の意見書は必要ない.
4.家族はサービス利用計画書を作成できない.
5.障害区分の認定有無に関係なく訓練等給付に申請できる.

解答

1.× 障害支援区分は非該当と区分1~6の7区分ある.
2.× 市町村に申請する.
3.× 介護給付の申請に医師の意見書が必要である.
4.× 介護給付の申請に医師の意見書が必要である.
5.○ 正しい.


【22】図に示す神経支配領域と末梢神経の組合せで正しいのはどれか. 

1.① ――― 腋窩神経
2.② ――― 肋間上腕皮神経
3.③ ――― 尺骨神経
4.④ ――― 橈骨神経
5.⑤ ――― 正中神経

解答

1.○ 正しい.
2.× ② ――― 下外側上腕皮神経
3.× ③ ――― 内側前腕皮神経
4.× ④ ――― 外側前腕皮神経
5.× ⑤ ――― 橈骨神経


【23】痛みの種類について正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.侵害受容性疼痛は器質的疾患に多い.
2.心因性疼痛は多くの要因が複雑に関与する.
3.神経障害性疼痛は非ステロイド性抗炎症薬が効果的である.
4.侵害受容性疼痛は痛み感覚の神経経路が障害され支配領域に痛みを感じる.
5.神経障害性疼痛は末梢の受容器が熱や機械的刺激で活性化し痛みを感じる.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 侵害受容性疼痛は非ステロイド性抗炎症薬が効果的である.
4.× 神経障害性疼痛は痛み感覚の神経経路が障害され支配領域に痛みを感じる.
5.× 侵害受容性疼痛は末梢の受容器が熱や機械的刺激で活性化し痛みを感じる.


【24】Barthel Indexの評価項目で車椅子とベッド間の移乗に含まれないのはどれか. 
1.ベッドに移動する.
2.ブレーキをかける.
3.フットサポートを上げる.
4.靴を脱ぐ.
5.臥位になる.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× BIで車椅子とベッド間の移乗に含まれる評価項目は,車椅子をベッドに近づける・ブレーキをかける・フットサポートを上げる・ベッドに移動する・臥位になる・ベッドに腰掛ける・車椅子の位置を変えるである.
5.○ 正しい.


【25】観察に基づく評価法はどれか.2つ選べ. 
1.AIMS
2.AMPS
3.COPM
4.MMSE
5.OSAⅡ(Occupational Self AssessmentⅡ)

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× COPMは質問紙法評価である.
4.× MMSEは質問紙法評価である.
5.× OSAⅡは質問紙法評価である.


【26】ICFの構成要素である「環境因子」の第2レベルに分類されるのはどれか.2つ選べ. 
1.コミュニケーション
2.資産
3.住居の入手
4.人権
5.福祉用具

解答

1.× コミュニケーションは「活動と参加」の第2レベルに分類される.
2.○ 正しい.
3.× 住居の入手は「活動と参加」の第2レベルに分類される.
4.× 人権は「活動と参加」の第2レベルに分類される.
5.○ 正しい.


【27】SIASで使用する検査器具はどれか.2つ選べ. 
1.音叉
2.握力計
3.打腱器
4.秒針付き時計
5.30cmメジャー

解答

1.× 誤り.
2.○ 握力計は非麻痺側機能で使用する.
3.○ 打腱器は筋緊張検査で使用する.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


【28】関節リウマチについて正しいのはどれか. 
1.渦流浴は禁忌である.
2.家事の実施は午前中が良い.
3.疼痛の特徴として圧痛がある.
4.疼痛に対して装具は使用しない.
5.非ステロイド性抗炎症薬で疼痛は軽減しない.

解答

1.× 渦流浴は適応する.
2.× 家事の実施は朝のこわばりの強い時間帯を避ける.
3.○ 正しい.
4.× 疼痛に対して装具は使用する.
5.× 非ステロイド性抗炎症薬で疼痛は軽減する.


【29】WeeFIMについて正しいのはどれか. 
1.5段階で評価される.
2.総得点は100点である.
3.対象年齢は0~18歳である.
4.移動の「階段」を「伝い歩き」で評価する.
5.評価は生活場面の直接観察や聴取で行う.

解答

1.× 7段階で評価される.
2.× 総得点は126点である.
3.× 対象年齢は6か月~7歳程度まである.
4.× 移動の「歩行,車椅子」を「歩行,車椅子,這い這い」で評価する.
5.○ 正しい.


【30】上腕能動義手の適合検査項目とその不適合の原因との組合せで正しいのはどれか. 
1.義手装着時の肩関節可動域 ――― 肘プーリーユニット取り付け位置の不良
2.前腕部(肘継手)の屈曲可動域 ――― ソケットのトリミング不良
3.肘の最大屈曲に要する肩関節の屈曲角度 ――― ケーブルの長さの不良
4.回旋力に対する安定性 ――― ハーネスの調整不良
5.引っ張り荷重(下垂力)に対する安定性 ――― リテーナーの位置不良

解答

1.× 義手装着時の肩関節可動域 ――― ソケットのトリミング不良
2.× 前腕部(肘継手)の屈曲可動域 ――― 肘プーリーユニット取り付け位置の不良
3.○ 正しい.
4.× 回旋力に対する安定性 ――― リテーナーの位置不良
5.× 引っ張り荷重(下垂力)に対する安定性 ――― ハーネスの調整不良


【31】Alzheimer型認知症について正しいのはどれか. 
1.男性に多い.
2.階段状に増悪する.
3.意味記憶の障害で発症することが多い.
4.人物の見当識より時間の見当識が障害されやすい.
5.軽度認知障害の約80%はAlzheimer型認知症に移行する.

解答

1.× 男性より女性に多い.
2.× 階段状に増悪するのは脳血管性認知症である.
3.× 記銘力障害・見当識障害・物盗られ妄想で発症することが多い.
4.○ 正しい.
5.× 軽度認知障害の一部がAlzheimer型認知症に移行する.


【32】切断部位と義手の組合せで正しいのはどれか. 
1.上腕骨頸部切断 ――― 上腕義手
2.上腕骨70%残存での切断 ――― 肘義手
3.橈尺骨35%残存での切断 ――― 前腕義手
4.手関節離断 ――― 手部義手
5.手根骨レベルの離断 ――― 指義手

解答

1.× 上腕骨頸部切断 ――― 肩義手
2.× 上腕骨70%残存での切断 ――― 上腕義手
3.○ 正しい.
4.× 手関節離断 ――― 手義手
5.× 手根骨レベルの離断 ――― 手部義手


【33】脳卒中による片麻痺Brunnstrom法ステージ上肢Ⅲ,手指Ⅲ,下肢Ⅳの患者における治療について正しいのはどれか. 
1.緊張性頸反射を利用する.
2.立位時は麻痺側下肢に荷重を促す.
3.長下肢装具使用による歩行訓練を行う.
4.麻痺側上肢では重錘を用いた反復運動を行う.
5.非麻痺側上肢を拘束し麻痺側を強制的に使用させる.

解答

1.× 緊張性頸反射は抑制する.
2.○ 正しい.
3.× 下肢Ⅳなので短下肢装具使用による歩行訓練を行う.
4.× 上肢・手指Ⅲなので重錘を用いた反復運動は共同運動を増悪させるため適切でない.
5.× 上肢・手指Ⅲなので分離促通運動から実施する.


【34】多発性硬化症について正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.男性に多い.
2.脱髄病変がみられる.
3.発症は70代以上に多い.
4.神経症状の進行は稀である.
5.視力低下が出現する頻度が高い.

解答

1.× 女性に多い.
2.○ 正しい.
3.× 発症は15~50歳(20代後半がピーク)に多い.
4.× 神経症状の進行がみられる.
5.○ 正しい.


【35】頸髄損傷完全麻痺(第4頸髄節まで機能残存)に使用しないのはどれか. 
1.万能カフ
2.電動車椅子
3.透明文字盤
4.環境制御装置
5.食事支援ロボット

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 透明文字盤はALS患者などに使用する.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


【36】がんのリハビリテーションの緩和期の対応で正しいのはどれか. 
1.余命延長が目的である.
2.骨転移があれば安静臥床とする.
3.鎮痛薬は時刻を決めて規則的に使用する.
4.余命3か月未満と診断された後開始する.
5.PS(Performance Status)4では運動中止とする.

解答

1.× ADL・QOLの延長が目的である.
2.× 骨転移があっても可能な限り離床を進める.
3.○ 正しい.
4.× 余命診断前から開始する.
5.× PS4であっても可能な範囲で運動を行う.


【37】健康維持・増進の活動について正しいのはどれか. 
1.肺がん予防のための禁煙指導は特異的2次予防である.
2.保健指導では生活習慣病の改善のために行動変容を促す.
3.健康日本21(第二次)では心の健康の目標値が設定されていない.
4.ポピュレーションアプローチでは個人への働きかけに重点が置かれる.
5.ヘルスプロモーションとは誰でも病院に受診することができる過程のことである.

解答

1.× 肺がん予防のための禁煙指導は特異的1次予防である.
2.○ 正しい.
3.× 健康日本21(第二次)では心の健康の目標値が設定されている.
4.× ポピュレーションアプローチでは集団への働きかけに重点が置かれる.
5.× 誰でも病院に受診することができる過程は公的保険(国民皆保険)制度である.


【38】MTDLPで正しいのはどれか. 
1.合意目標の遂行度を聞き取る.
2.家族が困っている問題は聞き取らない.
3.アセスメントではICIDHの視点を用いる.
4.アセスメントシートには個人因子の分析が含まれる.
5.生活課題分析シートで対象者の活動を幅広く捉える.

解答

1.× 合意目標を達成するための具体的な計画を立案する.
2.× 家族が困っている問題も聞き取る.
3.× アセスメントではICFの視点を用いる.
4.× アセスメントシートには個人因子の分析が含まれない.
5.○ 正しい.


【39】言語性記憶機能を測る検査はどれか. 
1.RBMT
2.WCST
3.RAVLT
4.Digit Span
5.Letter Cancellation Test

解答

1.× RBMTは非言語性記憶機能を含む検査である.
2.× WCSTは遂行機能障害の評価法である.
3.○ 正しい.
4.× Digit Spanは注意検査である.
5.× Letter Cancellation Testは遂行機能障害の評価法である.


【40】せん妄について正しいのはどれか. 
1.急性に発症する.
2.日内変動を伴わない.
3.若年者が発症しやすい.
4.重度の意識混濁を伴う.
5.環境因子の影響を受けない.

解答

1.○ 正しい.
2.× せん妄は日内変動を伴う.
3.× せん妄は高齢者が発症しやすい.
4.× せん妄は軽度から中等度の意識混濁を伴う.
5.× せん妄は環境因子の影響を受ける.


【41】「持続性・安定性」と「自己認識」が下位尺度に含まれる社会機能の評価法はどれか. 
1.SFS
2.Rehab
3.SF-36
4.LASMI
5.精神障害者ケアアセスメント(日本作業療法士協会版)

解答

1.× SFS(社会機能評価尺度)は社会生活技能について19項目で評価する.
2.× Rehabは逸脱行動を7項目3尺度で,全般的行動16項目10尺度で評価する.
3.× SF-36は健康関連QOL を8尺度36項目を評価する.
4.○ 正しい.
5.× 精神障害者ケアアセスメントは日常生活・社会生活7項目を評価する.


【42】集団作業療法について正しいのはどれか. 
1.レクリエーション活動は開放集団では実施できない.
2.調理活動は開放集団よりも閉鎖集団の方が実施しやすい.
3.閉鎖集団よりも開放集団の方が参加者の凝集性が高まる.
4.急性期には個人作業療法よりも集団作業療法が優先される.
5.集団作業療法よりも個人作業療法で受容体験は得られやすい.

解答

1.× レクリエーション活動は開放集団でも実施できる.
2.○ 正しい.
3.× 開放集団よりも閉鎖集団の方が参加者の凝集性が高まる.
4.× 急性期には集団作業療法よりも個人作業療法が優先される.
5.× 個人作業療法よりも集団業療法で受容体験は得られやすい.


【43】アルコール依存症の治療について正しいのはどれか. 
1.本人や家族に対する心理教育が有効である.
2.離脱への導入の時期から作業療法を実施する.
3.Wernicke脳症の予防にビタミンCを投与する.
4.離脱症状の予防にベンゾジアゼピン系薬物は無効である.
5.患者に否定的な家族には自助グループへの参加は勧めない.

解答

1.○ 正しい.
2.× 離脱症状が落ち着いてから作業療法を実施する.
3.× Wernicke脳症の予防にビタミンB1を投与する.
4.× 離脱症状の予防にベンゾジアゼピン系薬物は有効である.
5.× 患者に否定的な家族には自助グループへの参加は勧める.


【44】統合失調症の回復過程の急性期における作業療法として適切なのはどれか. 
1.身体感覚の獲得
2.現実への移行の準備
3.身辺処理能力の回復
4.生活管理能力の改善
5.対人交流技能の改善

解答

1.× 身体感覚の獲得は回復期前期の作業療法として適切である.
2.○ 現実への移行の準備は亜急性期の作業療法として適切である.
3.× 身辺処理能力の回復は回復期前期の作業療法として適切である.
4.× 生活管理能力の改善は回復期後期の作業療法として適切である.
5.× 対人交流技能の改善は回復期後期の作業療法として適切である.


【45】自閉症スペクトラム障害患者が就労継続支援A型事業所を利用する際の作業療法士の対応として適切なのはどれか. 
1.巧緻性が要求される作業を任せる.
2.事業所での経験を振り返るための面接をする.
3.事業所内のルールについてはその都度伝える.
4.利用開始時に苦手な場面から慣らしていく.
5.利用者同士で行う流れ作業から導入する.

解答

1.× 巧緻性の高くない作業を任せる.
2.○ 正しい.
3.× 事業所内のルールについては事前に伝える.
4.× 利用開始時に得意な場面から慣らしていく.
5.× 個別で自分のペースでできる作業から導入する.


【46】前頭側頭型認知症患者への作業療法士の対応として適切なのはどれか. 
1.活動の中で複雑な判断を本人に求めるようにする.
2.口頭指示が理解できない場合は紙に書いて伝える.
3.参加の拒否に対しては活動の内容を丁寧に説明する.
4.常同行動に対しては別の行動に切り替えるように促す.
5.食べることが止められない場合は食材を見えない場所に移動させる.

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.× 誤り.
4.× 誤り.
5.○ 抑制障害があるため,刺激物は見えないようにする.


【47】家族心理教育について正しいのはどれか. 
1.単発での実施が一般的である.
2.家族を精神疾患の原因と捉える.
3.治療者から家族への指示が重視される.
4.家族の対処能力が向上することを目指す.
5.当事者と同居する家族のみが対象である.

解答

1.× 継続した実施が一般的である.
2.× 家族を精神疾患の原因とは捉えない.
3.× 治療者は家族全体に働きかけて家族相互のコミュニケーションを重視する.
4.○ 正しい.
5.× 当事者と同居の有無に関係なく家族が対象となる.


【48】心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(心神喪失者等医療観察法)について正しいのはどれか. 
1.裁判官が処遇を申し立てる.
2.対象行為に窃盗が含まれる.
3.対象者の社会復帰の促進が目的である.
4.入退院の処遇は簡易裁判所で判断される.
5.社会復帰調整官は指定入院医療機関の退院決定時から対象者と関わる.

解答

1.× 裁判官は精神保健審判員(必要な学識経験を有する医師)とともに処遇を決定する.
2.× 対象行為は重大な他害行為(殺人,放火,強盗,強制性交等,強制わいせつ,傷害)である.
3.○ 正しい.
4.× 入退院の処遇は地方裁判所で判断される.
5.× 社会復帰調整官は指定入院医療機関の入院期間中から対象者と関わる.


【49】就労した障害者が一般企業での就労を継続する際に,就職後6か月を経てから利用できる障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)に基づくサービスはどれか. 
1.就労移行支援
2.就労継続支援A型
3.就労継続支援B型
4.就労定着支援
5.生活訓練

解答

1.× 就労移行支援の対象は一般企業への就職を目指す障害のある18~65歳未満で,利用期間は2年間で雇用契約・賃金支給がない.
2.× 就労継続支援A型の対象年齢は18~65歳未満で,利用期間の制限はなく雇用契約・賃金支給がある.
3.× 就労継続支援B型は対象年齢・利用期間に制限がなく,雇用契約はあるが賃金支給はない.
4.○ 就労定着支援は就職後7か月目から就職後3年6か月目まで利用可能(利用期間は1年ごとの更新で最長3年間)で,障がいのある方が就労先の労働環境や業務内容に順応し長く働き続けられるよう支援する.
5.× 生活訓練の利用期間は2年で通所型・訪問型・宿泊型があり,自立した生活の実現に向けて生活能力の維持・向上トレーニングが必要な障害のある方を対象に支援する.


【50】精神科作業療法のインフォームドコンセントについて適切なのはどれか. 
1.作業種目を変更する場合の同意は必要ない.
2.医療保護入院の入院患者は同意を得る必要はない.
3.言語理解が困難な場合は誘導しながら同意を得る.
4.活動内容の説明は良好な患者-治療者関係の構築に必要である.
5.精神症状が重篤な場合は患者の同意よりも治療効果が優先される.

解答

1.× 作業種目を変更する場合には説明と同意が必要である.
2.× 医療保護入院の入院患者には説明と同意が必要である.
3.× 誘導しながらの同意は適切でない.
4.○ インフォームドコンセントは,患者の自律尊重を擁護する「前提要件(患者の判断能力や自発性)」,「説明要件」,「同意要件」からなる.
5.× 精神症状が重篤であっても同意よりも治療効果が優先されるわけではない.


午前51~100 | 【OT国試過去問】 | 午後51~100